小児科は混合病棟にならざろうえない。それは入退院の出入りが激しいのと、感染症の流行で入院患者が変動するからだ。
うちの病院、今までは婦人科と混合病棟だった。それが今回、「小児科おめえら満床にできねえのかよ」
という副院長の一言で小児病棟閉鎖に追い込まれそうになった 。
しかしさすがに産婦人科もある中で、閉鎖させることもできず、解体させられた。耳鼻科と混合病棟にさせられたのだ。成人男性が病棟に入ってきてしまうが、まあそれはしょうがない。
しかし看護師も大量に他科に異動させられたのだ。残っている看護師は小児経験の浅い人ばかり。一方耳鼻科の看護師は大量に入ってくる。
こりゃもう「小児科どけや!」って言われているようなもん。じゃりんこチエのテツ風に言えば
「いい加減どかんかい!ドアホ!むかつくねん」
っていうこと。事実上小児病棟は閉鎖に近い。何かそこまでしてこんな小児科邪険にする病院に固執してもしょうがないような気になってくる。
小西真奈美主演のドラマ
1、開業したのに小児科常勤6名!!まずありえない
2、24時間365日営業...。まさにコンビニ
3、救急搬送断った病院に医師自ら救急車に乗って行かない
4、あれじゃ本当につらい市中病院勤務医の状況は分からない
5、でも小西真奈美がかわいいから見てしまう
中学生で「筋力低下」ということで近くの整形外科から紹介。
筋肉痛あり、足も上げられない、手も力が入らない。
首も固く曲げられなくなっていた。
採血では血沈上昇なし、甲状腺異常なし、免疫異常なし。
頭部MRIも特記すべき異常はなし。
髄液検査も細胞数2、蛋白41だった。
さて診断は?
今日の外来、肛門周囲膿瘍で診ている1ヶ月の患児が来た。
遠方から里帰り分娩されていた方なので、今後はそちらにもどるため、紹介状を書かないとと思っていた。
「じゃあお大事にしてください。紹介状は今からお書きしますね」
と言って終わりにしようと思ったら、
「あの、先生」
「ご迷惑でなければまた診ていただきたいんですけど。もちろん向こうから通います」
と一言。医療圏を考えてもどう見ても程遠い距離であった。新幹線で通うほどではないだろうか?でもそんな一言をこんな自分に言っていただいて本当にうれしい気持ちになった。
こんな人で満ち溢れた外来であれば、どんなに楽しいことだろう。暗い医療現場で一筋の光をみた気持ちであった。
この小児科医不足のなか、当院も減員の意向を伝えられた。
もうこの病院で存続するのも限界かもしれない。現場のスタッフや患児家族には悪いが、そろそろ閉鎖が現実に近づいてきた。
そろそろ開業しなきゃな。
いくつか考えてみた
1、救急を担えるだけの医師数が足りない
これは当然だろう。医師数が少なければ診ることはできない。
2、救急を行える土壌がない
医者がいても看護師、薬剤師、事務などいなければ救急医療はできない。爆笑問題の太田が「そんなの医者の怠慢じゃねえかよ」とか小さな国会で言っていたが、あいつは問題外(個人的にはこの番組好きなんだが)。
3、軽症で受診する患者が多すぎ
これも救急医療でよく問題になっている。軽い人が救急におしかけるので、たらいまわしされるような重症患者をどの病院でも受け入れられなくなってしまう。
救急医療加算が安すぎなんだと思う。夜中に受診するなら数万円払う気持ちで受診させれば、必ず抑制される。これに反対する医師が多いが、大抵その内訳は高齢の開業医である(軽症患者でもいいから数が足りないともうからんからね)。
4、搬送システムが未熟
これは病院だけでどうこうできないのだが、消防署と病院で病床、受け入れ患者の人数をあらかじめ把握してあれば、その病院にスムーズに行けばよい。しかし実際は更新が少なく、システム上行けるはずの病院が満床だったりする。
5、産科医・小児科医など医師の偏在
よく言われるが、忙しい科、夜中も必要とされる科は医者に敬遠されがち。なろうとする馬鹿はいない。入ってくる人も少ない上に、勤務医の労働条件は過酷なため、開業して勤務医してくれる人数も減ってしまう。
結果その患者を診ることができなくなる。大体の国民の意見としては「医者が怠慢」「医者が傲慢」というものが大多数だろう。医者のせいではないのだが、医者もそれを察知するため、勤務医生活をしたがらないのである。
まあ馬鹿な患者にふりまわされたくないのが本音だろう。日本という国ほど権利主張が強く、被害者意識が強い国民もない。そんな患者を相手にするのだから(最近はやりのモンスターペアレンツみたいなもの)、海外へ逃げたり、開業に走るのは当然ではなかろうか?
結論;今の日本人の体質が変わらなければたらいまわしはなくならない
1、給料が安い
時給換算すればマックでバイトした方がましな場合も。年収1000万超えれば裕福なわけではない。将来的に体調を崩して休職しようものならプロ野球選手並に年棒がた落ち。当直をしているから今の高給を維持しているだけで、当直がなければその辺のサラリーマンと変わらない。
アメリカの専門医の給料と比較すると雲泥の差。仕事をこなせる人ほど評価されない。 高校時代同程度の成績だった友人との収入差は広がるばかり。
給料が全てではないが、生命をあつかう仕事にしては過小評価されすぎだろう。フジテレビの社員以下っていうSPA!の評価は医師を続けようと思う意欲を減衰させる。やはり開業しかないのか?
2、勤務時間が長い
芸能人も不規則だし拘束が長いが、彼らは生命をあつかう訳ではない。患者説明のため家族を待つ時間など、勤務に換算されない拘束時間が多すぎる。労働組合なんて意味をなしていない
3、休みがない
土日勤務なんて当たり前、家族サービスの欠如は著しい。患者もそれが当たり前だと勘違いしているため、夜中に呼び出されることも日常茶飯事。しかも無駄に怒られるおまけつき。
4、開業医とセンター・大学病院との板ばさみ
「○○なので入院お願いね」「××の検査忘れないでよ」と開業医からは小間使い扱い。「こんな管理してんの?」「ちょっと冗談はやめてくださいよ」「こんなの俺受けたくないよ」とセンター病院からは嘲笑 と拒絶。やり場のない怒りを毎日ぶつける場所がなく悶々とする。
5、所詮改定なんて
「小児・産科に手厚い」改定なんて大学やセンター病院の助けになるだけ。実際一番苦労している市中病院の勤務医はまったく恩恵なし。病院からつまはじきされることに変わりない。
6、結局過労とあきらめで自殺・退職・休職
やる気のある医師はバリバリ働いて途中でオーバーヒート。意欲があれば自殺。なければ休職。もう少し我慢して退職、開業。やる気のない医師はのらりくらり生活すれば長生きも可能。
ここまで読んで勤務医を続けられたら「神」
小児医療、「高度な」小児診療に加算、「夜間」「休日」診療に加算だって。
あほちゃう~!?お前ら一番奴隷のように働いている市中病院はどうなんのよ。高度な医療なんか背伸びしてもダメだし。市中病院勤務医orz
なんてことはない。
「先生のおかげです。ありがとうございました」
と言う言葉。心がこもっているとやはり「じーん」とくるものだ。こちらは「医療」と言う仕事をふつうにしただけだが、それを感謝される事はやはりうれしいことだ。
「先生御忙しい所すみません」
一礼されて言われるだけでも「きちんと診てあげないと」いや、「きちんと診させていただかないと」と、謙虚な気持ちにさせられる。
逆に「別の先生にしてください」「急いでるんですけど」など言われると、正直やな気持ちにはなる。まして「上の先生をよんで」など言われた日には診療拒否どころか、話す気もなくなる。
良くも悪くもサービス業。よい対応をしてくれる人には「親切」「丁寧」という色をつけてしまうのは、自分がまだ未熟だからだろうか?
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