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地方基幹病院の小児科の先生が我が国の予防接種の現状に憤りをもって書いておられる文章を端折って紹介する。
現在の我が国の予防接種のあり方は、子供達を病気から守ろうという意図が見えてこない。
このままでは「はしか輸出国」と烙印を押されて久しい日本が、WHOの目標としている2012年までに麻疹排除あるいは根絶を実現することは期待できない。
インフルエンザ菌B型(Hib)感染症の脅威は小児科医の間で広く知られている。Hibワクチンは優れた有効性が広く認められておりWHOも国家単位で定期接種すべきであると公式に宣言している。既に100カ国以上が実施しているにもかかわらず、我が国では3年10ヶ月という異常に長い審査期間を経て最近ようやく認可されたが、定期接種には組み込まれなかった。
米国では、Hibワクチンはもとより我が国で定期及び任意接種となっている全てのワクチンと日本で承認に至っていないロタウィルス、肺炎球菌、IPV(不活化ポリオ)、髄膜炎菌、ヒトパピローマウィルスなどのワクチンが既に定期のスケジュールに組み込まれている。接種回数を減らすための改良も行われDTaP-IP(4種混合)、VDTaP-HB-IPV(5種混合)、A型+B型肝炎(2種混合)、Hib+B型肝炎(2種混合)、MMR+水痘(4種混合)などの混合ワクチンが日常的に使用されている。日本の消極的な予防接種行政は、世界の潮流から遅れをとっている。
麻疹患者の全数把握は平成20年1月1日から始まった。これは麻疹排除を目指すための重要な環境整備であり、排除のためには全年齢層で95%以上の麻疹免疫状態を保つ必要があるといわれている。これを達成するためには、少なくとも中学・高校生などの一定の年齢層への追加ワクチン一斉接種と現行第1期と第2期麻疹摂取の強化が喫緊の課題だ。一方、現在任意接種のムンプスや水痘ワクチンを無料化し接種率の向上をはかることも大切な課題だ。
子供達にどのような予防接種を定期接種として行うか、国・行政はもっと真剣に考えるべきだ。
マスコミもこういうことを社説にでも取り上げ、国や行政、国民に訴えかけてはどうかね。
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