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スェーデンでは、街のいたるところに子供を連れた親たちの姿が目立ち、どのバスや電車にもベビーカーが乗り込んでくる。子供用品の置かれてある店は賑わっている。スウェーデンのマスコミは、ベビーブームと報じている。2006年の最終的出生率は1.80あるいは1.85に達するようだ。
子供が増えれば、またそれなりに心配、問題、課題もあるようだ。将来、子供達みんなへ職場が十分に用意できるのか。なかでも産業界は合理化を徹底させたあとだけに、労働力を大量に求める職は国内から消え、うち大半が低賃金国へ去り、労働集約型産業が無用となった。残されたのは医療、看護、介護、教育など、スェーデンでは公的部門にあたる職種の充実と雇用の拡大だけが頼りとなるが、そのまま大きな政府へつながるだけに、国民の納得を得る高度な政治手法が求められている。
スェーデンでは働く女性の多さが突出している。何故か。
夫婦でさえ課税は個別方式である上、定年後に受け取る年金が生涯所得に応じて算定されるなど、経済的自立を社会が女性へも同等に要求している。さらに、女性自身の仕事に対する意欲が極めて強い点などが挙げられている。
スェーデンは公的制度による育児支援は1930年代からコツコツ拡充されてきており永い歴史を持つ。
1、経済的支援 2、育児休暇 3、看護休暇 4、就学前教育 5、医療・保健サービス(妊産婦健康センター、児童保健センター、学校専属看護師
このような公的サービスが一貫しているので、「育児ノイローゼ」という言葉をみんな知らないという。とにかく、育児で分らないことがあれば、身近に沢山配置されている保健婦に尋ねるのが常識となっているようだ。
育児に熱中できるもうひとつの理由としては、結婚を成人同士による精神的な共同生活の形態ととらえ、法律上の手続きを踏まなければ結婚できない、あるいは子供をもつべきでないなどの社会側からの一方的な制約を取りやめた。結果として、結婚と子供の関係がこれで断ち切られといえるが、実際には、事実婚に相当する共同生活の場を家族が形成している。単身女性が子供を産むのはむしろ例外で、基本的にはパートナーないしは子供の父親との家庭を営んでいるが、統計上では、子供の両親のおよそ半数が未婚と区別されており、事実婚の定着ぶりを意味する。結婚の仕方は当事者の自由、子供を欲しいならば自由に、とどこまでも個人の選択を尊重している。
スウェーデンでこれほど女性が働けるのは、労働条件や職場環境の改善と共に、職場の創出が行われたからである。女性に用意された職場とは、主に公共部門のなか、それも国民への生活サービス部門である医療、育児、教育、高齢者ケアーなどへの社会投資集中である。これが諸国では「福祉の充実」と呼ばれてきたが、当のスェーデンでは国民全体の生活対策を推し進めた結果である点が優れている。
引用:月間保団連1月号より
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