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山崎元氏が書いたコラムが興味を惹いた。紹介してみる。
先般の年金改革は、本来は主に世代内で解決すべき富の格差の調節を、中途半端なスピードでの世代間調整に先送りしたかたちになっている。
遠い先のことはわからないが、今見る限り、現在の働き盛りの世代、特に30代がかなり割を食いそうだ。高い保険料を長期間払い、受け取る給付は削減されている。
また、現在導入が検討されているホワイトカラー・エグゼンプションという、ある程度以上の年収のホワイトカラーの賃金を労働時間と切り離して、成果にリンクさせるという触れ込みの制度も、特に30代くらいのビジネスパーソンに打撃を与えそうだ。
現在多くの日本企業で、管理者側は部下の「成果」を評価するための、上司部下両方にとって納得的な方法と手段を確立していない。日本企業的な「陰気な成果主義」(自分で設定した目標の達成度合いで成果を測るオママゴト)がうまくいかなかったのと同様に、評価者側の高齢世代は自分達を安全圏に置いて、若い働き盛りの世代にばかり競争を押し付けて、人件費総額の削減を図っている。本来のあり方は別として、現状ではホワイトカラー・エグゼンプションは、残業代削減と労働強化の名目として作用するだけだ。
現在の30代は、バブルの頃に経済にいい思いをしていないし、そもそも就職の条件が厳しく、正社員になり損ねた人が少なくない。経団連が発表予定の将来ビジョンでは、2015年までに労働人口が400万人減ると予想している。それを、外国人・高齢者・女性の活用で100万人以下の減少にとどめることを目指すとしている。正規雇用からはずれた低収入層は、たぶん安価な外国人労働者と競争させられるだろう。
年金のバランス回復も、成果に基づく報酬支払いも、労働人口の補填も、いずれも一応合理的な建前を持っている。速度の違いはあっても、方向性として回避は難しい。それだけに現在30代あたりの世代に、各種の負担が集中的に押し寄せる。海外移住か起業でも成功すれば、この状況を逃れられるが、誰にでもできることではない。
現30代世代は不利な世代と言える。
引用:週間ダイヤモンド12月30日・1月6日合併号
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