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 ジャミックジャーナルという雑誌をかなり以前に講読していた。本日どうしたことか10月号を送ってきた。なつかしく思いパラパラめくっていたら「医療崩壊」の著者で「立ち去り型サボタージュ」の名付け親、小松秀樹氏のインタビューが載っていたので、少し紹介しておきます。

 1、すでに8刷が出ていますが、反響などはいかがですか。

 特にインターネット書店を通じて、医師・ジャーナリスト・四方関係者を中心とした人たちに読まれているようです。本屋になくて手に入れるのに苦労したという声をよく聞きます。病院の売店での扱いが増えたら、もう少し一般にもよまれるかな、などとちょっと考えています。

 2、医療崩壊の危機とはどのようなものでしょうか。

 医療には限界があります。どこの国でも同じですが、100件の入院診療で、10件近く有害事象が発生します。医療が不確実だということが患者サイドにはなかなか理解してもらえません。患者はあらゆる病気はすぐに診断され、治るものだとおもっています。医療を善悪の問題として捉え、結果が期待通りでないと、その医師は悪い医師だと思い込む傾向があります。また、患者の過大な要求を、メディアや司法が後押ししています。このため、医療現場に警察が入ることが多くなり、善意の医療も結果次第で犯罪として扱われるようになっています。患者と医師の齟齬が表面化する場合で、多くの医師は理不尽なことをたしなめることすら許されません。従来より、勤務医の労働条件は極めて過酷でした。それに見合う収入もありませんでした。誇りと志が勤務医を支えてきました。理不尽な攻撃を受けながらも、黙って奉仕をせざるを得ない状況になり、医師の誇りと士気が大きく損なわれました。その結果、勤務医は、厳しい労働条件のなかで、じっと我慢して患者さんのためにがんばることをやめて、開業にシフトし始めました。全国の病院で医師不足が起きています。この現象を、私は「立ち去り型サボタージュ」と名付けました。これは、社会からの攻撃に対する医師の消極的対抗手段といえるかもしれません。しかし、これが続けば、医療は崩壊してしまいます。

 3、崩壊を防ぐための対策はありますか。

 個々の病院としてはもっと説明責任を自覚し、透明性を高める必要があります。また「正しい医療」について、社会との齟齬をなくす努力が必要です。このため、虎ノ門病院では医師の行動規範を作成し、ホームページで公表しています。

 いずれにしても、個々の病院での努力だけではだめです。医療事故が起こりうることを前提にして、第三者の専門家による事故調査、公平な補償制度、安全を目的とした行政処分制度などを創設する必要があります。・・・・・・・・

全部載せては雑誌社と著者の著作権侵害になりますので、

さわりを紹介しました。

医療崩壊;著者 小松 秀樹氏

 1949年香川県生まれ。74年東京大学医学部卒業、泌尿器科学教室入局。東京大学医学部付属病院勤務など経て、83年旧・山梨医科大学助教授。99年より虎ノ門病院泌尿器科部長。

 

 

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posted from 東京日和@元勤務医の日々 2006.10.02 11:52
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