いやな記事をみてしまいました。7月12日の毎日新聞記事。「禁煙タクシー:県内、全面始動 毎日新聞2記者が試乗」と題されています。

神奈川県のタクシーが全面禁煙となったが、運転手にゴリ押しして喫煙を要求すると、運転手がどういう反応をとるかを記事にしたものです。

『・・・乗車5分後、JR桜木町駅前に差し掛かったところで、池田記者がポケットからたばこをつかみ切り出した。「たばこ吸ってもいいですか」 「今日から禁煙になったんです」 落ち着いた口調で答える運転手。 「どうしてもだめですか」池田記者も粘る。 だが運転手は「条例で決まったんで」とやんわり断ると、水色の携帯灰皿を取り出した。 「外で吸ってもらうことになったんですよ」・・・』

そもそも新聞社は、権力から力の弱い大衆を守る大きな武器(ペン)をもっています。この力を発揮して、大衆を守るのが彼等のプロフェッショナリズムであると思っていました。だから「第四の権力」とまで言われるのではないでしょうか。

ところが記事を見ると、喫煙者である記者が、ルールを率先して破ろうとしています。しかも、お客という強い立場を利用し、弱い立場の運転手さんに喫煙を強要しています。

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このような記事を全国紙の新聞社が書くことは、新聞社が違反を推奨しているようなものです。この記者は、喫煙者でニコチン依存症のためまともな判断ができなったのでしょうか。なぜタクシーが全面禁煙になったか、背景をきちんと取材すれば、わかるばずです。

  • タクシーでの喫煙を許容すると、運転手やその後のお客に受動喫煙を強制することになり、法律違反です。

  • タクシー内のタバコの煙で汚染された空気は、窓を開けていても有害性が持続します(参照サイトはこちら

  • 受動喫煙により、肺がんや副鼻腔がん、心筋梗塞、気管支喘息など様々な疾患が起こります(タバコ病辞典)。

  • タクシー運転手さんには、受動喫煙(強制喫煙)のため病気にさせられ、今も苦しんでいる人がおられます(タクシードライバーの苦しみの記事はこちら)。

そもそもタクシー内にタバコの煙を放出することがいけないことは、タバコの煙の成分をみれば簡単です。ダイオキシンをタクシー内にばら撒くことと何ら変わりありません。

そして、タクシー車内での時間ですら喫煙を我慢できないことはニコチン依存(禁断症状)のため。

そしてこのニコチン依存の人を、意図的に、大量に生み出し、利権や金儲けをしているのは、JTなどタバコ会社自民党や財務省なのです。この問題の本質を精査し、糾弾していくのが新聞本来の役割ではないでしょうか。

その後19日毎日新聞から苦しい弁解記事がでています。

『・・・記事はタクシーに乗った記者が、運転手に「たばこを吸ってもいいですか」と問いかけるものでした。スタートしたばかりの現場から、運転手の肉声や苦労を報告することが狙いでした。タクシー全面禁煙の取り組みが運転手の受動喫煙被害を防止し、利用者の健康も守るという趣旨は十分承知しています。今回の取材でも、運転手が問いかけに了解した場合であっても記者は喫煙しておらず、取材への理解も得ました。ただ説明不足の面があり、誤解を招いたことは反省しています。・・・』

「運転手の肉声や苦労を報告すること」が狙いであれば、わざわざ記者にルール違反をさせているところをみせなくても、話しを聞くだけで済むことです。日本の社会においてタバコの問題(有毒性、薬物依存)が正しく理解されない端的な例だと思いました。

新聞社が(一般大衆の)弱みにつけこみ、さらに違反を扇動してはいけません。

(1つ心配なこと)毎日新聞はおそらくタバコ会社から多額の広告費をもらっているはずです。タバコ会社の暗躍によってこのような記事をかいたとすれば、毎日新聞の存在意義はないと言わざるを得ません。まさかそこまではないとは思いますが。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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