第166回国会財政金融委員会においてJTの最大株主であり、たばこ事業法を所管する財務大臣が答弁しています(議事録はこちら実際のやり取りはこちら)。 以下抜粋と考察です。

岡本(充)委員「・・たばこをどのように大臣はとらえてみえますか」 
尾身国務大臣「たばこは、私はたしなみませんが、たばこの好きな人もいる、のまない人もいると思っております」

低レベルの答弁。これが財務大臣の答弁でしょうか。小学生でもできる。タバコのために、多くの人が病気になり毎年11万人が死亡し、やめたくてもやめられないというニコチン依存症の人が喫煙者の70%もいることなど全く理解しようとしないのでしょう。

岡本委員「タイのたばこのパッケージ(こちら)・・実際に剖検をした、亡くなられた方の写真を載せて、こういう肺になるんだということを載せています・・日本の広告が必ずしも世界各国と比べてそのリスク表示が十分だというふうに私は認識していないし、また、たばこへのアクセスの問題も、今後IDカードを入れるという話も聞いていますが、IDカードを子供が借りれば買うことができるなど、未成年者へのアクセスの問題も一向に改善をされていません」
尾身大臣「・・たばこ事業者にパッケージの注意文言表示義務や広告規制を遵守させるため・・現在のところ、たばこ事業者によって適切に遵守されておりまして、十分な注意喚起となっているものと認識をしております」

財務省としては、パッケージにリスクを表示すれば十分だということでしょう。各国と比べても最もわかりにくいリスク表示の仕方なのに(各国比較カナダの例)。。。

岡本委員「・・これではたばこの財政収入の安定的確保、国民の経済の健全な発展に資することになるかどうかの検討が十分なされていないのではないかという疑念・・たばこを抑制することにより、健康にかかわる医療費、また火災などによる損失額、こういったたばこ由来のさまざまな負の要素がどのくらい・・たばこにかかわる医療費の増加、火災による損失額、死者数などを御報告いただき・・」

宮坂政府参考人「医療費の関係・・平成十三年度の厚生労働省の科学研究費補助金・・たばこ税の増税の効果なり影響等に関する調査研究報告書が出ており、喫煙によります健康障害リスクの増加に伴う超過医療費につきましては1兆3086億円と報告」
土屋大臣政務官「たばこを出火原因とする火災の件数並びに被害・・平成十七年度は5914件発生、損害額104億5150万円と推定、死者数は267人」
岡本委員「これだけの人が亡くなる、また喫煙が原因で毎年十万人近い人が亡くなっている、また、それで失われる経済的な損失、国民経済への影響、こういったものを考えて、本当にたばこ事業による税収、これが国民の経済、国の財政に寄与していると言われる根拠はどこにあるのか」
尾身大臣「たばこについて税金をいただいて、その税金が税収になっている以上、当然寄与していると考えております」

税金、税金と。物事の1つの面しか見ることができない、この人は国会議員に適さないのではないでしょうか。

岡本委員「逸失利益については・・」
尾身大臣「・・喫煙と健康の問題の観点からたばこの健康に対するリスク情報は適切に提供をいたしますが、個人が自己責任において喫煙するか否かを判断できるようにすることが大事であるというふうに考えており・・」
岡本委員「答えていないじゃないか。検討して、プラスなのかマイナスなのか、本当に寄与しているのかどうかを、法律に基づいてそこを確認する必要があるでしょう、だから、確認はされているんですかと・・」
尾身大臣「財務省といたしましては、御指摘のような計算は行っておりません」

さっき、医療費やタバコによる失火などのデータを言われたはずなのに、寝ていたのでしょう。財務省としては計算していなくても、他の省庁でいろいろ資料があるのだから検討はできるはず。全くやる気がないだけです。

岡本委員「それで何でたばこ事業法の目的である財政収入の安定的確保、国民経済の健全な発展に資するんですか。国民の経済が、逸失利益がある、これで健全な発展に資することの目的を達成しているというふうに判断できる根拠は何なんですか」
尾身大臣「現に相当額の税収があるわけでございまして、そういう意味で財政の健全性の確保には大いに貢献をしていると考えております。委員の方で、もしどういう損失があるというような計算があったら教えていただきたいと思います」

それをやるのがあなたの仕事だろう!

岡本委員「先ほど、わざわざ厚生労働省、総務省がお越しになられて、御答弁されましたよ。大臣、聞いてみえなかったんですか。これだけの損失があるということでは、プラスマイナス、どうなのかわからないじゃないですか」
尾身大臣「全体としてこれだけの税収があるわけでありますから、国、地方合わせての全体の経済の発展にも寄与していると私どもは考えております」

要するに、喫煙者には税金さえ払ってもらえば、喫煙者の健康が害されようが、死のうが知ったことではない。財務省としては「パッケージに警告文を入れたのに吸ったのはあなたでしょう」ということなのです。人を「ニコチン中毒」にしてタバコをやめられなくしておきながら。

議事録を読んでわかったこと、この人たちには、たばこ事業法を所管する資質は全くありません。

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