喫煙者は軽いタバコを好む傾向があります。禁煙を促したとき「軽いタバコにしているから」と言われることもあります。
軽いタバコ・・・。喫煙者が心の中で思っているように本当に「体に軽い」のでしょうか。いろいろ文献にあたってみました。
(1)タバコパッケージのニコチンの表示量と、実際に含まれる量には大きな乖離がある(軽いたばこのほうが危ない?)
(2)パッケージのニコチン表示量では11倍もの差があるタバコを吸っている喫煙者間でも、尿中コチニン量はわずか2倍である。ニコチン表示量に関わらず、ニコチン依存性の強さが尿中コチニン濃度に相関する。(BMC Public Health 4:28, 2004)・・・軽いタバコを吸っていても、体に摂取されるニコチン量は喫煙者が思ったように減らない。
(3)「軽い」タバコでも、「重い」タバコでも、肺がんのリスクは変わらない(BMJ 2004;328:72)
(7)タバコ会社は、健康への害は変わらないと知りながら、故意に通常のタバコに対する代替手段として「軽い」タバコを売り出した(BMJ 2002;324:633)
健康志向のため、消費者が自分の意思で禁煙するのを防止するため、タバコ会社は「軽い」タバコを売り出しました。ニコチン依存になっていた消費者は、禁断症状のストレスから逃れられ、簡単に(?)リスクが減らせそうだと宣伝された「軽い」タバコにとびついた、という構図のようです。
タバコのリスクを減らすためには、「減煙」ではなく「完全な禁煙」、「軽い」タバコでも害は減らない(BMJ 2004;328:885-887)ことを、しっかりお知らせしていく必要性を感じます。
と同時に、日本だけで年間11万人というたくさんの命と引き換えに成り立つタバコは「現代のアヘン」という感を否めません。
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