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ニコチン依存症を端的に理解できる出来事がありました。
タバコが切れると、夜でもわざわざ買いに出かけてしまう
⇒ お菓子やコーヒーが夜切れても、それだけを買うために、わざわざ店に出かけることはまずありません。「明日ついでに買えばいい」と考えるのが普通です。ところが、タバコは一時的でも切れるとダメ。脳がニコチンの禁断症状の訪れを恐れるからです。
風邪など病気のときでも、あるいは、わずか1日たりともタバコをやめられない
⇒ 病気のときには、好きなお菓子もコーヒーを摂ることを避けるようになったり、摂りたくなくなります。このように体調に合わせて、摂ったり摂らなかったり、「自分の意思で調節」できるものが「嗜好品」ではないでしょうか。ところが、タバコは「自分の意思」では調節できません。今日は、1本にしておこうとか、今週はやめておこうとかが、できない。これはタバコだけは「ニコチン依存症」という病気だからではないでしょうか。
飛行機など禁煙場所を出てから、出口ではなく喫煙場所を探す
⇒ 飛行機を降りれば、普通は出口を探します。ところが皆さん喫煙場所にたむろして、タバコをスパスパ。この行為が何を意味しているか、もうおわかりでしょう。
⇒ たとえば、昼休みに将棋をして休憩していた職場で、将棋が禁止になったとします。みなさん「職場の意思なら仕方ありません」と将棋はしなくなるでしょう。ところが喫煙を禁止すると、強固な反対が生じます。「喫煙する自由を奪われた」と。将棋と同じ対応はできないのです。これも、ニコチン依存のためなのではないでしょうか。
⇒ 友人の住んでいる地区の井戸水から、ヒ素が検出されました。友人が大慌てで相談してきました。とりあえずヒ素入りの水は飲まないこととしました。「ところでお前はタバコを吸っていたな。タバコの煙にもヒ素が入っているのだから、この際タバコもやめたらどうか」と禁煙を勧めました。ところがこの友人、「井戸水は飲まないが、タバコはやめない」と言いました。ニコチンは正常な思考を妨害するのです。
「自分はがんにならない」と信じる、「あの人はタバコを吸って長生きした」から自分もそうだろうと考える
⇒ これも「ニコチンが正常な思考を妨害する」典型例です。幸運な事例をあげて、自分もその幸運に預かれるはず、と勝手に考えるようになります。道路を逆走して、無事帰宅できたから、明日もあさっても大丈夫という人は普通はいません。たまたま幸運だっただけ、と考えるでしょう。
ニコチンは思考を制御する恐ろしい薬物ではないか。「ストレスを作り出して、やめさせないように操作する」。だから、まともな大人が、おかしなことを考えるようになるのではないでしょうか。
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