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ちこ さんのご質問に触発されて...連載が途中までになっていたものです(^_^;)。
○身体表現性障害
(1) http://blog.m3.com/tenchanoffice/20090415/_Re_____1
--有病率の紹介
(2) http://blog.m3.com/tenchanoffice/20090424/_Re_____
--EBPのお作法についても触れています
(3) ”治療ガイドライン”1995 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20090425/2
(4) FSSについて http://blog.m3.com/tenchanoffice/20090428/_Re_____
--形成メカニズムの図を掲載しています
(5) FSSのマネジメント http://blog.m3.com/tenchanoffice/20090428/2
> やはり、身体表現性障害に関する、エビデンス・ベースの診療ガイドラインは、英文レベルでも現時点でない、ようですm(__)m。
> (どうしてそういう事態なのか、には理由がありますが...それについては、続報でm(__)m。)
↑ ↑ ↑
http://blog.m3.com/tenchanoffice/20090428/_Re_____
・・・と前振りしていた件について触れます。
Kroenke K, Sharpe M, Sykes R. Revising the classification of somatoform disorders: key questions and preliminary recommendations. Psychosomatics. 2007 Jul-Aug;48(4):277-85.
http://psy.psychiatryonline.org/cgi/reprint/48/4/277
幸い、フリーで閲覧することができます(^^)v。
身体表現性障害の下位診断は...
> 身体化障害
> 鑑別不能型身体表現性障害
> 転換性障害
> 疼痛性障害
> 心気症
> 身体醜形障害
> 特定不能の身体表現性障害
・・・でした。
↑ ↑ ↑
http://blog.m3.com/tenchanoffice/20090415/_Re_____1
この診断分類が出された当初から、専門家の間では議論噴出(>_<)。
そして何より、身体表現性障害にかかった患者さんが、それを精神疾患とは受け入れ難い...そんな事情も見られる...。
この論文は、身体表現性障害や類縁の障害についてどう考えたらよいか、DSM-Vの改訂に向けて立ち上げられた検討プロジェクトが主催したワークショップでの議論内容を紹介しています。
まとめると...全部で主要な論点が7つもあるということです(>_<)。
1.DSM-Vはいったい誰のものか?
従来、DSMは臨床医、医学教育に関わる者、研究者を含む精神保健の専門家のものだったが...精神科以外の臨床医と患者さんを、改訂に当たってどの程度考慮すべきなのだろうか。
2.”身体化”や”身体表現性”といった用語や概念を使わないようにすべきなのかどうか?
わが国で、精神分裂病や痴呆が...統合失調症や認知症に、呼称変更されたように...偏見や差別を産みかねない用語や概念ではないか...? ・・・という論点。(お国柄によっても受容度は異なる。)
3.現在、身体表現性障害はⅠ軸診断だけれども、DSM-VでもⅠ軸のままとすべきなのか?
Ⅰ軸・・・精神疾患、Ⅱ軸・・・パーソナリティー障害、Ⅲ軸・・・一般身体疾患...などと都合5軸にわたって、多角的に診断します。
要するに、Ⅰ軸の診断にすべきなのか、Ⅲ軸にすべきなのか...という論点。
4.一般身体疾患、物質の直接的な作用、他の精神疾患によっては完全には”説明”されないというのが身体表現性障害の一般的特徴とされているが...この”説明”の用語・概念を使い続けるべきなのか否か?
たとえば...「完全には説明されない」と判断する際に、かなり恣意的にならざるを得ないので、下手をすれば”でたらめ”に診断されかれない...診断の信頼性が落ちるなど。
5.FSS(!(^^)v) をどのように診断分類すべきなのか?
FSS と診断されたら、Ⅲ軸ということになり...同じ症状を経験している患者さんを精神科医が診たら、Ⅰ軸になる...(^_^;)
6.身体化障害では診断基準に挙げられた症状の数がいくつあるかとカウントして診断することになっているが?
症状と判断するかしないかの境界がクリアーでないので、明確にすることは必要そうである...。
7.症状のチェックリストは有用か?
DSM-IIIでは35個の身体表現性症状のうち少なくとも13個を求めていたし、DSM-IVではそれが変更されて、4つの疼痛症状と2つの胃腸症状と1つの性的症状...などと変更された。
けれども、これって妥当性や有用性はどうよ? ってことです。
・・・引用した文献では、改訂に向けて、これがお勧めぇ~っていう提案が出されています。
・・・という次第で...身体表現性障害およびその下位診断には、相当な議論がある。
・・・ってのが現状です。
診断分類自体が、揺れている...大揺れしている(?)次第ですから...合意の得られる診療ガイドラインの作成は、かなり困難を極めそう...ってことで...今のところ、診療ガイドラインが作成されていないという側面があるのでしょう(>_<)。
(もうちょっと、続けます...)
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