天ちゃん
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(...つづき) ← http://blog.m3.com/tenchanoffice/20090311/1

 

このテーマについては、十分なエビデンス(科学的根拠)のない、天ちゃんの臨床医としての経験からのコメントも多く含まれることを予めお断りしておきたいと思います。

・・・そういう意味では、まだ十分、精神医学的に確定されていない領域、とでも言って良いだろうと思います。

 

当ブログでも、たびたびご紹介してきた...操作的診断基準

多くの精神疾患の診断基準が、それぞれの精神疾患に特徴的な症状の集まり=症候群、とそ(れら)の持続期間とで、作成されています。

WHOが作成した、ICD-10に沿って、述べてみます。

うつ病は...F3 気分(感情)障害、の下位診断(分類)でした。

F30 躁病エピソード

F31 双極性感情障害[躁うつ病]

F32 うつ病エピソード

F33 反復性うつ病性障害

F34 持続性気分(感情)障害

F38 他の気分(感情)障害

F39 特定不能の気分(感情)障害

・・・というように、F3 気分(感情)障害は、さらに7カテゴリーに分かれています。

そして、それらがさらに、下位診断(分類)へと枝分かれしています。

この辺りの事情については、以前、きき さんのご質問にお応えした際にも、ご紹介していました(^^)v。
   ↓        ↓       ↓
http://blog.m3.com/tenchanoffice/20090206/F23.2_Re_____1

 

そして、その下位診断それぞれに、概要診断ガイドラインが記載されています。

通常(?(^_^;))、うつ病、と言う時には...上記F32 と F33 とを指しています。

F32 と F33 との違いは、F32 が今回初めてのうつ病で、F33 は今回が2回目以上のうつ病、という点です(点に過ぎません)。

 

> 「本当にこれがうつ病?」と自分で書いたはずの診断書を改めて見返してしまう

・・・という香山先生、とのことでした(^_^;)。
  ↓         ↓       ↓
http://blog.m3.com/tenchanoffice/20090311/1

 

一方...「新型うつ病」として紹介されていた内容は、

> 「新型うつ病」なるものが蔓延しているのだという。クリニックの予約を取ろうとしても患者が多すぎ、新患は3ヶ月も待たされる場合もあるそうだ。
> 仕事中にだけうつになり、会社の外では元気、というのが特徴で、若い世代に目立つという

 

結論から述べれば、ここで触れらている”特徴”が見られる場合、上で触れたうつ病ではない(!)ということです。

 

うつ病診断ガイドラインは...次のような内容です。

基本症状・・・抑うつ気分、興味と喜びの喪失、活動性の減退による易疲労感の増大...の3つです。

一般的症状・・・集中力と注意力の減退、自己評価と自信の低下、罪責感と無価値観、将来に対する希望のない悲観的な見方、自傷あるいは自殺の観念や行為、睡眠障害、食欲不振...の7つです。

うつ病と診断されるのは、基本症状3つのうち最低2つ以上、一般的症状のうち最低2つ以上(という抑うつ症候群)が、”原則”最低週間持続している状態のとき、です。

 

天ちゃんは...ニコニコニコ、と覚えましょう(!?)とか、説明したりします(^_^;)。

ニコニコニコ(^^)v...って、うつ病には似つかわしくありません...!?(^_^;)。)

> 仕事中にだけうつになり、会社の外では元気

・・・ということですから、「最低2週間の間、ほとんど毎日のように、ほとんど1日中...」うつうつとした気分でいる、という「抑うつ気分」といううつ病基本症状の一つを満たしていないことは確実でしょう。

また、「最低2週間の間」、ほとんどのことに興味がなくなっていたり、たいていいつもなら楽しめていたことが楽しめなくなっている、という「興味と喜びの喪失」といううつ病基本症状のもう一つも満たされていませんね(^_^;)。

さて、いかがでしょう?

 

基本症状のうち2つを経験していない、ということになれば...3つのうち最低ニコを満たすような状態ではない、ということですから...うつ病、と診断することはできません...(>_<)。

香山先生が...「本当にこれがうつ病?」と感嘆(?)した患者さんが、「新型うつ病」の”特徴”を示していたとしたら...

「本当はこれはうつ病ではなかった!」と、診断を見直す or 変更すべきときだった、ということになるではないしょうか(^^)v。

(必ず、続きます...)

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