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前回の記事に続いて、きき さんのご質問にお応えします。
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http://blog.m3.com/tenchanoffice/20060922/1#comments
> こんばんは。先日職場の方と話したのですが、主人の職場は非営利団体なのでまずは週2~3日半日だけ出勤して何もせず場になれるというレベルの所から始めてくれるとの事で、私の方からこういった感じでリハビリをして欲しいと提案すればそのように対応してくれるとの事でした。
たいへん恵まれた環境にいらっしゃいますね(^^)v。
まず、ご主人が、復職に対してどんなお気持ちか確認が必要だと思います。
大変意欲的なのか、まだそうでもないのか。
次に、週2~3日半日だけ出勤して何もせず場になれるというレベルから始めることを、ご主人も望まれているのか、ご確認ください。
そのうえで、現在のご主人の社会生活、家庭生活の状況が、その週2~3日半日だけ出勤して何もせず場になれるだけというのを遂行できるほどになっているのか、それを評価してください。
もしもまだ、通勤を含めて、そういう段階にまで回復していない場合、そのレベルにまで至れるように、在宅でのリハビリ~デイケアや作業所等の社会資源利用も選択肢~を組み立ててください。
具体的な組み立てについては、主治医のご意見もいただくのがよいと思います。
最後に、ご主人が発症されたときの要因の中に、職場側の要因があったのかなかったのか。
もしもあったのなら、その職場側要因が減っているか、なくなっているのかどうか...
職場側要因を職場側が、ご主人が復帰するまでに改善する余地があるのかどうか...
原則現職復帰、ですが、もしもこの点をクリアーするのが難しいようでしたら、職場異動等を十分慎重に検討する必要が出てきますので。
> 主人が最終的にもし統合失調症と診断された場合でも再発予防療法の期間はうつ病と同じでしょうか?主人のケースではどのようなリハビリが理想的だと思われますか?
> 会ったこともなくメールの情報だけなので難しいかと思いますが何かアドバイスしていただける事があればお願いします。
躁うつ病の場合は、躁病相の期間 かける 2~3倍が、うつ病相の期間の予測値でした。
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標準的なうつ病の経過 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20060919/1
双極型の方が短い http://blog.m3.com/tenchanoffice/20080111/1
うつ病の場合は、治療開始から6~7か月でした(↑)。
統合失調症の場合は...
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http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070709/1
> [急性期の期間]×2~3倍 = [寛解期の期間]
...ということでした。
次に...統合失調症の場合の再発予防療法の期間ですが...
データは古いものですが...(^_^;)
右図(→)のような「再発率曲線」が知られています。
上の2本が、服薬中止群。
下の2本が服薬継続群、です。
それぞれの2本の下の方が、心理社会的治療を受けていた群。
上の方が心理社会的治療を受けていなかった、「
通常」治療群です。
このグラフ(↑)から示唆されるのは...
やはり(?)服薬を継続している方が再発率は約2分の1。
服薬の有無にかかわらず、心理社会的な治療を受けている方が再発率が低い。
服薬を継続していない方の再発率は、3年くらいでピークになりそう...(?)。
でも、再発率は約80%(@_@;)。
...逆にいえば、服薬を中止しても20%、つまり3年たって5人に1人は再発していない(!)。
そうすると、服薬をやめて、3年たって、再発していなければ、その後一生再発せずに済むかも知れない...(!?)
とすれば、統合失調症と診断された場合の、再発予防療法の期間として無難なのは...3年、という解釈が許されるのではないでしょうか(?)。
専門家によっては、安全を見て、この期間を5年としていらっしゃる方もおられることと思います...。
その一方...
統合失調症の長期経過を見ますと...
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http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070216/2
20~25年間経過を見れば(^_^;)、経過良好か不良か、ほぼ結論が出そう...(?)。
結論は出なくても、だいたい10年くらいもすれば、どっちか(良好群か不良群か)占えそう...(?)。
...ってことで、服薬は、3~5年は続けていただくのが「無難」そうで、仮に服薬はほんの少量かしていなくても、10年くらいは患者さんを卒業されないほうが「無難」かも...
以下は、天ちゃんの臨床経験から。
再発予防の視点で、服薬を終了後、再発のサインをキャッチしていただいて、早めに受診していただき抗精神病薬を再開し、前駆期をやりすごせたら、通院終了...という間欠的服薬・受診をしてくださっている患者さんもおられます。
この間欠的服薬が、本当のところ、再発予防効果があるのかは、いまのところ決着がついていません。
また、ほんの少量の抗精神病薬...具体的には、定型抗精神病薬のハロペリドール 1.5mgを眠前に、そうですねぇ、もう30年来服用されている高齢の患者さんもいくにんも担当させていただいています。
つい最近は、発症されたときのテーマを達成された、統合失調症の中年の男性患者さんは、どこまでクスリが減らせるか...つい最近の外来では、ハロペリドール 0.75mg/日だけの処方にして経過を見ているところです。
一方、先輩の医師が過去に主治医をなさって、1回だけの統合失調症エピソードを経験後、治療終了されていて...
20年間まったく何の問題もなく、地域的な活動に、子育てにとお元気で活躍されていた、ある女性患者さんでしたが...
何と、25年後に、「再発」されて、天ちゃんが主治医をつとめさせていただいた、って経験もあります。
こんな経験を披露いたしましたのは、前回の記事で書きましたように、エビデンス・ベースの精神科医療を実践してはいますが、やはり、患者さん(ご家族)と共に、日々、実験的な営みの繰り返しである、それが(精神科)医療である、ということをご理解いただけたらって思いもあってのことです<m(__)m>。
> 卒業される方の話が聞けてとても勇気づけられました。治る病気とはいえ、本当に治るの?って思ってしまうので・・・。
糖尿病や高血圧と同様にとらえられる統合失調症ほかの精神疾患ではありますが...
糖尿病や高血圧でも治るってことがあるくらいには、統合失調症ほかの精神疾患でも、治る、ってことはあると思っています。
ただ口惜しいことに、確実に治癒にもちこめる手だてを、十分なエビデンスをもって、解明しきれていない...それが今日の精神医学の到達です...。
統合失調症の治癒、をテーマに扱った天ちゃんの先輩の精神科医の、以下の大変意欲的な書籍(↓)を、ご紹介しておきたいと思います。
ご関心がありましたら、お読みいただく価値のある書籍だと思います(^^)v。星和書店より2002年に出版、現時点で電子書店Amazonで在庫が1冊あるそうです。(ランキングは...低い、です(^_^;)。)
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