天ちゃん
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Doctors Blog

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某雑誌の誌名を頂戴したワケではありませんので、悪しからずm(__)m。

以下は、天ちゃんの、兄弟子精神科医(診療所所長)からのメールを、ご本人の快諾の下、引用紹介したいと思いま~す。
(レイアウトなど、天ちゃんが多少編集していますm(__)m。)

なるほど、ごもっとも! と感じましたので(^_^)。


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前略。

4月の診療報酬改定で、精神科診療所の経営は、さらに苦しくなりましたが、この期に、そもそも診療報酬のことについて、ちょっと考えてみたいと思います


1950年代に国民皆保険制度になって、それまで自由診療であった医療は、国の統制を受けることになった。そのため、明治以来自由診療をしてきた医師・日本医師会は、利益が減少するのではないか、と危惧した。

日本医師会は、当初から低く抑えられた「技術料」の増額を強く持続的に要望した。それに対して国は、一貫して「技術料」を妥当に引き上げることをしてこなかった。

その代替策として、いわゆる「医師優遇税制」導入と、「潜在技術料」である「薬価差益」を高額に保つことで、逃げてきた。

その後1970 or 1980年代に「医師優遇税制」は廃止され、また、1980年代後半から始まった医療費抑制策の強化により、薬価改定の度ごとに「薬価差益」は減少し、いまやないに等しい。(本院-兄弟子のトコロ;天ちゃん注-のような院内薬局で、自働分包機を多用すれば、分包紙などのランニングコストの方が高くついてしまうほどである。患者サービスを良くすれば、利益は無くなるのである。) 

そして、今回国は、本丸の診療報酬の「技術料」自体にまで、削減策をとるに至ったつまり「外来管理加算」の時間制限、「通院精神療法」への時間軸導入という形である。

これらは、「最も基本的な保険医療行為」に対する技術料の減額に他ならない。今後も、医療費抑制・低医療費政策 (正確には、低国費負担、高患者負担) をとり続ける意向を国は示しており、毎年新たな「技術料」の減額がなされるものと予測される。


日本の医療は、先進諸国の中では、べらぼうに低い技術料 (高い薬価・医療材料費) となっていることは、有名である。

薄利多売によってしか経営がなりたたない中で、日々大勢の患者さんを診療する医師の過重労働が、黙認されてきた。それが限界に達した末の一事象として、医師の過労死・過労自殺が増えているのである。

また、崩れ始めた (患者さんから医療従事者への暴言・暴力行為の発生や窓口負担の滞納の大量発生など、まるであるスーパーマーケットのレジでのクレーマー行為よろしく、一部患者さんの非常識な不法行為の発生さえ起っている) 医師・患者間の信頼関係を再建しなければ、医療は、社会保障からサービス産業へと決定的変貌を起こすであろう。

それを食い止めるために、医師・医療従事者から患者さん・市民へ「医療機関の窮状」を周知・説明していくことが必要である。


そろそろ、医師・医療従事者と患者さん・市民とが一緒になって、「技術料」を高くする方向に、世論を強めていかなければならない。医療機関の経営危機を解消できず、結果として社会保障としての保険医療・国民皆保険制度を死守できなくなる崖っぷちに我々はいるのである。 妥当な技術料の一例として、「通院精神療法」については、30分未満で500(5000)30分以上で1000(10000) と考える。

自由診療で、精神療法を行っている所では、精神科医であれば、1時間2-3万円、臨床心理士で1-3万円が相場であるというのが、その根拠である。全科の技術料については、いくらにしたらよいものかは分からないが、「最も基本的な診療行為」の技術料、外来管理料、入院料、看護料、手術料については、特別なものを除き2倍加するというのが、荒っぽいが妥当なところではないだろうか

 こうすれば、薄利多売をなくし、患者さんへの対応へのゆとりが発生し信頼関係が強化され、医療ミスも減少し、「程よくゆとりのある満足できる医療」へと、戻せるのではないだろうか

そんなことは、夢たわ言だ、といわれるかもしれないが、そうではない。医師・患者関係の再構築を模索している人達も結構いるのである。

逆に、このまま患者さんの負担が増え (高い保険料、窓口負担、後期高齢者の切り捨てなど)、医療負担の基本が、保険診療から「自費診療+-保険診療」の二回建て診療になったとき、まじめな心ある医師は、訴訟沙汰の被告人や刑事事件の犯人に「したてあげられる」ことが多発するだろう。患者さんのご機嫌をとり、「危ない」患者や困難な患者はうまく他所へ押しつける、Clever な医師・医療機関が栄え、「医療は人助け」と思って、そういう患者を引き受ける者は、リスクを抱えるという事態が発生するだろう。
 

最後に、個人的な事情かもしれないが、診療所の「所長」をするようになってから、まともに学術活動ができなくなった臨床研究は、医師にとっては、技術を高めるためると同時に、知的好奇心を満足させることで日常診療の負担感をへらし得る、達成感を得る必須の営みであろう。日本の一般病院・診療所で働く医師には、特に管理職の医師には、診療・経営・管理運営に追われ、その時間が全く保障されていないのではないだろうか。

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最後のパラグラフは...臨床研究とまでは行かずとも、日進月歩する医療技術を十分フォローする機会すら奪われ兼ねない(奪われている?)、よって、医療を受ける患者さん国民のみなさんにとっても由々しき事態、と天ちゃんは補足したいと思いま~す。

(親病院の管理職をしているときに実感しましたし、このブログのネーミングにわざわざ「研究室」を入れたのは渇望感があったことを吐露してしまいます(^^;。)


読者のみなさまのご意見を聞かせていただけますと、幸いですm(__)m。

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