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前回の記事(http://blog.m3.com/tenchanoffice/20080314/2)のコメント欄に、たお さんから、要旨、以下のようなコメント(ご質問)がありました(^_^)。
> 反復性うつ病性障害だということでして、自立支援のお世話になってます。
> 今、ウツの治療をして(SSRIなど)はじめて、気分がすっきりしてきて、いままでの絡みきった糸がほどけたような感じになっています。
> なので、完治したのではないかと思ってるのですが、反復性の場合は完治は有りえないのでしょうか?
つまり、反復性うつ病性障害は完治することがありますか?
...と言う、ご質問、と解して、天ちゃんなりに可能なお答えをしたいと思います。
実は...大学時代の先輩から、先日、大変似た経過のお知り合いの「うつ病」について、そのお知り合いのご家族に「完治しますヨォ~」ってアドバイスしちゃったけれど...(^^;
そう言えば、天ちゃんが、精神科医になったことを思い出したので、昔のヨシミで、そのアドバイスで良かったどうか教えてちょうだ~い!?
...っていうご連絡をいただたのですが、たお さんのご質問が、あまりにタイミングが良くて、ビックリ(@_@;)。
逆に、この先輩からのご質問のように、たお さんのご質問などと同様のご質問は、天ちゃんの担当している(していた)患者さんご本人やご家族から、実はたびたびいただくご質問でもあるんです。
...ので、今日の記事の本文に取り上げさせていただきましたm(__)m。
さて、先輩への応答(したがって、たお さんへの回答)は...
(反復性)うつ病は「完治」することのある(or こともある)病気、というものです。
お答えが、随分と慎重な(?)表現になっていることにご留意いただけますでしょうかm(__)m。
たお さんのコメントを拝見しますと...
> 今、ウツの治療をして(SSRIなど)はじめて、気分がすっきりしてきて、いままでの絡みきった糸がほどけたような感じになっています。
...とあり、
> なので、完治したのではないかと思ってるのですが、
...とのことですのでぇ、おそらく現在も服薬を続けていらっしゃるのでしょう(?)。
「完治」っていうことで、あるいは、「治る」っていうことで、患者さんご本人、そのご家族のイメージされている内容(中味)が随分と違っていることに気付きます。
ある患者さんにとっては、たお さんが「完治した」とおっしゃっている状態は、まだクスリを服用しているのであれば、「完治した」とは言えないんじゃないのぉ~?
ってとらえられるかも知れません。
もちろん、たお さんのように、服薬を続けていても(?)「完治した」って表現される患者さんもおられるでしょう。
また、「まるで完治したような」状態です、ってご報告くださる患者さんもいるでしょう...。
ところで、(精神)医学的に、完治、あるいは、治る、ってのに相当する定義があるかどうかってことなんですが...
実は、(世界)共通の「完治」「治る」「治癒」の定義は、天ちゃんの知る限りでは...ないと思います(^^;。
うつ病の諸症状の「寛解」「回復」の定義(らしきもの)については、過去に記事(↓)にしました。
http://blog.m3.com/tenchanoffice/20060915/1
最近になるほど...「回復」までの期間を、より長く(4~9ヶ月)設定するようになってきています(^^;。
DSM-IV-TRの最新版の定義では、上記記事(↑)で解説した「回復」に相当する用語として、「完全寛解」を当てていたりします。
しかし、これらは、症状についてのものです。
(反復性)うつ病(性)障害を抱えた場合、患者さんは症状を経験されますが、障がいも同時に経験されることを、過去に記事にしたこと(↓)があります。
◆うつ病の重症度 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20080110/2
障がいの重症度の評価には、評価者によって、ある程度の幅がありそう、ってことをご紹介しました。
((大)うつ病(性障害)の診断基準には、症状とそれらの持続期間だけではなく、障がいも含まれています。)
...何が言いたいのかと言いますと...(^^;
症状の経過についての評価(定義)については、共通のものがある。
しかし、障がいの経過までを視野に入れた評価(定義)には、共通のものがない(ようである)。
...と言うことです。
以上、「完治」と呼ぶのか「治る」と言うのか、「治癒」という用語を用いるのか...という細かなことは措いたにせよ、それらの定義・イメージ・捉え方(?)の点で、患者さんによって、家族によって、専門家によって、相違があり得る。
...そういう危うい? 脆い(もろい)?? 前提での議論、ということにご留意いただけたらと思います。
次に...理論的に、「治癒」はあり得るのか? とでも言える、大問題(?)があります。
(理屈っぽくてスイマセンm(__)m。)
反復性うつ病性障害は、うつ病と診断できるほどの症状とそれらの持続と障がいを兼ね備えたエピソードを繰り返す、ということで診断されます。
今回のうつ病の症状は十分回復した。
さらに、障がいも(ここも正確には「客観的障がい」も、ですが...詳細はいつかまたm(__)m)十分軽減した。
...となった今現在は、実は、次の、将来のうつ病が再発するまでの単なる間の時期に過ぎないんじゃないか?...って考えざるを得ないのではいか?
...というのが、理論的に成り立ちえますので、では、この場合の今現在は、どう呼べばいいのだろう?
っていう、大問題です(@_@;)。(ホント、理屈っぽくてスイマセン。)
(それに、最低1回以上、うつ病を経験した後である、という「主観的障害」は消せないという、大問題も残ります。)
...といった、理屈は抜きにして...(^^;
(反復性)うつ病は「完治」することのある(or こともある)病気、とおさえておくのが、無難ではないか、というのが天ちゃんの考えです。
(つづく...かも知れません。)
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