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天ちゃんが、去年の4月に、このブログを始めた理由は3つでした。
1.崩壊の危機に瀕しているという、今の医療について、その流れを食い止めるべく、
現場から情報提供したい。
2.メンタルヘルスを保持・増進するために役に立つ健康情報を提供したい。
3.精神保健・医療・福祉に関する、最新(?)情報を提供したい。
...という次第で、疾患シリーズは、3つ目の理由に沿ったもの、です。
精神科医として、長らく(?)、統合失調症の治療とリハビリテーションに関わってきました。
そんな関係で、うつ病(1)、躁うつ病(1)に比べて、この統合失調症シリーズは、
かなりの長きに及んでしまいました。
◇症状から診断まで◇
最初の去年の12月20日の、統合失調症は「100人に1人」がかかる、ありふれた病気
ってのから始まりましてぇ...
1ヶ月かけて、合計11エントリーして、統合失調症の 「症状から診断まで」 とくくれるので、
そのまとめを、今年1月22日にしていました。
「症状から診断まで(まとめ)」:http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070122/1
...頭部CTとか、MRIとか、心理テストとか、他の病気を否定したり、診断の補助になる
いくつかの手段はありますが、精神科診断は、操作的診断基準に沿った、
診断面接(構造化面接)でしていくしかない、それが今の到達であるってこと。
それが、伝えたいことだったように思いました。
(精神科診断の信頼性と妥当性を高め保つことって大事ですから。)
操作的診断基準は、特徴的な症状のまとまり(症候群) と、その持続期間で構成されていました。
このまとめで掲載した記事を書き下しておきます(^^;。
06/12/20 100人に1人(^_^) http://blog.m3.com/tenchanoffice/20061220/1
--統合失調症は生涯罹患率が100人に1人とされる「ありふれた病気」であること。
陽性症状と陰性症状について、触れました。オマケで不飽和脂肪酸についても。
06/12/21 症状(1)陽性症状 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20061221/1
--診断面接法MINIの、主に陽性症状評価の部分と症状名について触れました。
06/12/25 観察による症状評価 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20061225/2
--診断面接法MINIの、陰性症状を含む残りの項目と、症状有無評価基準について述べました。
以後、以上で紹介したMINIで評価する症状について、1項目ごとに改めて詳しく解説しました。
06/12/26 被害妄想 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20061226/2
06/12/27 FBI超能力捜査官? http://blog.m3.com/tenchanoffice/20061227/FBI_
--思考(考想)伝播、について。
07/01/05 大発明家!? http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070105/1
--その他いくつかの妄想について。
07/01/07 バーチャル・ハルチネーション http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070107/2
--幻声と幻視、について。合わせて書籍を紹介しました。
07/01/13 伝えたいけど伝わらない?! http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070113/1
--解体した会話などについて。
07/01/15 解体と緊張 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070115/2
07/01/18 陰性症状について http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070118/1
07/01/20 統合失調症の診断基準 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070120/1
--これでやっと、統合失調症をどう診断するか? までをカバーし終えました(^^;。
◇疾患モデルについて◇
続けて...統合失調症を対象に体系化されてきた、精神疾患の 「疾患モデル」 について、
合計6エントリーしていました。
「疾患モデルのまとめ」:http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070206/1
...ストレスと脆弱性と対処技能の3つのバランス(ホメオスターシスって言います)
が崩れたときに、発症したり再発したりする。
統合失調症を中心に体系化されてきたけれども、3つの要素の内容、相互関係は
精神疾患によって違いがあるけれども、あらゆる精神疾患に適応可能であること。
そんな主旨に沿って、述べていました。
このまとめの記事の各記事を、以下に書き下しておきます。
精神疾患によって、ストレス、脆弱性、対処技能の重み付けが異なっているだけ、と言えます。
(ある研究が、このモデルのどこを扱っているものかと整理するときにも有用です(^_^)v。)
07/01/23 疾患モデル入り口まで http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070123/_O_
--精神科診断は、診断基準症状と持続期間にもとづいて下されることに触れました。
07/01/24 ストレスについて http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070124/1
--ストレッサー(ストレス源)、ストレス、ストレス状態について。
また、ストレスには善玉と悪玉とあることについて触れました。
07/01/25 脆弱性について http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070125/1
--思いのほか(?)、脆弱性については、まだよく分かっていません(^^;。
07/01/29 対処技能について http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070129/2
--ストレス・コーピングってことで、過去20年くらいで注目されてきています。
07/02/01 精神科治療のあらまし http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070201/2
--疾患モデルに沿って、精神科の治療やリハビリテーションの手立てを整理しました。
07/02/05 治療のあらまし補足 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070205/1
--多面的重層的な働きかけ、について述べました。
このセクションでたびたび掲載した、疾患モデルの図は、日常的に、患者さんやご家族に
お示ししながら、一緒に、評価と治療方針の策定に用いているものです。
(万が一ご利用の場合は、引用元を入れておいてくださいマセ。)
◇経過と対応◇
統合失調症の1回のエピソードの、標準的な経過と対応のあらましについて、
ご紹介しました。
07/02/07 経過と対応(1):http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070207/1
--1回のエピソードの「経過図」を示しながら、前駆期から寛解期後半までの全体
について、ざぁ~と紹介しています。
07/07/09 病期(相)の期間の目安 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070709/1
--最近の記事ですが、ここに入れておきました。
07/02/09 経過と対応(2):http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070209/1
--前駆期から急性期にかけて、「生活臨床」の経験も紹介しながら、
発症や再発は予防可能である、という主旨で記事を作成しました。
07/02/13 経過と対応(3):http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070213/1
--急性期についての記事。
その後の経過と対応については...
07/05/13 臨界期の治療 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070513/2
--症状が出没する時期で、出没パターンから、疾患モデルに沿った分析と対応の時期
であることに触れました。
07/05/23 臨界期の治療(続) http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070523/1
--最適刺激入力量探し、について、入院中の部屋の利用の工夫を例に述べています。
07/05/24 臨界期の治療(続々) http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070524/1
--臨界期の治療における「周囲」の役割について触れました。
07/05/31 臨界期の治療(4) http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070531/1
--仮の座標軸作りと外泊療法など、臨界期の治療的工夫の具体例をいくつか紹介しました。
07/06/04 寛解前記と対応 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070604/2
--急性期後の心身消耗状態の時期。
ユックリ、マッタリ、ノンビリ、十分休息を確保する時期となるようにすることが大事。
07/07/06 寛解期後期と対応 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070706/2
--多種多様で個人要因の比重が増え、症状よりも障害への対応に移行する時期。
07/02/16 経過と対応/ある疑問:http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070217/2
--2000年以降、新規抗精神病薬メインの治療法になりましたが、「経過と対応」については、
基本的に大きく変える必要がなさそうだ、って記事です。
07/02/16 長期経過(予後):http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070216/2
--ここでいきなり((^^;)、長期予後研究の結果をお示しし、解説しちゃっていました。
...強迫的になれば(?(^^;)、臨界期以降について、もう少し詳しく述べる必要があるかも(?)。
◇薬物療法◇
忘れないうちに(?)ってことで、薬物療法についても、記事を挿入しました。
統合失調症の薬物療法
07/02/15 薬物療法:http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070215/2
--新規抗精神病薬を入れた、「薬物療法のアルゴリズム」の図を掲載し解説しています。
07/02/19 薬物療法の基本スタンス10か条:
http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070219/1
--天ちゃんんが薬物療法に関し、患者さんに説明している内容を10か条にまとめてみた記事。
...何か、薬物療法については、ちょっとアッサリ過ぎ(?_?)でしょうか...。
◇大事な周囲の役割◇
そして、ストレスやそれを産み出す環境の視点から、周囲の役割が重要である。
そういう記事を、連載しました。
大事な周囲の役割
07/02/20 大事な周囲の役割:http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070220/1
--「周囲」のうちでも特に大事なご家族に関して行われた、EE研究について紹介しています。
07/02/22 高EEとは?:http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070222/2
--前の記事を受けて、特に高EEを構成するものについて、補足説明しています。
07/02/26 大事な周囲の役割続き:
http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070226/2
--再発までの家族内プロセスの研究から、「コミュニケーション」「問題解決」力が重要であること、
について紹介しました。
07/02/27 高EE カラ EE へ:http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070227/3
--再発リスク減少のための方法のひとつが、「心理教育」であること、
その内容のあらましについて記事にしています。
07/03/02 高EE カラ 低EE ヘ;家族支援のSST
http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070302/3
--1990年代以降、わが国で普及が目覚しい、生活技能訓練(SST)のあらましについて、
紹介しています。
07/03/06 SST+心理教育 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070306/1
--「大事な周囲の役割」を支援する方法を紹介した記事。
07/03/08 家族心理教育と家族会の違い http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070308/1
--家族支援(治療)の方法が家族心理教育、家族会は社会資源、運営責任の違い。
07/03/01 今時の同伴者:http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070301/1
--周囲の役割が大事である、という視点に立って、「周囲」とは家族に限らない
というスタンスで、記事を作成しました。
◇社会資源関連記事◇
先々、「環境調整や社会資源の確保」という、環境要因対策の視点から、
現在利用可能な社会資源についてもご紹介する記事を作成するつもりでいます。
07/04/25 社会資源 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070425/2
--精神疾患・障がいの治療やリハビリテーションにおいて、社会資源を上手に使うことが大事。
統合失調症の「治療の場」には、病院(病棟)、デイケア、地域などがあります。
まずは...入院に関連した記事。
07/03/12 強制入院と非強制入院 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070312/2
07/03/13 積極的・消極的入院など http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070313/2
07/04/03 入院の話題の続き http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070403/3
--新規の精神科入院治療はおおむね相当、短期化してきています。
07/03/10 退院支援施設? http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070310/1
--入院カラ地域への中間施設として(?)打ち出されたアイディア?
新たな社会資源として打ち出されましたが、その後の議論と方向性はどうなったのでしょう?
次に、統合失調症だけが対象では決してありませんが...入院⇒デイケア、といった流れで。
精神科デイケアシリーズ(?)
07/04/04 精神科デイケア(1) http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070404/3
--小規模・大規模、居場所型・訓練型などにちょっと触れました。
07/04/05 精神科デイケア(2) http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070405/1
--天ちゃんとこのデイケアの訓練型のゆえん(?)
07/04/06 精神科デイケア(3) http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070406/2
--読者コメントにお応えしています。訓練型のイメージがより深まった?
07/04/07 ココロと体でひとぉ~つ http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070407/2
--デイケアのプログラムに「体力づくり」メニューが多いことに改めてビックリ(?)
07/04/09 精神科デイケア(5) http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070409/1
--残りのデイケア・プログラムの内容を紹介しています。
07/04/15 波風立っているときが治療的 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070415/1
--イザコザやトラブルこそ治療のチャンス! 精神科治療の全側面で言えます。
07/04/19 デイケア・ネットワークの力 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070419/1
--天ちゃんとこのデイケアの質は、特別でないハズ。
07/04/21 職場訪問 http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070421/1
--デイケアの治療手段の一つを紹介しました。
07/04/22 EBM<IBM? http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070422/EBM_IBM_1
--デイケア・メンバーの薬物療法の方針の決まり方(?)。
07/04/23 精神科デイケア(10)
http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070423/1
--読者コメントに応える形で、デイケアへの参加の「抵抗」を扱うときの工夫について触れました。
07/04/24 続き
http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070424/1
--デイケア参加に当たっては現実的な諸点も検討が必要なこと。要は、行動分析が大事であること。
07/04/25 社会資源(再掲) http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070425/2
--「病気とのおつきあい」プログラムの具体的紹介。
パパ・ママ頑張る:http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070128/___v1
ご本人たちの声: http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070214/1
--天ちゃんたちの地域で開催された、当事者メインの「フォーラム」について紹介しています。
天ちゃん担当の患者さん、大変立派な発言をされていましたぁ(^_^)v。
べてる関連記事
「べてるネット」について:http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070110/2
べてる商品/たちつてトバ:http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070119/1
スキルバンクと「べてるまつり」:http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070210/2
--北海道浦河町のべてるの家関連の記事です。
...べてるの家のような取り組みが、点に留まらず、点が増え、線になり、面となって
広がってくれたら...
(ちょっと大げさな表現になりますが...)
精神疾患(障害)を抱えた人たちだけでなく、天ちゃんを含む国民みんなが、
暮らしやすい国に必ずや、なることでしょう。
(★社会資源については、別立てでシリーズ化する...つもり、です(^^;。)
足掛け7ヶ月! 実質60エントリー! ということになってしまいました(^^;。
ちょっとした啓発書が1冊できちゃいますネェ...(^^;。
この連載で、天ちゃんが、読者のみなさんにお伝えしたかったことは...
統合失調症はありふれた病気、であること。
治療とリハビリテーションの方法は、相当程度まで確立されていること。
とは言っても...他の医療も全く同じですが、全く同じ患者さんはいない!
したがって、統合失調症の治療とリハビリテーションの現場は、いつも創意と工夫が要ること。
言葉を変えれば...いつも不確実性の連続であり、患者さん・ご家族と共に取り組むべきこと。
利用できる社会資源は、整備されてきてはいますが、まだ全然薄いこと。
統合失調症の治療とリハビリテーションに支給されている医療費は相当低い。
(自立支援法時代の有様は...なかなか記事にできませんネェ~(^^;。)
結局は、その制約が、記事で連載した以上の質の確保を難しくしていること。
...といった諸点です。
(...記事で紹介した程度の質すら確保が難しい、と正直に言うべきなのかも知れません(^^;。)
天ちゃんも、自分に可能な限りの努力を怠らないでいたいと思いますが...
ぜひ、読者のみなさんの、理解と協力、支援をこれまで以上に増やしていただけたら。
そう切に願いながら、統合失調症シリーズ? 次もあるのかしら?
...をここら辺で、一旦完結、としたいと思います(^_^)v。
追記:多少の誤植訂正と追記をし、リンク集にリンク貼っておきました。(07/07/10)
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