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(...つづき)
地公災審査会の裁決書の内容に触れながら、コメントを残していきます。
前半は、
地公災支部長が平成17年1月(!)に、公務外認定した支部長の判断がまとめられています。
平成11年4月に、前任養護学校から現任養護学校に異動した。
前任養護学校の職務に、過重な業務や問題はなかった。
後任養護学校の職務にも、過度の肉体的過労、精神的負荷を受ける業務はなかった。
後任養護学校では、3人チーム制だった。
X教諭の経験年数は、被災者本人より短く、後任養護学校勤務年数は長い。
X教諭は教育論について相当な自信を持っており、物事をはっきり言うことから、同僚職員からは
言葉遣いがきつい人と受け取られていた。
本人に対し、挨拶や質問をしても返さないなど無視する状況は確かにあった。
X教諭は、被災者本人に対してだけそうした態度をとったわけでない。
医学的知見によると...
転勤後に人間関係がうまくいかなかったことを原因として「うつ病」を発症したと考えるには、
3~4か月も続いて職場でいじめにあったなら別だが、異動後数週間で「うつ病」を発症しており、
期間が短すぎる上に、X教諭との人間関係も一般的に「うつ病」を発症させるほど深刻でなかったから、
「うつ病」発症原因は職場にあったとは考えられない。
...こういった判断で、公務外採決したことがまとめられています。
この医学的知見、が公務外採決に、決定的な役割を果たしたことが知れます。
『認定について』(http://homepage2.nifty.com/karousirenrakukai/8-2-b2-1=chihokoumuinKAROJISATSUninteikijun.htm)では、
3 自殺の公務起因性の判断については、理事長に協議すること。
この場合において、理事長は、複数の医学専門家から精神疾患の発症機序、鑑別診断等に関する医学的知見を徴するものとする。
...と、されているのが根拠です。
複数の医学的専門家=精神科医。
天ちゃんと同じ職業の複数の精神科医の、上記判断は、どう考えてもオカシイ。
第一点。
職場いじめが、3~4ヶ月も続いたなら、うつ病を発症させ得るが、発症までの期間が短いとした点。
実は...
昔から、ある出来事があって、発症までの期間が短いうつ病を、「反応性うつ病」と診断してきました。
DSM-IV-TRという操作的診断基準のマニュアルにも、
大うつ病エピソードの症状は通常数日から数週をかけて発言する。前駆期は不安症状や軽い抑うつ症状を含むこともあり、完全な大うつ病エピソードの発症に先駆けて数週から数ヶ月続くことがある。
...とハッキリ書かれています。
これは、精神医学の初歩中の初歩の基礎知識、なんですが...(^^;。
第二点。
X教諭との人間関係が、一般的にうつ病を発症させるほど深刻でなかったとした点。
どういう人間関係だったか...たとえば、
具体的な説明もなく、生徒を指導せよと言われる。クラス運営について、何の話し合いもアドバイスもなく、いきなり何々やれと言われた。指導のやり方について文句を言われる。写真やメモを投げつけるようにしてよこしたり、挨拶しても返さないなど、頭に来てひっぱたいてやりたい気持ちになったこともある。
...こう本人が当時の校長に訴えたことを、裁決書は認めています!
ペンをとってくれるよう頼むとX教諭は投げてよこしたこともある...等々もみとめています!
典型的なハラスメント!
かつ、当時の校長は、何ら、本人からの上記の訴えに対策を採ってなかったようです(>_<)。
過去記事でたびたび、
ハラスメントのうつ病起因性については、医学的にほぼ確立されていることに触れました。
そういう医学研究の知見を待たずとも、上記のような対応を後輩の、
しかし、実質チーム・リーダーから、最低数週間続けられたら...
上司に訴えても、対策を採ってもらえず、チーム外の同僚も気づいていたようですが、
新学期の業務に追われて助け舟を出すどころでなかったら...
天ちゃんも、うつ病にかかってしまう気がします...。
精神医学の専門家の端くれとして、複数の専門家の判断を、大変恥ずかしく思いますm(__)m。
◇ハラスメントとうつ病◇
http://blog.m3.com/tenchanoffice/20060710/1
(もう少しつづく...)
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