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精神科「医療」の限界

天ちゃん / 2007.06.09 22:45 / 推薦数 : 2

今日の午前中は、外来でした。

うつ病エピソードの方が多く、長い、躁うつ病を抱えたSE(システム・エンジニア)さん

天ちゃんの外来を慕って(?)移ってきてくださった方なんですが...
3月以来、中等症~軽症のうつ病の状態から、一向に改善の兆しが見えません(>_<)。

ちなみに、うつ病の重症度は、うつ病の診断基準症状の数の多さと障害の程度で判断します。
うつ病の診断基準症状:http://blog.m3.com/tenchanoffice/20060912/1

軽症~うつ病を診断するのに必要な症状の項目数(=5)以上で余分がほとんどない。職業的機能、日常の社会的活動、人間関係面の障害はわずか。
重症~診断に必要な症状の項目数より数個の余分があり、かつ、職業的機能、日常の社会的活動、人間関係面の障害が著しい。
中等症~軽症と重症の間(^^;

薬物療法は、もう十二分に提供しており...正直、限界、です。
<薬物療法は、正直、限界...。>
<うつ状態を持続させているもの、改善のネックになっているものに、思い当たるものは
ありませんか?>

...ということで、詳しくお聞きしてみてビックリしました。

現在配属中の職場(X社とします)の「上司」からは...残業200時間は当たり前!
それで倒れたりすることはない。
...と常日頃言われているとのこと。
(ちなみに、X社は、読者のみなさん全員がよくご承知の某有名企業です。)

そればかりか...安全配慮義務がどこにあるのだろう? ってことでお聞きしてみると...。

このSEさんは、仮にA社と呼びますが、そのA社の正社員、です。

ご本人も、「うまく説明できませんが...(^^;」、A社X社の間に、2つくらい(?(^^;)の会社
が間に入った業務契約(?)委託(?)関係になっているらしく...
かつ、
「労働協約」めいたものは、「見たことがない」んだそうです(@_@;)。

ですから、上記「上司」はあくまで「上司」であって、上司でない。
SEさんに対して、業務上の指示を出すのは、X社の1つ手前(?)の会社の「上司」なんだそうです。

たぶん、法的には、安全配慮義務は、直接正社員契約しているA社と、
業務上の指示出し/指示受け関係になっている、X社の1つ手前の会社に、あるのでしょう(??)。

今月に入って、ことのほか業務が忙しくなっているとのことで...
「このペースなら、時間外労働時間は月間200時間を超えるでしょう。」
...とのことでした(>_<)。

長時間労働と希死念慮

天ちゃんは、おもむろに、この(↑)を、SEさんにお見せしました。

この経営側の研究所の調査結果から...
月間残業時間80時間は、60時間以下に比べて、自殺リスクを少なくとも約2倍に高める
ことが明らかに示されている、ってことです。

X社「上司」の認識は、明らかに誤り!で、
長時間、過重労働は、メンタル不全の発生リスクを有意に高めることは、医学研究ですでに明らか!
...ってことです。

...けれども、これだけ明らかな医学研究結果があるにも関わらず、
狭義の、精神科「医療」では、このSEさんをこれ以上、良くしてあげることは、
率直に言って、不可能です、精神科「医療」の限界を認めざるを得ません。

 

過去10年、狭義の精神科「医療」の限界、を日々感じるチャンスが増えています。

★過重労働対策NAVI★
知り合いの弁護士さん(!)から、過重労働とメンタル不全に関する医学研究の到達が知れる、良いサイトをご紹介いただきました。
EBMに沿った、有用性の高い情報を提供していると判断しました。
さっそく、リンク先に、貼っておきました。
読者のみなさんも、ご活用くださいマセ~♪

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