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周囲に対するアプローチってことで、これまでの記事をまとめたいと思います。

大事な周囲の役割http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070220/1)で書いたように...
「周囲」 を構成するのは、モチロン ご家族だけではありません。

ですが、統合失調症を抱えた患者さんのご家族をイメージしながら記事にするのが、
分かりやすいと思うので、以後、家族=「周囲」ということで...m(__)m。

大事な周囲の役割の記事で、高いEEから、低いEEになれるように、
われわれ専門家が支援できればイイ! ってことになりました。

その支援方法にはいくつかあります。
1つが 「心理教育」 です。

◇以下再掲◇

精神科医療では、「心理教育」 を実施しています。
患者さん、ご家族、職場の上司や同僚...etc. に対し、

1)病気の症状や経過
2)病気の治療方法-それらのメリットとデメリット
3)病気との付き合い方(療養について)
4)周囲の接し方
5)社会資源情報の提供

といった内容の提供を、コチラ(専門家)から、行います。
  (健康情報学(1)http://blog.m3.com/tenchanoffice/20060528/1より)

統合失調症について言えば...
このブログですでに、1)については、記事にしました。
(統合失調症の急性エピソード臨界期以降のご説明が、まだ粗いですけど...(^^;)

2)治療方法については、薬物療法の概要について、すでに記事にしてありま~す。

3)5)については、まだほんのちょっと、しかもこれまでの記事のなかでちょこちょこと
その折に触れて述べてきた程度ですネ。
(あまり詳細については触れていませんが、治療方法・手段の一つである、
デイケアについては、何回かエピソードを紹介してきました。)

この 「心理教育」 は、わが国においては、1990年代後半以降、順調に普及してきています。
★「心理教育・家族教室ネットワーク」のHPhttp://www.jnpf.net/

当初は、統合失調症の患者さんを抱えるご家族向けに実践され...
今では、その他の疾患、うつ病、躁うつ病、摂食障害、不安障害...と
あらゆる疾患を対象に実施されれるようになっています。

また、ご家族向けに始められた 「心理教育」 ですが、今では、ご本人(患者さん)向けに
実施されるようにもなってきています。

こういった 「心理教育」 の普及と時を同じくして、さまざまな精神疾患を扱った
患者さんやご家族向けの、「心理教育」用の教材、書籍やビデオが出版されてきています。

「心理教育」は、主に知識というか情報伝達をメインにしてきました。
それだけでも、再発防止効果は確かめられましたが、もっと効果を高めようと改良されてきました。

もう1つの支援方法が、家族支援のSST、です。
あるいは、心理教育+SST、と言っていいでしょう。
これについては、次回に続く...(^^;

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大事な周囲の役割続き

天ちゃん / 2007.02.26 18:23 / 推薦数 : 2

理沙さん、ぼっちさん、Pishiさん、コメントありがとうございました。
Pishiさんのところで実施されている、「家族教室」は、心理教育のことですね。
  (関連記事:健康情報学(1)http://blog.m3.com/tenchanoffice/20060528/1

それとも、心理教育+SST、でしょうか?
改めて 「大事なことが確認できた」 ということで、天ちゃんも嬉しいです(^^)v。

天ちゃんのクリニックのデイケアでは、今日、家族懇談会を開催しました。
確認したら(?)今回で4回目、でしたねぇ。
前回の記事http://blog.m3.com/tenchanoffice/20060821/DCコピペしないと飛べないかも(^O^;)
家族懇談会では、デイケアを利用されている患者さん(メンバー)のご家族に集まっていただき、
文字通り、懇談します。
これまでと趣向を工夫したのは、天ちゃんの講義が入ったところでしょうか?
デイケアの若いスタッフが発案しました(^_^)。

こういう集まりを開くことで、天ちゃんたちの医療内容・質のチェックをしていただいている、
という意味もありま~す。

お集まりいただいた、ご家族にもお話したのですが...
メンバーの1日24時間の暮らしぶりから、日常的に接する機会のある人と言えば、
ご家族、他のメンバー、天ちゃんたち専門家に限られている方が多いと思います。

ですから、良くも悪くも家族の力は偉大、ってぼっちさんのご指摘は、もっともだと思います。
(私たち 専門家 の影響も...ですが。)

治療やリハビリテーションの良きパートナーである、ご家族とは協力共同の関係を
築いていく努力を、できるだけ抜かりなく...と思って、日々診療しています。

さて、今日の記事ですが...(^^;

統合失調症シリーズに戻ります。
前回の続きhttp://blog.m3.com/tenchanoffice/20070222/2)で~す。

大事な周囲の役割<3> 

これは、ご家族の中で起きている、再発にまで至るプロセスを研究した結果のまとめです。

そもそも、左上の 「緊張とストレス」 レベルが高いのを、高EE
それが低いのを、低EE、と名づけたわけです。

◇右向き、下の、流れ~♪
「緊張とストレス」 を産む 「問題」 について 「十分なコミュニケーション」 が、
「効果的な問題解決」 の条件です。
そうすれば、再発のリスクは、減ります(^_^)v。

◇左上から下向きの、流れ~
「緊張とストレス」
を産む 「問題」 について 「不十分なコミュニケーション」 しか
できなければ、「効果的でない問題解決」 になって、再発リスクが、増加しちゃいます(>_<)。

以上のことより...
ご本人は元より、ご家族を初めとした周囲に求められるものは...
コミュニケーション力
問題解決力

の2つ、ということになってきます。

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ドッジボール

天ちゃん / 2007.02.24 22:31 / 推薦数 : 2

今日は午前の仕事を終えて、地元の女子ドッジボール大会会場に駆けつけました(^_^)v。

朝、お弁当は持たせていましたが、途中、カツ丼屋さんに寄って、カツ丼弁当持参です(^^;。

これは言わずと知れた、カツ ⇒ 勝つ!、カツ丼 ⇒ 勝つゾン? っていう
縁起かつぎってヤツですヨネ(^^;。

いやぁ~とにかく15チームの選手み~んな、勝つこと、に向けて気合十二分で...
小学生女子なのに(?)、アタッカーのボールは早いし、パスは緩急つけてるし...
で、もうビックリしちゃいました(@_@)。

さて、カツ丼弁当を、ぶら下げて、会場内をうろついていると...(怪しいオジサン)(^^;
子どもの方が発見してくれてましてぇ...
(正直、コッチも居心地が悪かったのですが、これで一安心(^^;)
もう昼食は 「食べちゃったぁ」 って言ってましたが...(>_<)
試合と試合の合間に、カツ丼弁当を一口、です。

「あんまり食べちゃうと気持ち悪くなっちゃうからぁ。」

<(そりゃそうだ(^^;) とにかく一口食べろっ>

...さて、娘の学校からは、何と4チーム参加(一番参加が多かったです)。
4年生~6年生の女子で構成されています。

4年生ともなると、本当に小さい、です。
でも、これがまた、意外に(?)チョコチョコと良く動くんですよねぇ...(^_^)
6年生(とオボシキ)からの強いボールを、結構受けてたりしてました。

娘のチームは、午前中全勝!(^_^)

終わってみると...5位入賞。

「お父さんがせっかく来てから負けが続いちゃったぁ~」
「カツ丼 ダメだったねぇ~」 (^^;

優勝決定戦ともなると、会場全体の歓声は、会場をシッカリ振るわせるほど。
男のたちも応援に駆けつけていたり。
3試合フル、接戦で、盛り上がってしまいした(^_^)v。
最終的に、1人差で、同じ小学校の6年生チームが、優勝!       ↓↓

小学生女子ドッジボール大会

優勝が決まった瞬間、4チーム全員がヒト集団に固まり
輪の真ん中で、6年生チームの選手は抱き合って...
泣いていました。
負けたチームも、クヤシ涙。

見ていて何か、ジーンと来ちゃいましたぁ(^^;。

<いやぁ~どっちのチームも最後は泣いてたね。>

「だって、6年生、最後だからっ」   (ナルホド...)

それにしても、小学校の先生方、お疲れさまでした。
現場で奮闘しておられる、先生方のようなみなさんが、(ちょっと大げさ? ですが...)
この国の教育を支えてくださっているのですからm(__)m。

娘の学校の4チームを中心になって指導してくださっていた先生、
親御さん一人ひとりに 「ありがとうございました」 って頭を下げてくださっていました。

<いえいえ、コチラコソ...本当にアリガトウございました(^_^)>

こんな日常のささやかな1コマですが...
何か、天ちゃんも、またお仕事ガンバルゾォ~って力をいただけました。

エンパワーされたってことでしょう...。

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いじめ相談窓口が開設されたそうで~す(^_^)v。

法務省のインターネットいじめ相談、22日から開始(読売新聞)

いじめによる自殺が全国で相次いだことを受け、法務省は22日から、インターネットで24時間相談を受け付ける新しいシステムの運用を開始する。
インターネットの相談は、法務省のホームページ(http://www.moj.go.jp/)から、電子メールで申し込む。全国の法務局職員や人権擁護委員らが、メールや電話、面談で対応する。また、「子どもの人権110番」も、同日から、フリーダイヤル(0120・007110)となる。

天ちゃんもさっそくリンク貼りました。
このブログの左の 「Link」 にあります。
クリックすると、ブラウザーの設定によっては、「セキュリティで保護されたページに...」
っていうウィンドウが開くかも知れませんが、そのままアクセスしてくださ~い(^_^)v

法務省のホームページのTopicsの欄の(今のところ)トップに...
インターネット人権相談受付窓口を開設しました。(2007/2/22)
というのがあります。

そこをクリックすると、子ども相談 と 大人相談 とがあって、子ども相談の方が
「いじめ相談窓口」になっています。

そこをクリックした頁の記載が以下で~す(^_^)。

「いじめ」などのなやみごと相談申込み(そうだんもうしこみ)

 申込み(もうしこみ)をする前(まえ)に,次(つぎ)の「ご利用(りよう)にあたって」をよく読(よ)んで,「次へ」(つぎへ)をクリックしてください。

「ご利用(りよう)にあたって」
  1. なやみごと相談(そうだん)の返事(へんじ)には,数日(すうじつ)かかります。すぐに相談(そうだん)したいときは,次(つぎ)の番号(ばんごう)に電話(でんわ)するか他(た)の電話(でんわ)による相談(そうだん)を利用(りよう)してください。
    子どもの人権110番(こどものじんけん110ばん) 0120-007-110(無料)(むりょう)
    (平日午前8時30分~午後5時15分)(へいじつごぜん8じ30ぷん~ごご5じ15ふん)
  2. 相談内容(そうだんないよう)によっては,電話(でんわ)または会(あ)って話し(はなし)を聞(き)かせてもらうことがあります。
  3. 相談(そうだん)を申し込んだ後(もうしこんだあと),こちらから「あなたからの相談申込み(そうだんもうしこみ)を受け付け(うけつけ)ました」というメッセージと相談内容(そうだんないよう)を書き込んで(かきこんで)もらうためのURL(アドレス)をお知(し)らせしますので,このURL(アドレス)にアクセスし相談(そうだん)したいことを書き込んで(かきこんで),送信(そうしん)してください。
  4. 秘密(ひみつ)は守り(まもり)ます。書き込んだ(かきこんだ)情報(じょうほう)を他(た)の目的(もくてき)で使う(つかう)ことはありません。

それにしても...以上の文章は、確かに子供向けらしさ(?)が出ていますが...

「人権相談窓口をかいせつしました」ってので、上のような振り仮名の必要な子どもに
目的のページにたどり着けるとは思えないのは、天ちゃんだけでしょうか?

実は、最初...
アレッ 「いじめ相談窓口」ってどこだろう??
...迷っちゃいましたからぁ~~

イタズラとかイヤガラセとかもあるのかも知れませんが...
はっきりと 「いじめ相談窓口」 とか明記されたバナーを置くなりしてもらえた方が、
実のあるアクセス先になると思うのは、天ちゃんだけでしょうか?

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高EEとは?

天ちゃん / 2007.02.22 08:45 / 推薦数 : 3

前回の記事 大事な周囲の役割http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070220/1)の続きです。

高EE低EEの家族の下に退院すると、高EEの家族の下に帰った患者さんの方が
再発リスクが大きい、という観察研究の結果を、前回記事にしました。

高EEとして上げられたのは...
批判的言動、敵意、過度の巻き込まれ、不満、温かさ
といった下位尺度でした。

下位尺度...としたのは、ご家族の様子を記録にとって評価するEE尺度ってのを
開発し、
その尺度が、上記5つの下位(カイ)尺度で構成されていたってことです。

このEE研究で注意が必要なのは、高EE家族が、統合失調症再発原因となる
安易に考えてはならない、ということです。

統合失調症の患者さんを、あるいは、発症前の家族の一員に対応するうちに、
高EEの家族状況にならざるを得なかった、かも知れないからです。

つまり、高EEは、原因なのか 結果なのか...
ということです。

その後ちゃんとEE研究を追跡していないので...(^^;
天ちゃんには、結論的なことは書けないのですが、
日ごろ、患者さんやその家族に接し、家族状況の経過をいろいろとお聞きするにつけ...

(本人の生い立ちと今に至る経過を聞けば、ご家族が高EE状況になるのも無理ないナァ)
とか
(そんな家族史があれば、ご本人が統合失調症を発症するのも無理ないナァ)
とか
(はて、どっちなんだろう...?)

とか、いろいろなパターンがあって...
双方絡み合って、今がある ってことで...(^^;

因果関係をあえて問わない というスタンスで臨んでいます。
EE研究は、天ちゃんたち専門家の理解の幅を広げてくれたことは確かです。

前回の記事に書いたように、今のご家族状況をアセスメントして、
高EE から 低EE へ
専門家として支援する、支援対象としてとらえている...
そういうカンジ、です。

いずれにしましても、EE研究は、ご家族の役割が重要である、
ご家族は治療の良きパートナーである
ということを見事に(?)実証的に解明してくれた研究である、と感心しています。

つまり、病気の経過は、環境との関わりで決まることを明らかにしたからです。
ストレス-脆弱性-対処技能モデルhttp://blog.m3.com/tenchanoffice/20070206/1
に沿えば...ストレスと脆弱性の相互作用で、症状が決まるってことですネ(^_^)v。

それと...
EE研究は、ご家族を焦点に行われた研究ですが、
この研究を知ったとき、すぐに、天ちゃんは、
病棟のEE、デイケアのEE、医師-患者関係におけるEE、地域のEE、この国のEE
ってのも測定したら、面白い(?)んじゃないかナァ~
入院しさえすればグングン良くなる病棟は...低EE とか、
その先生に診てもらいさえすればスンナリ良くなる、医師-患者関係も...低EE、とかetc.etc.

そういう病棟を作りたいし、そういう医師でありたい...。

と思考が広がったことを思い出します。
(病棟のEE(?)を測定する尺度の項目とか、思いつくとメモったりしてましたっけ(^^;)

今日の記事を最後にまとめますと...
前回のタイトル~大事な周囲の役割~ってことです(^_^)v。

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大事な周囲の役割

天ちゃん / 2007.02.20 13:00 / 推薦数 : 5

今日は、統合失調症の経過と対応で、再発と家族の役割を結びつけた研究から。

めでたく(?)入院治療を終え、患者さんが家族の下に帰ってより後...

どうも、たびたび再発する患者さんと...
ほとんど再発しない患者さんと...
いるみたい、って気づいた研究者が目をつけたのは、ご家族内で産れるストレス状況
について、でした。

大事な家族の役割<1> 

上の図も、下の図も、天ちゃんのオリジナルではありません(^^;。

上の図下の図も、同じ患者さんをイメージしていただいて...
同じ患者さんなので、再発しちゃうときの、ストレスのレベル=再発の閾値(イキチ、シキイチ)
は同じ、とします。
上の図と下の図の横軸から、「再発閾値」までの高さ(長さ)は同じ、です。
(打ち出して、定規で測ったりとかしないでくださいよぉ~(^^;)

上の図の(ご家族の)場合...
家族内の緊張(ストレス)レベルが、日常普段から、高い
その緊張レベルも、日によってか、時間によってとかで変わりますよね。
だから、波上のグラフが左から右に書いてあります。

こういう家族内の緊張レベルを...、
高いEEExpressed Emotion;感情表出とか訳します)と言います。

高いEEのご家族でも、緊張レベルが、低い(再発閾値から横に延びた破線)こともあるでしょう。
そういう場合でも、ささいな「生活上の出来事」(ライフイベントって言ったりします)が起きれば、
ストレスレベルが容易に、再発閾値を超えてしまい...再発する!
って考えられるゾォ~ってことが確認されました。

こういうご家族状況の下に退院した患者さんが、冒頭で触れた、「たびたび再発する患者さん」
になっちゃうことが多いことが確かめられました。

大事な家族の役割<1> 

であれば、上の図のご家族状況を、この下の図のような、低いEEになれるように、
われわれ専門家が支援できればイイ! ってことになりました。

低いEEのご家族の場合、日常普段には、そうそう簡単に再発閾値を超えるようなことには
なりません(^_^)v。

そうは言っても、大きな「生活上の出来事」が起きてしまえば、ストレスレベルが、
再発閾値を超えてしまう可能性は、もちろん残されていますけれど...。

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統合失調症の薬物療法 補足

天ちゃん / 2007.02.19 12:45 / 推薦数 : 3

過去の記事http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070215/2)に補足しておくのを、忘れていました(^^;。

統合失調症(に限った内容ばかりではありませんが)の、
薬物療法の(説明含むの)基本を...以下、10カ条にしてみました。

1.第一選択薬はもちろん、新規抗精神病薬!
  これは、過去の記事に挿入した、ちょっと見難い(^^;、「薬物療法のアルゴリズム」
Stage1とかLine1とか呼ばれてるところにも記載のとおり、です。

2.可能な限り単剤を用いる
 睡眠薬を使わなくてもOK って患者さんもいますし、従来薬では従来薬を用いる
からこそ出さないといけない、副作用を緩和するクスリがありましたが、
新規単剤では原則不要ですから。
(もちろん、あくまで、原則ですから、例外もあるのが、医療で~す(^^)v)
(だいたい、臨床場面の6~8割にあてはまれば、シメタモノってことでしたよね。)
[参考:http://blog.m3.com/tenchanoffice/20061003/1の後半を参照]

3.薬の効果と副作用について説明する
 上記過去の記事では、特に副作用の説明を省いてしまいましたが...(^^;
 このブログの読者のみなさんには、至極、当たり前、のように聞こえるかも?
ですが、再来の外来診察時間平均5分とすれば、これが結構精神科医にとって
手間のかかる作業、ですm(__)m。

4.服薬のメリットとデメリットについても説明する
 メリットは、精神病症状が管理しやすくなる再発予防に通じる、といったことです。
 デメリットには、「薬を飲まなきゃいけなくなったった」ってことから生まれる不甲斐なさ、
副作用に対する心配、とか 実際に時に生じる副作用そのものとか、
人目を気にして服薬するプレッシャーとか、家族や友人などから時に「飲むなぁ」とか
言われる圧力に抗してまで飲むシンドサ、とか...
メリットのために飲むことを提案するのですが、デメリットだって、た~くさんあります。

5.服薬遵守(コンプライアンス)は100%でなくていい
 逆説的ですが...こういうスタンスで対応する精神科医の患者さんほど、
最近はアドヒーランスって言ったりもしますが、それが高いことが知られています。
 (きちんと飲んでもらえるということ)
 まぁ、自分が病気したとき、どれだけキチント服薬しているかを反省すれば...
このスタンスは、すぐに身につけられますけど(^^;。
 その代わり、どれだけどんな風に服用したか、その結果どうなったかを、
正確にご報告くださるよう要請します。
 もちろん、100%服用してほしいのですけれど...それを強調するあまり、
服薬率の報告内容が不正確では、誤った処方をしてしまいますから(^^;、
結局、お互い(??)のためになりませ~んので。

6.飲酒は抗精神病薬の効果を弱める
 と良く言われているのですが...こうやっていつも患者さんに説明していることを、
改めて記事にしていると、ちゃ~んと原著論文に当たってなかったっけなぁ~
とか気づけたりして、自分の医学・医療の良い反省とレベルアップに通じています(^^;。

7.「服薬しないで治療する」 選択肢も残しておく
 4.でメリットデメリットについて確認した上で、でも薬は使用したくないって方が
もちろん、少数派ですけど、必ずいらっしゃいます。
 中には、たとえば、抗不安薬なら飲むけどって患者さんも、たま~におられます。
 それでもOK! このブログの連載を読んできて下っている方は、もう理解して
らっしゃると思いますが(?)...精神科の治療は、薬物療法だけじゃありませんもんネ。

8.服薬するか否かは患者さんの合意の上で、合意の上に立つ責任(義務)は負ってもらう
 なんかちょっとダラダラしちゃってますが(^^;。
 たとえば、7.で、でも薬は使用しない、を選んだのであればこそ、その他の治療に
積極的になっていただく
とか、ってことも含みなす、
 これだけでは、誤解を産みそうなので...ちょっと詳しく解説しますと...
 これまで列挙したような薬物療法の基本スタンスで、以上のような説明をした上で、
ときどき患者さんに、この8.を、伝えています。
 医師や医療機関の責任や義務ばかり(?)が追求される昨今ですが...
お互いに責任や義務を負い合わない治療は、最終的にうまく行かないことが
多いように思います。
 たとえば、「お薬 飲むます」とおっしゃったからには「飲んで」ほしい。
 そう言ったのに飲まなかった場合に起きた結果についての第一義的な責任は、
飲まなかった<あなたにあるのではないか?>と語りかけるようにしています。
 そして、<飲まなかったことでコレコレの症状がコンナフウニ悪くなってしまったが、
アナタは、どうするつもりだろうか?>
って問うてみることにしています。

9.維持療法は最低3年
 服薬中断から、再発してしまった患者さんを累積していった、
コホート研究(前向き研究とも)があります。
 だいたい、3~5年で、再発する患者さんはほとんど再発し、再発しない患者さんは
大抵その後再発しない ってデータが、この9.の根拠です。
 ただし、1回の統合失調症エピソードの患者さんの場合、です。
 1回再発すると寛解後3×2=6年、2回再発したら6×2=12年は、
維持療法が必要かも?
って伝えています。
(...ただ、再発後の維持療法期間の目安を解明した研究はまだ無いと思います。)
 であればこそ、初回治療後、3~5年の間に再発準備性をいかに扱えるか
が統合失調症の治療のキモ、と考えています。

10.長期連用した場合の副作用は正直よく分からない
 
新規の薬
の使用経験は、高々10年なので、データがありません...(^^;
 正直良くわかっておりませんm(__)m。

...とまぁ、まだ項目立て可能ですが、薬物療法を巡っては、実にいろいろと
患者さんに伝えている情報があるものですねぇ...改めて感心してしまいました(^^;。

ところで...
過去の記事http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070215/2)の中のDMは、糖尿病、のことで、
ECTは、電気けいれい療法、のことでしたm(__)m。

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ともチョコ...

天ちゃん / 2007.02.18 14:07 / 推薦数 : 2

少しだけ、話題は遅れて...(^^;

時たま本人の了解なく登場したことのある、小学生の娘の話題で~す。

(正確には)先週、3日間(!)かけて、時に半べそをかきながら
(父親が先にネッチャッテも作ってました)、寝不足を重ねつつ...
作ってくれた 「作品」(?) を紹介しま~す。

ともチョコ2007 

この作品(?)は...実は、アゴの部分と、向かって左上のアタマの部分を
かじってしまった後のものです(^^;。
(ブログの左上のイラストとくらべていかがでしょうかぁ?)

<あっ! 記念に写真とっとこぉうかぁ~>

「うん、そだね(*^。^*)」

「でね、ワタシの場合、コッチがあげないと ともチョコもらえないんだよぉ~」

...ともチョコ かぁ~ 確かに ぎりチョコ って呼ぶよりいいかも? とか思いながら、
娘も いろいろと苦労アリ なんだなぁ~と感心、ひとしきり。
ともチョコなので、上げた と言うか、交換した と言うか は、ほとんど女の子らしい。

(正確には)先週は、親病院の医局の先生方も、娘の ともチョコ にずいぶんと
お付き合いいただいっちゃったようです。

リキが入っていたせいか...い~っぱい! つくっちゃったものネェ...(^^;

デカイ!(@_@) カタイ!(T_T) オイシイ!?(^^;...
とか、まぁお愛嬌ってことでm(__)m
先生方の反応の報告を、神妙な顔して、聞いておりました。

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(つづき...(^^;)

経過と対応(3)http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070213/1)の続きというか、補足で~す。

天ちゃんは、親病院で、長らく病棟勤務医をしていました。
その頃は、薬物療法http://blog.m3.com/tenchanoffice/20070215/2)のところで触れたような、
新規抗精神病薬はまだ発売になっていませんでした(^^;。

今では、親病院の入院治療でも、新規抗精神病薬がメインに使用されています。

天ちゃんは、それまでの、定型抗精神病薬(ハロペリドールやクロルプロマジンなど)
主体の治療経過とどの程度 「違い」 があるのだろう?
って疑問に思っていたことがあります。

でも、病棟医ではなくなっっちゃったしぃ~(>_<)

仮説としては、これまでに何回も掲載した、統合失調症の1回のエピソードの経過図
は基本的に成り立つだろう、というもの。

でも、新規の薬物は、従来のに比べて、作用メカニズムが「大きく」ちがうってことですから、
ひょっとして、1回のエピソードの経過が、新規薬で治療すると、
案外、違うかも知れないゾって興味を抱いていました。

はて、どうなんだろう...?

クリニックの外来に来てくれている、若手医師たちに、だいぶ以前に聞いてみたことがあります。
親病院の病棟医を、メインのお仕事にしている医師たちばかりです(^_^)。

すると、
「天ちゃん先生、基本的に変わりません。」
ということでした、やっぱり(^_^)v。

<やっぱり、病気の自然史、って呼ぶくらいだから、変わらないんだねぇ。>
<でも、作用メカニズムが違うから、治療経過で違いもあるんじゃないのぉ~?>

「そうですねぇ...従来薬は、力ずくで急性期を押さえ込むってカンジでしたが、
新規のはもっと穏やかというか...副作用の出方が激しくないってトコロ
くらいですかねぇー。」

ついでに...平均在院日数(入院した患者さんの入院から退院するまでの期間の平均)
は、天ちゃんが病棟医をしていたころと基本的に変わらず、2ヶ月くらい、だそうです。
平均在院日数と統合失調症の1回のエピソードの期間の平均とは、
もちろん イコール じゃありませんけど...
新規の薬で治療しても、1回のエピソードの期間も、別に短くはなっていないのでしょうネェ。

今は、結構激しい急性期の患者さんでも、外来で治療を完結できることもあります。

親病院の外来でも、
入院はしてみたけれど...
集団の中で-入院すれば集団生活になりますもんね-、いろいろな影響を受けて、
ちっとも良くならず、相当に激しい急性期を、本人、そしてなによりご家族の、
強い求めで、外来だけで臨界期にまで1年かかった患者さんとか経験しています。

...と言うことで、自信をもって(?)、経過と対応のシリーズを進めて行きたいと思います(^^;。

(つづく...(^^;)

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長期経過(予後)

天ちゃん / 2007.02.16 14:05 / 推薦数 : 2

これまでに述べてきたような、統合失調症の経過に応じた治療働きかけで、
統合失調症は、どこまでよくなるのでしょうか?

以下のは、お師匠たちが、統合失調症の長期経過、30年以上(!)フォローアップした
結果の図、です。
(原著論文を取り込んで、天ちゃんがちょっとだけ手を加えました。)

統合失調症の長期経過 

このは、長期経過の最も良い患者さんを一番上に、最も悪い経過の患者さんを
一番下に、ずら~っと並べてみたものになっています。
横軸が、時間、です。

ちょっと見難いのですが、横軸(図の最上部)の「」の縦軸のところは、
お師匠たちが勤めていた精神科病棟に、この100人以上の統合失調症の患者さんが、
入院されていた時点、です。

要は、統合失調症のために入院が必要になった患者さん100人以上を、
退院後ずっ~と30年以上(!)に亘って、フォローアップし続けた、
追跡調査を実施したわけです。

天ちゃんは、このを見るたびに、いろんな感慨にとりつかれます。

まず、30年もの長期間をかけて、研究をあきらめずに続けたことに、恐れ入ります。
臨床的な研究は、このように、なが~い、期間をかけてゆっくり醸成されるワイン
のようなもの(?)だと思います。

動物や細胞や、果ては遺伝子を対象にした研究は、こういった研究に比べたら、
あっと言う間にデータを集めて、研究報告可能でしょうけれど...。

また、が大変「美しい」と思います。

に、右斜め下方向と、右斜め上方向の細い黒の実践を加えました。
この2つの実践、右にとがった格好を、お師匠たちは、ノコギリの歯のようだ、
ということで鋸状現象(キョジョウゲンショウ)、と名づけました。

どういうことかと言いますと...
に、ブロック矢印を書いておきましたが、
退院後の期間が長くなるにつれ、統合失調症の患者さんの状態・社会適応レベルが、
良い群と悪い群の、2つのグループへと別れていく。
中間グループが、だんだん無くなっていく。
という長期経過に見られる法則を、発見したのでした(^^)v。
(何か、今時の、「格差社会」論の先取りみたいですねぇ~。)

そして、予後良好な人:悪い人 = 6:4 くらいって感じですねぇ。
この数字を、どう評価するかは、読者によって、案外大きく異なるかも知れませんね。

この数字を評価する際、忘れてならない点は、この研究は...、
今から30~40年も前に治療が開始された患者さんたちから得られたデータ、という点。
それと、入院を経験された患者さんから得られたデータ、である点、
最低、この2つにに留意してくださいマセ。

それよりもずっと後の代(?)に属する、天ちゃんを含む、今の日本の精神科医は、
この6:4を、7:3、いえ、8:2、いえいえ10:0? にしようと、
日々努力と工夫を重ねているワケで~す(^^)v。

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