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観察による症状、の解説が、もう少しで終えられそうです(^^;。
以下、臨床家による観察によって、「はい」(=見られる)「いいえ」(=見られない)を判断します。
L10b.面接中、たとえば、明らかな感情の平板化、会話の貧困さなどの他、何か新しいことを始めようとしたり目標に向かって行動し続けることができないといった統合失調症陰性症状が明らかに認められるか?
(http://blog.m3.com/tenchanoffice/20061225/2)
陰性症状について評価する項目、です。
陰性症状とは...一般にそれが無いことによる質的異常をさします。たとえば衝動や動機がない、セルフケアの喪失、といったようにです。
(http://blog.m3.com/tenchanoffice/20061220/1)
あるいは...
陰性症状は、普段は アル のに、病的な状態では ナクナル 症状、マイナスの症状、
って説明は、分かり難いでしょうかねぇ(^O^;)。
(http://blog.m3.com/tenchanoffice/20061221/1)
とか紹介してきたものです(^^;。
SCIDというMINIとは別の面接法の解説にも...
陰性症状の診断の主たる問題は、過剰診断である。
とあるように、実は(!)、正直難しい面があります...(^^;。
他の種々の因子...陽性症状、投薬の副作用、抑うつ、環境的刺激の不足、気力喪失、
といった他の因子によると「明らかに」判断できる場合、陰性症状あり とは判断しません。
そういった他の因子によるとは考えられず、かつ、
重症で、広範で、持続性で、障害をもたらすほど...つまり、「明らかに」認められるときに限って、
症状が「認められる」と厳しく判断するように、しています。
たとえば...
部屋から離れたり、誰かと話したら、危険だ! と妄想的確信を抱いていれば、
社会的に孤立し、意欲が欠如し、思考が貧困になっているように見えますが、陰性症状あり、
とは評価しません。
抗精神病薬の中には、副作用として運動が緩慢になるものがあります。
一見、感情が平板化したように見えることがありますが、手や足の筋肉の硬さを診察し、
薬の副作用が出現していることが確認できたら、感情の平板化は見られない、と判断します。
評価が難しいクセに(!?)、陰性症状は、統合失調症の予後を予測する良い指標でもあったりして、
精神科って奥が深いと思いません?(^^;
感情の平板化とは、喜怒哀楽といった感情の振幅が狭まっている状態、を言います。
似た用語に、感情(情動)鈍麻(ドンマ)というのもあります。
統合失調症を抱える患者さんは、必ずしも感情が枯渇しているとは言えないと思います。
鈍麻しているのは、感情というよりも、表出される情動ととらえる精神病理学者さんもいます。
天ちゃんが接してきた患者さんでは、後者の捉えかたの方がふさわしい方ばかりでした。
「明らか」でない場合、天ちゃんは...
<以前と比べて喜怒哀楽といった感情の動き、感情のブレが減りましたか?>
と聞いて確認することにしています。
「はい」 とお答えになったとしても、観察による症状評価ではないので、症状が認められる
とは評価しません。
(もちろん、感情の平板化がありそう、とは記録に留めます。)
会話の貧困さとは...
途絶えがちで空虚な話=会話量の貧困、と
途絶えなく続くけれども空虚な話=会話内容の貧困
の2側面から評価します。
<経過報告をお願いしま~す。>
「...特に...」
<過去1週間の平均睡眠時間はどれくらいでしたかぁ?>
「...7時間...」
<食欲はいかがでしたかぁ?>
「...大丈夫...」
といった会話の様式は、会話量の貧困、でしょう。
天ちゃんに良く話しかけてくださるデイケアのメンバーさんがいますが...
ほとんど、「車の話」で、それ以外の話題で話しかけてくることはありません。
この場合は、結構良くしゃべってくださるのですが、会話内容の貧困、に相当します。
いろいろと、天ちゃんなりに話題を広げようとしても、ブツリブツリと会話が途切れたり、
話題が広がらないことが、「明らか」なときに、会話の貧困さ、ありと判断することにしています。
「何か新しいことを始めようとしたり目標に向かって行動し続けることができない」
というのは、「意欲の欠如」「目的志向性の欠如」といったりする症状、です。
今回で、統合失調症の症状の解説を、(やっと?)終えることにしたいと思います。
(教科書をご提供するのが本意ではないですし...キリがありませんので...(^^;。
PS:何かお知りになりたい症状がありましたら、コメント欄にお願いいたします(^^;。
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