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躁うつ病 その11:治療の工夫

天ちゃん / 2006.11.06 19:22 / 推薦数 : 1

久々に(?)躁うつ病シリーズに戻りまぁ~す。

まず、お二人の患者さんをご紹介します(?)。

お一人目。
もう何年かぶりで躁状態になって、親病院に少し前まで入院されていた患者さんが、
今日の午後の外来においでになりました。

<退院後ずいぶんと落ち着いてらっしゃいますねぇ...
何かヒケツでも?> と天ちゃん。

定年後の暇つぶし(?)にでも、良かれと思って娘さんがプレゼントしてくれたPCでアレコレと
ネットサーフィンしちゃって...
そうこうしているウチに、段々寝られなくなっちゃって...
それに懲りて、今は、もう夜9時になると寝る様に、生活を切り替えちゃいましたから。
もちろん、PCは娘さんに引き上げられちゃった、とのことでした。

お二人目。
ラピッド・サイクラーということで、天ちゃんが所長をおおせつかって、前所長から引き継いだ女性患者さん。
およそ1ヶ月単位で、躁とうつの両方を反復されていました。
が、つい先日の外来でも、症状評価したのですが...
もう、(軽)躁病の症状も、うつ病の症状も経験されていないことを確認!(^0^)
(もちろん、まだ、(軽)躁病、うつ病の診断基準症状とは言えない程度の
ソウ と ウツの漣以下(?)の波はあるそうですが...)

「もう自分でも、めまぐるしくって大変ですぅ(^^;」 な~んて引き継いだ当初は、おっしゃってましたっけ。

この患者さんには、薬物療法のアルゴリズムに従って(^^;
何と、これでもか!? と3種類の気分感情安定薬を飲んでいただいちゃってたこともあります...。
(今は、まだ2種類飲んでいただいていますが、1種類を漸減中です(^0^)。)

では、この患者さんで、一体何が良かったか?

3年前、天ちゃんとしては危なっかしい感じで、ハラハラもんでしたが...
患者さんの希望で、思い切って、お仕事につくことになっちゃったんです。
(経済的な理由が一番でしたが...(^^;)

すると...グングン病状が安定してきました。
(大波→小波→漣→...)

以前、この女性患者さんに、
<何で病状がこんなに落ち着いちゃったんでしょう?>
と率直にお聞きしてみたことがあります。

すると...
とにかく仕事を維持しなきゃってカンジで...(^^;
そのために仕事以外は手抜きでいいやぁ...
ってしたことと、ちゃんと寝るようにしたことですかねぇ...。」
とのことでした。

お二人の患者さんにご登場いただきましたが(細部はモディファイしました(^^;)、
要は、規則正しい生活リズムの確立-特に睡眠覚醒リズムの確立
それと、あまりガンバラナイ-というか、ガンバル優先順位をつける、メリハリ
この2つに焦点を当てて治療するようにしてきました。

1990年代後半から、
Schedule-disrupting life event(日課を撹乱するような生活上の出来事とでも訳すのでしょうか?)
Goal attainment life event(目標志向的な生活上の出来事?)
の2つが、躁転リスクを高める。
「社会生活リズム療法」が、躁うつ病の治療に良いらしいということが徐々に海外から
報告されるようになってきています。

何のことはない、規則正しい生活リズムとメリハリつけた生活の確立!
それが躁うつ病の(薬物療法以外の)どうやらキモのようです。

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双極性障害Ⅱ型と診断され、約2年間通院していた者です。
6ヶ月間ルボックスとデパス、その後一年3ヶ月間ジェイゾロフト、とともに一年間リボトリールを飲み続け、先月の受診で薬を止めてもいいと言われ、止めた途端に調子が悪くなり、毎夕食後に1錠ずつ飲んでいたのを、2分の1に減らし、一月後の先週、完全に止めましたが、やはり調子が思わしくありません。
睡眠障害と焦そう感、偏頭痛、軽躁の傾向がみられます。
医師からは特に注意点などは告げられなかったのですが、薬(特にリボトリール)は急に服薬を中止してはいけないようなことをネットで知りました。
薬に頼ってはいけないと意固地になるよりは、飲みながら自分が過ごしやすく生きるほうが賢明なのでしょうか?
いつかは完治する可能性もあるのでしょうか?
written by どんどん / 2008.04.15 23:07
どんどんさん、コメント返しが遅れましたm(__)m。

> 薬に頼ってはいけないと意固地になるよりは、飲みながら自分が過ごしやすく生きるほうが賢明なのでしょうか?
> いつかは完治する可能性もあるのでしょうか?

双極性Ⅱ型障害の長期経過に関するご質問と理解しました。
手元にある教科書的な書籍として、DSM-IV-TRマニュアル日本語訳、米国精神医学会治療ガイドライン コンペンディアム日本語訳(いずれも医学書院刊)で、該当箇所を確認しました。
が、再発予防、症状軽減のために維持療法が必要であるということが推奨されているものの、治癒率等を示唆するデータ(記載)がありません(^^;。

ですから、天ちゃんの経験をご紹介します。
完治する可能性を信じて、まずは3年間、躁でもうつでもない「ベースライン」を維持しましょう。
3年間ベースラインを維持できたら、維持療法で服用し続けていた気分感情安定薬の減薬を試みてみましょう。
漸減していく間に再発せずに済んだら「一旦」卒業(≒完治?)としましょう。

こういう方針でやってきて、ごく少数(キチッとしたデータで示せませんがm(__)m)の方は、天ちゃんのトコロから卒業できた方は確かにいます。
(すぐにURLを探せませんが、そういう女性患者さんをこのブログでも紹介しました(^_^)v。)

「生活リズム療法」には、睡眠コントロールが大事ですから、少量の睡眠薬だけは継続されていたり、時々服用しているって患者さんは結構おられます。

でも、多くの患者さんが、気分感情安定薬の1剤を継続して長年飲み続けながら、再発させないで社会生活・家庭生活を遜色なくこなしておられるってのが現状です。

...そういう経験からは、いつかは完治する可能性はあるけれども、なかなか完治しにくい、手ごわい病気である。
だからこそ、まずは最新の標準的な治療を知って、完治できるようご一緒に頑張りましょう、ってことになるのだと思います。

一度、主治医の先生にもお聞きになってみてくださいm(__)m。
written by 天ちゃん / 2008.04.18 00:21

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