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これまで「うつ病シリーズ」として記事にしてきた内容は、初回うつ病エピソード についてです。
うつ病は、気分(感情)障害のヒトツですが、このカテゴリーに含まれるものには、
F30 躁病エピソード・・・躁病のこと
F31 双極性感情障害[躁うつ病]
F32 うつ病エピソード・・・(初回)うつ病のこと
F33 反復性うつ病性障害・・・再発1回以上のうつ病のこと
F34 持続性気分(感情)障害
F38 他の気分(感情)障害
F39 特定不能の気分(感情)障害
中分類でみても、これだけあります。
(F○○というのは、WHOが臨床記述と診断のためのガイドラインとして用意したICD-10の分類番号です。)
(ICD-10の日本語訳も出版されています。)
近年、啓発が進みましたので、双極性障害 ってのは、うつ病の極と躁病の極と、極が2つあって
両者を反復するのが本質的な病態である。
というのは、読者のみなさんももうご存知のことと思います。
精神科の治療は、薬物療法、精神療法、生活療法あるいはリハビリテーションを、多角的・重層的に
組み合わせながら進めるのが常識になっています。
躁うつ病、うつ病、反復性うつ病 は、どれも気分感情の障害が中心的な病態と考えられている
気分(感情)障害ですが、薬物、精神、生活療法の内容と組み立てが大きく違ってきます。
躁うつ病は、おいおい別シリーズとしてご紹介していくつもりですので...(^o^)。
今日は、初回うつ病と反復性うつ病の違いについて、ご紹介しようと思います。
うつ病が初回だろうが、2回目だろうが、×回目だろうが、うつ病と診断する際には、
可能ならMINIといった構造化面接で診断します。
つまり、1回1回のうつ病の診断基準は、同じ、ということです。
初回うつ病の場合については、今回シリーズ化してご紹介してきました。
では、反復性うつ病の場合は、今回のうつ病以外に、過去にうつ病と診断できる経験がある、
ということで診断します(うつ病の2回目以降、すべて反復性うつ病 ってことです)。
反復性うつ病の場合でも、全体の経過は、ほぼ同じ、です。
うつ病の場合、良くなったり悪くなったりしながらだんだん悪くなっていく、病初期の前に、
生活上の出来事(ライフイベント)をたいてい経験されていることが多いのですが、
うつ病を繰り返すほど、このライフイベントの重要性が小さくなることが知られています。
つまり、だんだん些細な出来事で再発するようになり、場合によっては、
な~んにもキッカケらしいものが見当たらないのに再発するようになっていく、という現象が知られています。
この再発のしやすさを、再発準備性とでも呼んでおきます。
初回うつ病の場合、再発予防[維持]療法の期間は、専門家のコンセンサスが十分得られてないが、
最少6ヶ月間、と記事にしました。
反復性うつ病の場合、この再発予防[維持]療法の期間が、違い、ます。
これも、専門家によって十分にはコンセンサスが得られてないですが、
天ちゃんは、
・今回が初めての再発の場合・・・・3年間
・今回が2回以上目の再発の場合・・・・一生かも?
と、患者さんに説明しています。
抗うつ薬の服用を継続することで、明らかに再発率が低らせることが分かっています。
しかし、定期通院と服薬継続 と 再発リスク とを秤にかけながら、共に見出していくしかないですねぇ。
精神療法や生活療法の点でも、違ってきます。
医療資源の効率的な配分、という視点から、初回うつ病では認知行動療法を積極的にはお勧めしていません。
しかし、うつ病の2回目の場合、少し積極的に、3回目以降の場合、必須の治療として、
認知行動療法を提案しています。
抗うつ薬の服用継続も、再発準備性を減らしてくれますが、
将来的な減薬、天ちゃんのクリニックからの卒業
を視野に入れれば、再発準備性を減らす方法は、治療効果の5%程度に過ぎないとも言われますが、
認知行動療法をおいて今のところ他にエビデンスがありませんので...。
そして、この部分を、よき相棒の心理士さん、
デイケア・スタッフの作業療法士や精神保健福祉士さんたちが
担ってくれています。
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