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昨日の記事(http://blog.m3.com/tenchanoffice/20060919/1)の続きを書きます。
受診後から回復するまでに、6~7ヶ月を要する ということを書きました。
これは、早い人だと、1ヶ月くらいで 回復 状態にまで到達できる人もいるし...
一方 3年くらいたっても、回復 にまで至らない人も 数%いる...
そういう回復までの期間を並べていって、真ん中の数字が、6~7ヶ月 ってことです。
(多数のうつ病患者さんのデータから、「一般論」として述べることは、医者は得意です。
でも、目の前のお一人の患者さんについて、じゃぁ一体、回復までにどれくらい期間がかかるの?
と言う質問に医者は弱い(^O^;>
天ちゃんは、うつ病にかかられてしまう前に、<普段と比べてがんばりすぎたと思われる期間>
がどれくらいあったか、お聞きし、たとえばそれが「半年」なら、カケル2~3倍...この場合、1~1年半、回復するまでにかかっても不思議でない、
と予測を立て、患者さんと共有するようにしています。天ちゃんの仮説1、とでも読んどきましょうか?
これは、天ちゃんの臨床経験から導き出したもので、科学的根拠は今のところありません。
-時間が許せば、まとめてみたいと思っているテーマで~す。)
昨日の 経過図の中に、「自殺の危険」と書いてあります。
うつ病の 病初期 と 回復期 は、昨日書きましたように、波があります。
良くなったり悪くなったりしながら全体として悪くなる=病初期
良くなったり悪くなったりしながら全体として良くなる=回復期
でした。
この波のある時期は、患者さんにとって、主観的に大変きついようです。
良くなったり、の良くなったときには 希望があるのですが...
悪くなったり、の悪くなったときに、絶望してしまうことが多いです。
良くなったのにまた悪化した とか、もう良くならないに違いないとか、考えてしまう...
そんなワケで、病初期と回復期には、自殺のリスクが高いことが昔から指摘されてきました。
なお、防衛医大の高橋祥友教授によれば、これも、あまりにモットー化し過ぎると、
「じゃぁ、病気の極期=一番重いとき、は危険がないんだぁ」と思われて、
周りのサポートが薄くなり、結局、自殺既遂に結果してしまうリスクを上げる可能性がある。
と言うことで、うつ病を抱えている方は、いつでも自殺の危険がある! という方を、
頭に入れておいていただくほうが、より望ましいと思います。
(うつ病の患者さんの自殺率は15~30%とされていたと思います。)
昨日の図に、初診後から
「だいぶ良くなった」 と感じられるようになるまでの期間の目安として
2~3ヶ月(図中平均2.5ヶ月)と入れておきました。
うつ病の治療は、回復まで到達することは、当たり前!
必ず良くなる病気ですが、再発しやすい病気である。
その再発のしやすさをどうやって防ぐか、が現時点では、うつ病治療のホットな課題です。
欧米のデータですが、うつ病に一度かかった方は、10年間で、実に2人に1人が再発する、とされています。
「再発予防療法」 または 「維持療法」 を、専門家によって、半年から9ヶ月確保する、
ということで、この期間についてはコンセンサスがまだ十分とれていないですが、
最低6ヶ月間! 回復するまでに飲み続けてきた抗うつ薬を、漫然とぬかりなく 服薬し続ける。
(と言うことは、回復までに、睡眠薬や抗不安薬が副次的に処方されていた場合、
可能ならそれらの減薬を試み始めることになります。)
かつ、外来受診し、どうやって再発を防ぐか主治医と対策を練っておく。
こうすることで(こうするだけで)、再発率を半分=4人に1人まで低減できることが知られています。
(なお、再発は、初発のときと、似た状況で起きやすいので、似た状況が今後起き得るのか?
起き得るなら、避けられるのか?
避けようが無いなら、どう対処するか?
必要なら、行動計画を立てたり、ロールプレイを通じて練習する...
といったことを、天ちゃんは検討し実施しています。)
とは言え...
日本人の場合、16人に1人が、一生のうちで最低1回うつ病にかかること(現東大教授の川上憲人先生らの研究)
が知られていますので、「再発予防療法」を経てもなお、うつ病に一度もかかったことの無い
地域住民に比べて、まだ4倍うつ病を再発させやすい。
ぬかりは禁物と言えます。
次回は、この間、コメントやご質問の多かった、
回復期の過ごし方のポイント、として日ごろ天ちゃんが、患者の皆さんに、初診時に
説明=心理教育 している内容を記事にしたいと思います。
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