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< 厳しい状況の中でふんばっている | メイン | 職人としてのプライド! >
先生のクリニックで、ワタシのようなケースで
無事出産された方とかっていらっしゃいます?
またの機会にでも教えていただければ幸いです。
ぼっち さんから、06/08/24記事 『出生数増加傾向とは!?』http://blog.m3.com/tenchanoffice/20060823/1
にコメント ご質問いただきました。
真っ先に浮かんだ方がいます。
30前後の女性患者さんで、うつ病を患っておられた方(仮に S さん、とします)です。
ご実家が東北の地方都市で、第1子を出産後ご病気されたので、そちらの病院を受診されました。
(「里帰り出産」ってヤツですネ。)
たまたま、ご当地で勤務されていた大先輩の精神科医が主治医をされました。
病状がある程度安定され、天ちゃんのクリニックにご紹介いただき、
天ちゃんの前々所長以降定期通院されていました。
今のクリニックに 天ちゃんが赴任したのが4年半前。
その時から 天ちゃんが主治医を勤めました。
その時点で ほんの少量の抗うつ薬(フルボキサミン;商品名デプロメール50mg/日)
で維持されていました。
病状は安定していたものの、性周期と一致して...つまり、生理前1週間と生理中は「調子がイマイチ」
うつ病のうつ状態と診断できない程度のごくごく軽~い うつ状態を反復されていました。
詳細に ともに検討を重ねた結果、要は 生理が終わると、そしてそれが月末・月初にかかることが多く
振込みやら何やら...結果的に 「オーバーワーク」になって、その結果 生理前1週間~疲れが出ているみたい と仮説を立てて...
「オーバーワーク」にならないように意識的に「セーブ」していただいたところ...
仮説は 大当たり!
月周期の 気分感情の波が 消失しました!
ほどなくして、第2子をご主人から望まれた、とのことでした。
うーーん、確かに、病状が 全然良くなっちゃいましたもんねぇ...。
Sさんは 前記のとおり 第1子出産後にうつ病にかかられました(産褥期うつ病って呼んでいます。)
出産に伴って 劇的なホルモン・バランスの変動などが、うつ病の引き金になるのでしょう。
したがって、第2子出産は、再発必至!?
再発をどうやって防ぐか が、Sさんと天ちゃんの最大課題になりました。
S さん には少しお時間をいただいて 文献検索を開始し、論文オリジナルを取り寄せ吟味し...
(この手法をEBM;Evidence-based Medicineといいます。)
記憶では...当時読んだ論文をまとめると...
①妊娠によって、パニック障害は悪化することが多いが、うつ病は改善することが多い。
②うつ病の再発リスクが高まるのは、出産直後からである。
③したがって、うつ病の妊婦の場合、妊娠中は極力服薬を減らすかなくし、出産後は初乳を与えた後で抗うつ薬の十分量を再開するのが良い。
と、まとめられそうでした。
以上のような内容を Sさん にご説明したところ...
妊娠によって良くなることが多いことに まず驚かれ、
ご主人とも相談し、妊娠中は服薬を止め、また、できるだけ母乳で育てたいので、
再発兆候(再発のサイン)が出るまでは、抗うつ薬は服用しないでトライしてみたい。
(もちろん、再発しそうなら、十分量の抗うつ薬を服用します。)
ということになりました。
天ちゃん自身の子育て経験からも、また 各種書籍や論文等からも、
ベイビーの睡眠・覚醒リズムが確立する、出産後半年間! が...
母親の睡眠・覚醒リズムが崩されやすいため、うつ病を抱えておらずとも、
特に 辛~い時期! です(^^; 。
再発リスクを下げるためにも、この半年間、家族を中心に Sさん の負担をどれだけ減らせるかもカギ!
であることもお伝えしたところ、
ご家族の理解も十分あって、今回は「里帰り出産」せず、この半年間に、義理両親と実両親と役割分担し
Sさん の負担を減らすべく上京し 支援してくださることが計画されたとのことです。
.........
Sさん のことを忘れかけていた((^^;)1昨年、
7ヶ月を過ぎた娘さんと (これまでにも診察に時々 同行したことのある)ご長男と
天ちゃんのクリニックを受診してくださいました。
無事 再発せず、また計画とおりに出産、子育てが進んだこと、
ちょっと疲れやすいような気もするし、念のため、天ちゃんにアセスメントしてほしい、ということで(^0^)。
夜泣きすれば、Sさん が疲れないようにって ご主人がベビーの対応をしてくれるとのことでした(^0^)。
(念のため、睡眠薬代わりに 抗不安薬の処方を差し上げて、「終了」)
(その後、2年弱ご連絡がありませんので 無事でおられるのでしょう。)
★このテーマはシリーズ化したいので、「精神疾患と妊娠・出産(1)」としておきました。
他にも無事出産された方の顔が次々浮かんできましたし、現在妊娠中の方もおられることに気づきましたし、
今日の午後の外来でも、このテーマに関するご質問に対応しましたので。
今後の記事を お楽しみに~ヽ(^0^)ノ
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コメント
コメント一覧
ありがとうございました!
>妊娠によって、パニック障害は悪化することが多いが、うつ病は改善することが多い。
まず、上記の点に勇気がわいてきました。
先生のおっしゃる「産褥期うつ病」に羅患される方も多いと思いますので、
シリーズ化していただくのは、読者の方々のためにも非常に参考になると存じます。
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