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< 自殺対策基本法について | メイン | 社会で子育て!? 母-娘(2) >
ある女性患者さん (仮にDさん とします) が体験から学ばれたことを書きます。
50代になると、息子さんも娘さんも、就職したり、結婚したり...と、
「独立」を始めます。
Dさん によると、 「母子カプセル」 みたいな 母-娘 だったそうです。
その娘さん ドイツ人と結婚され 現在 ドイツに住まわれているのですが...。
娘さんの結婚を機に Dさんは調子を崩されて 当クリニックに通院されるようになりました。
巣をつくり 小鳥が巣立ち 残された親鳥のように...
子供の独立を キッカケ にしてうつ病やうつ状態に至る...
それを 空巣 (カラノス) 症候群 と呼ぶことがあります。
Dさんは 今頃 ドイツ です。
<この時期に ドイツですか 羨ましい~>
「サッカーを観にいくんじゃないわ、先生!」
とのこと。
(1試合くらい でも 観戦したら...いいのに?)
(もちろん 娘さんご夫婦の暮らしざま を観戦(?)に行くのが目的。)
旅立つ前の最後の外来で--
「思えば 娘は アタシの愚痴の聞き役 だったんだなぁーって...
愚痴を聞いてくれる人が いなくなってしまったからなんでしょう。
愚痴の原因は主人にありましたから...
気がつけば 改めて主人との関係を見直さないと..(いけないってことなんでしょうネェ)。」
<空巣の表が 娘さんの巣立ち、でも 裏には夫婦関係のテーマ! ですネ>
「そうですねぇ...」
10時間以上、ご夫婦で 隣同士 座って 飛ばなければならない場面・状況...
Dさんは ご夫婦関係の再構築 (見直し) の第一歩を どんなふうに歩み出されただろうか...?
★精神科医のトクな(?)ところは--
こうして 患者さんの 生きざま から 己のありようを 振り返らせていただける ことだと思う...。
(Dさん ありがとうぉ m(。_。)m)
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コメント
コメント一覧
母と娘の関係は、この二者間において、どのような力関係が働いているのかを探るのがとても難しいような気がします。
わたしも先生の患者さんのお嬢さんのように母の「カウンセラー」役を幼い頃から娘の「義務」として課せられていたような気がします。母は「娘の将来を考え、娘に「女」の苦労を教えておく」という名目で父に向けるべき「怒り」をわたしに吐き出し、さらには「娘は、母の子供の頃を学ばなければならない」ということで、両親(わたしの祖父母)に向けるべき「怒り」をわたしに吐き出してきたように思います。わたしはそんな母の前で「お母さんは偉かったんだ、それに比べてわたしはいたらない子供なんだ」とずっと思っていたので、「お母さんはすごいね」とほめてきました。
しかし、母は一度もわたしの悩みを聞いてくれたことはありませんでした。それは母からわたしが「子供の「義務」として親を喜ばせる話をしなさい。そんなことがなかったら、「嘘」をついてでも親を喜ぶような話をしなさい」と教えられてきたからです。
最近になって思うのですが、母とわたしの関係はとてもねじれていて、母が「娘」として娘であるはずのわたしに「母」の役割を負わせていたのではないかと思うことがあります。
なぜ、母と娘にはこのような逆転現象が起きてしまうのでしょうか?
フェミニストカウンセリングの河野先生の本にも「母のカウンセラー役を勤めさせられてきた娘の多いこと。そして、娘はそのために欝気味になってしまうことか」と書かれていたように思います。
先生の患者さんのお嬢さんは母から逃げる機会を探していて、それも母が容易に近づけないような外国にまで逃げたのではないでしょうか?
先生は母と娘の関係についてどのようにお考えかをもう少し詳しく書いていただけるとうれしいです。
「母は一度もわたしの悩みを聞いてくれたことはありませんでした」 とは! 本当に 大変な少女時代を生き抜いてこられたのだろう と推察します。
確か Dさんの娘さんは、お仕事で来日中のドイツ人の方とお仕事上のお付き合いから発展したんだったと思います。ドイツ人の彼とお付き合いを続けること、彼が帰国してからドイツに渡ってみて、ドイツで暮らす=結婚する か否か、迷われていたときには、今度は Dさんが一番の相談役をされていました。ドイツでしばらく暮らしてみて、Dさんの下で羽を休めに娘さんが 帰国されていた時期もありました。(もちろん、娘さんが頼りにしていたのは Dさんだけではありませんが。)
Dさんが、「結局 夫婦関係なんだ」と実感をもって気づくより前に、娘さんがその点を すでにDさんだけでなく お父さんにも指摘していたと記憶しています。
天ちゃんも、確かに、母から子(娘)、子(娘)から孫、孫から...と心の病理(不健康)が「世代間伝達」しているかに見える関係性に気づくことがあります。でも、母も娘も、母-娘の2者関係の中だけで成長するわけでありません。母-娘以外の家族との関係も大きいですし、何より親戚や友人、地域のオジサン、オバサン、保育士や先生...etc.etc...との付き合いの中で、母として娘として成長し得る存在 といった感じでとらえることが多いです。
ただ、一般論として、子(娘)をもつ母親を 地域や社会が支援する力が ドンドン 削がれてきている気がして危惧しています...。
母と子(娘)の関係については シリーズ化して ときどきエントリーしていきたいと思います。
天先生、早々のコメント、ありがとうございます。
>母も娘も、母-娘の2者関係の中だけで成長するわけでありません。母-娘以外の家族との関係も大きいですし、何より親戚や友人、地域のオジサン、オバサン、保育士や先生...etc.etc...との付き合いの中で、母として娘として成長し得る存在 といった感じでとらえることが多いです。
先生のおっしゃるとおりで、人は社会の関係性の中でも育っていくので、母と娘の関係だけで成長していくわけではないのでしょう。しかし、人はマクロ社会と関係を持つ前に、ミクロ社会の家庭で育つわけですが、わたしの場合は父親不在の一人っ子でしたし、おまけに転勤族の家庭で親族とも地域とも関係とも縁遠い環境で成長しましたので、母との関係が普通の人以上に影響しているように思います。うつ病は転居を発症すると聞きますので、うつ病気味の母娘だったのかもしれませんが。
>ただ、一般論として、子(娘)をもつ母親を 地域や社会が支援する力が ドンドン 削がれてきている気がして危惧しています...。
話題の事件の例で恐縮ですが、畠山容疑者と娘の綾香さんは社会から孤立した母娘関係を築いていたようですね。しかし、成人である畠山容疑者地域や社会からの支援が乏しくてもそれでも「自由」は少しはあったでしょうが、綾香さんにはまったくなかったような気がします。そう意味でいうならば、女児が一番の社会的弱者で、社会の犠牲になりやすい気がします。
母娘というより「弱者」のヒエラルキーって感じがするんですけど。現実には母娘問題としても。
>ただ、一般論として、子(娘)をもつ母親を 地域や社会が支援する力が ドンドン 削がれてきている気がして危惧しています...。
自分から求める力も不足している(不足させられている)と思います。
世の中のせいにはしちゃいかんのでしょうが。
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