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インドネシアに行く機内でHughes RJ、 “Discovery is Our Business”、 Chicago Today。 4: 9-17、 1966 とHuggins CB、 Business of Discovery in Medical Sciences。 JAMA 194、 1211-1215、 1965の記述を目にした。1966年にノーベル生理学医学賞をうけた癌研究史上の巨匠の1人である。主な仕事は前立腺癌(および乳癌)のホルモン療法の確立で、今日でもこの方法で多くの患者が延命で救われているのは周知のことである。その中で若い先生方にためになる逸話が数多くあった。2-3紹介しよう。
ある時、フェミスター博士がニューホフ効果について話をした。ニューホフはコロンビア大学の外科医で、1917年頃、砲弾でやられた胃、気管、膀胱などの空洞臓器を広筋膜でつぎあてする研究をしていた。ニューホフ効果とは、ほとんどの臓器ではつぎあてに成功するのに膀胱では必ず骨ができる現象をいう。その機構について尿の毒性による組織壊死とその部への燐酸カルシウム沈殿、その化骨で説明されていた。ハギンスの最初の実験は、尿路を外に導き、尿を含まない膀胱を広筋膜でつぎあてした。この場合にも骨が生じた。ついで尿路上皮を筋膜に移植しても骨ができた。つまり線維芽細胞が尿路上皮に接触すると骨芽細胞に変った。この現象は不可逆で、このような細胞の変化が人為的にひき起こされた例は報告がなかつた。今日、この現象を記憶している人は世界に殆どいないが、この実験の価値は1人の若者を発見の喜びに夢中にさせたことにあると述べている。この膀胱上皮による結合織の骨化生に関する研究は彼の最初の仕事であったが、40年を経過した晩年になっても、なお精魂をこめて打込んでいた。それは、シカゴの泌尿器教授Urist教授の息子カリフォルニア大Urist教授が、粉砕ののち塩酸脱灰乾燥した骨、または歯の基質による結合織の骨化現象が、このようにして作った白色粉末をラットの皮下に入れると3週間もたたないうちに線維芽細胞は軟骨細胞に変わり、骨様組織を経て完全な骨組織に変る事を見つけたためで、骨端部における化骨現象を異所性に人為的に再現するこの現象によって、膀胱上皮の化骨は新たに注目された。Uristと共同研究して、ハギンスはこの因子の解明に専念した。この成果が、最近はBMP=bone morphogenetic principleとして、整形外科分野における骨欠損への応用などに応用されるに至ったが、当時は誰も見向きをしなかった。 その後、彼はネズミの尾骨の骨髄中には造血がないことを知り、何故かを考えた。尾を背中に植得ることで造血が起こり、温度が造血に必要であることを見事に証明しAMAの金賞を受けた。29歳のときである。(注:アメリカでは日本では問題にされないこのような発見に金賞を与える風土ある。日本で見向きもされない私は米国にはよく呼ばれる。なんちゃって。)
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