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ボルツという店はもう一軒も残っていないと思っていた私は激辛カレーを諦めていた。近くにCoCo壱番屋やインドのとなりと言ったチェーンカレーショップもあり、たまに入ってみたこともあったが、それぞれ最高が10倍、22倍と、辛いとは言っても既に私にはもの足りなくなってしまっていた。
色々な人に尋ねて、東京にボルツが一軒だけ残っているということを知り、前記事の神田錦町の店に行くようになった。
一方、夢民も辛さは無制限で出すようなことをメニューに書いてあった。しかし実際には本店((有)夢民)からのお達しで、50倍までしか出さないという。それでもボルツの30倍よりは辛く、何より夢民の味にハマッて、今も食べに行く。
この“倍”がくせ者で、30倍とか50倍はそれほどびっくりするような数字ではない。耳鼻科医ならずとも想像がつくと思うが、人間の感覚は殆どが指数関数的なエネルギーの増加をリニアに感知していると思われる。光量しかり、音圧しかり、そして味覚も同様である。
即ち音のエネルギーも、味覚における辛さも、2倍→4倍→8倍→16倍→‥と増すにつれて、知覚はリニアに大きく感じる。従ってカレーの激辛とはいえ、log(激辛倍数)で評価すべきものであり、決して辛さと倍数はそのまま比例してはいない。電気味覚計も電流を指数関数的に増減するようになっている筈である。

従って10倍カレーから20倍にステップアップ?したとすれば、次に食べるべきは30倍でなく、40倍ということになる。
ちなみにこの“倍”は当然カレー店によって異なるが、1倍増すごとにカイエンペッパー0.2gを追加するというお店があった(続く)
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