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 以前、このブログでも紹介したKelly Palaceさんが中心となって、アメリカ合衆国でITSANという団体が立ち上がりました。TSA(ステロイド外用剤依存)に関する情報交換や患者同士のコミュニケーションに関してネット上で国際的につながろうという呼びかけです。
http://www.itsan.org/
 
 これがロゴですが、リバウンド(アメリカではDr.Rapaportの提唱に基づきRed Skin Syndromeと呼ばれることが多い)が手背まで止まって、手掌には及びにくい様子をよくとらえた、通好みのイラストだと思います。

 さて、今回ご紹介および、ここをご覧の皆様にお願いしたいことは、ITSANのウェブサイトで紹介されている陳情(petition)についてです。http://www.itsan.org/の上から二行目の右「SIGN OUR PETITION」をクリックして表示されるページの「CLICK HERE TO SIGN AND SAVE SOMEONE’S SKIN」をもう一度クリックすると陳情の内容が現れます。

 
 

 すべてのステロイド外用剤のラベルに、5日間以上の連用で、ステロイド外用剤依存の潜在的リスクが生じることを、明記せよ。


 
 私たちは、ESDR(European Society of Dermatological Reserch:ヨーロッパ研究皮膚科学会)、AAD(American Academy of Dermatology:アメリカ皮膚科学会)、APhA(American Pharmacists Association:アメリカ薬剤師協会)、FDA(US Food and Drug Administration:アメリカ食品医薬品局)に対して、ステロイド外用剤依存は現実に存在し、健康問題および社会問題として大きなものになりつつあることを認識すること、および、処方薬であろうと市販薬であろうとすべてのステロイド外用剤のラベルに、重篤な依存を引き起こす可能性があるという警告を表示することを義務付けること、を強く要求する。
 私たちはまた、18才未満の子供たちに対しては、このような危険のあるステロイド外用剤の処方を中止し、皮膚のトラブルに対しては、非依存性のより安全な代替薬によって治療することをも要求する。

 という内容です。

 ご賛同いただける場合には、下の「Sign the petition」をクリックすると、フォームが現れますので、赤い※のついた
First Name:名前
Last Name:姓
Email Address:メールアドレス
(注:2行下の「View Privacy Policy here」をクリックして確認すると「あなたのメールアドレスはウェブサイト上に決して表示されません」と出ます)
State,Country or Province:都道府県(注:東京なら「Tokyo, Japan」と書いておけばいいと思います。)
 以上、4つの必須項目を記入した上で、Verification Codeを入力し、一番下の「SIGN」をクリックすれば、陳情に参加したことになります。
 JoAnne Gonzalasという人が2011年11月から始めて、2012年5月12日現在で259人の署名が集まっているようです。

 日本に住んでいる私たちが、アメリカでのこの署名に参加することにどんなメリットがあるのか?というと、それは、この署名がAAD(アメリカ皮膚科学会)をターゲットのひとつに加えている点にあります。以前紹介しましたが、AADは現在アメリカ合衆国版の「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」を改訂中で、2013年春に公表予定です。AADのガイドラインは日本のガイドラインに強く影響を与えますから、AADのガイドラインでステロイド外用剤依存の問題を取り上げてもらうように、この署名に協力して働きかけることは日本の患者たちにとってもまた大きな意味があります。
 わたしはすでに署名しました。ご賛同いただけるかたはよろしくお願いいたします。

 

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 海外(とくにアメリカ)に向けて、ステロイド依存先進国の日本から、アトピー性皮膚炎における「ステロイド依存」についての解説を発信してみようと考え、紙芝居を作ってみました。
 「ステロイド依存先進国の日本」というのは、笑えませんが、たぶん事実です。日本は国民皆保険が皮肉にも災いして、ステロイド外用剤をもっとも安価に入手できる国だからです。昭和40年代から平成のはじめにかけては、とくに開業医は薬を処方すればするほど儲かる仕組みになっていました(今は違います)。
 せっかく作ったので、英語版だけでなく、日本語版も用意しました。
 ただし、海外とくにアメリカ向けなので、ラパポート先生の話がときどき出ます。また、日本ではなじみの薄い「レッドスキンシンドローム」という語も出ます。これらは、海外向けゆえだということをご理解ください。
 
英語版はこちら。
http://www.youtube.com/watch?v=mJ0IKTSse2E
 
日本語版はこちら。
http://www.youtube.com/watch?v=v6ks14ZhlQY
 
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 Youtubeの動画で、興味深いものを見つけたので、紹介します(→こちら)。どこが興味深いかというと、外国人の方の離脱中の皮疹がどんなものか、参考になるという点です(皮膚科学的な関心です)。
 皮膚疾患というのは、人種差があります。黒人のアトピーを診たことがありますが、真っ黒でただ痒がっているだけで、私の眼にはモノクロの世界で困りました。
 患者では無いのですが、黒人の若い女性と話をしたことがあり、そのときに髪の毛の色の話しになって、彼女によると、黒でもグラディエーションがあって、微妙な脱色や染色でおしゃれを楽しんでいるとのこと。その感覚が、日本の美容師さんにはさっぱりわからないようで(当然ですよね)、困った困ったと言っていました。
 
 紹介するYoutubeの方は、白人だと思うのですが、髪は黒く、ひょっとしたら、アジアかインディアン系またはヒスパニック(中米)の方なのかもしれません。わたしが、興味深く感じたのは、日本人の患者のリバウンドの仕方と、良く似ている点です。外人の離脱は診た事が無かったので、とても感心しました。
 ただ、言葉としては、「steroid withdrawal(脱ステロイド)」「steroid addiction(ステロイド依存)」のほかに、ラパポート先生提唱の「red skin syndrome(レッドスキンシンドローム」を用いており、「全身真っ赤になるからレッドスキンシンドロームだわ」といったことを言っています。なるほど、白人にとって、全身茹で上がったっように赤くなるリバウンドの症状は、元の色が白いだけに印象的なのかもしれません。
 美容外科のお話になりますが、白人のかたは、茶色のしみやソバカスよりも、赤ら顔、とくに毛細血管拡張や、静脈瘤を苦にすることが多いです。肉食人種ゆえなのか・・よく解りませんが、「血の色」が肌に出るのを嫌います。だから、白人の感覚だと。「レッドスキンシンドローム」なんてのは、凄く恐ろしい響きなのかもしれません。
 
語感としては、日本人にとっての「全身シミ症候群」くらいの響きじゃないかなあ?しかし、日本で、リバウンドを「レッドスキンシンドローム」って言ったって、ぴんと来ないから広まらないでしょうね、きっと。 
 

Hi..So I had eczema for quite a while, and I used steroids on my skin for…  like five years straight, as soon as I stop using them my skin went crasy.  こんにちは。私は長いこと湿疹があったの。それでステロイドを5年前から塗り続けた。止めてみたら大変なことになったわ。
 
And at first I didn’t know what is going on but then I found some websites that explain that I am going through steroid withdrawal, steroid addiction etc. 
最初は、何が起きているのか判らなかった。しかし、ネットで調べて、ステロイド離脱とか、ステロイド依存と言われていることだと解ったの。 
 
Um... it is not fun experience… and as you can see my whole arm is all red and brotchy and it’s kind of swollen and puffy right now it’s not that bad I can’t stop mistake of scratching and has .. I usually have cuts all over, when I had eczema it was not like this, I never had eczema on this part of my arm at all, or this part of my hand, I had like a little bit here, a little bit here, a little bit here, as soon as I stop using steroids it has gone crasy, so I had it all over my arms, all is red, usually red, pretty clear line right here which is I guess why they call Red Skin Syndrome.
楽しい経験とは言えないわね。ご覧のように、腕はすべて赤くまだらになってるし、今は腫れ上がっている。本当はこんなに悪くないんだけど、掻くのが止められなくて、生傷が絶えない。湿疹だけのときは、こんな風ではなかった。腕のこの部分やこの部分には湿疹が出たことは無かった。ここに少し、ここに少し、ここに少し、っていう感じだったわ。ステロイドを止めてからとんでもないことになった。腕全体に広がってしまった。全て真っ赤。いつも真っ赤。ここ(手首のあたり)にくっきりとした境界があるでしょう?だから「レッドスキンシンドローム」って呼ばれてるんじゃないかしら。
 
 
Also if you look at my eyes, they are quite…  totally swollen.  I think this might be a good day actually.. the past few days have been more swollen, and.. the hardest part of this is that I am constantly itching, and I can’t stop myself from itching, from scratching and then I get cuts over the place, and then my skin becomes so sensitive that even in my grainless, soft cotton long shirt totally irritates my skin, um…
私の眼の周りの皮膚はすっかり腫れあがっている。実のところ、今日なんかは良いほうで、ここ二~三日はもっと腫れてたわ。一番辛いのは、いつも痒いってことね。痒くて掻くのが止められなくて、そこらじゅうに生傷が絶えない。そして、私の皮膚はとても敏感になっていて、滑らかで柔らかい木綿の長袖シャツでさえ、皮膚を刺激するの。
 
and the other thing is that I can’t sleep at night, as soon as I did my bed, itching and tries mean same. This is really not a fun to go through by. I am so happy to know that stop steroids…. More to read about it more damaging I really say… and um … I know the skin takes some months to get through and the skin really hard but… definitely not going back on steroids
もうひとつ辛いことは、眠れないってこと。ベッドに入っても痒くて眠ろうとしても眠れない。本当に苦痛だわ。(だけど)脱ステロイドを知って良かったわ。 読めば読むほど、皮膚をどんなに破壊するかが解ったから。皮膚が回復するまでには何ヶ月もかかるでしょう。とても大変だけど、二度と決してステロイドは使わないわ。
http://www.youtube.com/watch?v=EX5qs9Viblg


 「手首のあたりで境界くっきりと止まる」といった症状は、私が見ていた日本人の患者でもよく診ました。昔の私の著書にも記しています(下図)。こういったリバウンドの出方は、アメリカ人でも同じなのだなあと勉強になりました。

 (「ステロイド依存」(1999)p38)
  
 このYoutube動画も、ケリーさんの

ttp://addictedskin.com/

によってUPされたようです。参考までに、動画の解説欄の英文も翻訳しておきます。 
 

Eczema Sufferers and those with mysterious red skin:
If you are at the end of your options for a cure, read on:

湿疹あるいは不思議な赤い皮膚で苦しんでいる人へ
もし、あらゆる治療をやりつくして、もう打つ手が無いと思ったら読んでごらんなさい。
 
Have you been struggling with eczema that has spread and is "untreatable"?
When you reduce or stop your topical steroids does your skin flare, burn and or turn red?
Have you been using more and more corticosteroids to control your eczema?
Do you think you might have rosacea, but you are not sure?
Is this you?

どんどん広がっていって「治療不能」な湿疹に困っていませんか?ステロイドを減らしたり止めたりすると、悪化したり灼熱感があったり赤くなったりしませんか?
湿疹を治そうとして、ステロイドの量がどんどん多くなってないですか?ひょっとしたら(ステロイド)酒さになってるかもしれないと思っていませんか?
以上に心当たりはないですか?
 
Your history began in treating mild to moderate eczema with the use of an over-the-counter (OTC) weak topical corticosteroid then the use of a mid-strength to super-potent topical corticosteroid prescribed by a physician.
The story proceeds the same way in almost all patients. The initial dermatitis (eczema) improved or appeared to clear but then a few days to a few weeks later, it relapsed.

The corticosteroid cream was used again. Ensuing flares came closer together and reapplications of medication became more frequent. The dermatitis (eczema) free periods became shorter and shorter.
たいていは、軽度あるいは中等度の湿疹に、ドラッグストアなどで購入した弱いステロイド外用剤を使ったのが始まりです。次いで、中くらいから強いステロイド外用剤を医者に処方されます。
ほとんど全ての患者が同じような道を辿ります。最初の皮膚炎(湿疹)は改善し、とくなったように見えても、数日から数週で再燃します。
ステロイド外用を再開すると退いて、止めると悪化し、その間隔はだんだん短くなり、使用頻度が増えます。皮膚炎(湿疹)の無い期間がだんだん短くなっていきます。
 
As more physicians were seen, the strength of the topical cortico-steroid preparation was increased and then, as frustration mounted, systemic intramuscular or oral corticosteroids were used. At times, pharmacies renewed prescriptions without physician approval or patients were able to obtain topical corticosteroids from friends or family members.
As the dermatitis began to spread or became more chronic, more erythema (redness) occurred in a larger areas.

This was usually accompanied by a burning sensation. New consultations were sought and, on occasion, patch testing was performed; it usually revealed no clinically helpful data. You were often instructed to avoid cosmetics, chemicals in the workplace, clothing, bedding, and a large array of suspected, but unproven, allergens.
医者に診てもらう毎に
、ステロイド外用剤のランクは強いものとなり、患者の訴えに応じて、ステロイドの筋肉注射や内服が用いられます。時には、薬局が、医師の指示を守らず処方箋を書き換えてたり、患者自身が、友人や家族からステロイド外用剤を入手することもあります。
皮膚炎が広がって慢性化するにつれて、紅斑(発赤)が広範囲にみられます。
通常、灼熱感を伴い、患者は医者を変え、時にはパッチテストがなされます。しかし原因は解らず、患者はしばしば、化粧品を避けるように指示され、職場の化学物質が疑われ、あるいは衣服・ベッドなど、「疑わしいが決定的ではない」アレルゲンのリストが渡されます。
 
As the number of corticosteroid preparations and physicians mounted, and as the days of freedom from dermatitis decreased, burning sensations grew significantly and became disabling.
You may be addicted to corticosteroids and or have Red Face (or Red Skin)Syndrome.
ステロイド外用剤や、医者の数が増えるほど、皮膚炎に悩まされない日は少なくなり、灼熱感に襲われて仕事もできなくなる。
それが、ステロイド外用剤依存あるいは「レッドスキンシンドローム」です。


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2012.01.08 13:58 |  診療  |  moto-tclinic  | 推薦数 : 0

ラパポート先生のインタビュー

 Youtubeで、「ビバリーヒルズの脱ステ医」(→こちらこちらこちら)のところで記したラパポート先生に、フロリダの患者で、ステロイド依存についての啓蒙活動をしているケリーさん(→こちら)が、インタビューしている動画を見つけたので、紹介します。
 英語なので、わたしの聞き取れる限りで、文字起こしして訳付けてみました・・もっとも、私は、ヒアリングは苦手なので、だいたいの内容は合っていると思いますが、単語など、あちこち間違いが目に付くかと思います。英語上手な方、誤りをご指摘いただき、コメント欄通じて連絡いただけたら幸いです(返信はしなくて恐縮ですが、逐次訂正して反映させていきます)。

 
 (画像または→こちらをクリック)
 
 ①ラパポート先生のメッセージは力強いので、依存からの脱ステで頑張っているひとには、精神的な助けになるでしょう
 ②もっとも、「勘違い脱ステ」というか、依存に陥っていないのにステロイド忌避している人には、さらなる誤解の元になりかねません(→こちら)。精神的な励ましとは別に、自分は、本当に脱ステに向いているタイプなのか?は、常に考えるべきでしょう。
 ③合理的な賢いステロイド忌避は、もちろん、その限りではありません(→こちら)。
  

Hi, I am Kelly Palace and you are at the addicted skin website most likely you found yourself here because your skin is having some issues related with topical steroid addiction.

こんにちは、私はケリー・パレス。あなたはステロイド皮膚症のことをネットで調べていてここを見ている、たぶんそれは、あなたの皮膚がステロイド外用剤依存になっているかもしれないと思ったからね。
 
Or here in chilly southern Calfornia be home of the famous Marvin Dr. Rapaport who has written many articles you can see where sitting here is Dr. Marvin Rapaport and we’re gonna hear from him in a minute.  
ここは、少し寒い南カリフォルニアの、有名なマービン・ラパポート先生のお家よ。こちらに座っているのが、ラパポート先生。彼は多くの論文を書いているので、少しお話を聞いてみましょう。
 
Dr. Rapaport has written many articles and published in peer review journals and dangers on topical steroid addiction and how that can cause Red Skin Syndrome I myself was critically covered and full body eczema with no recouse with giving steroid after steroid after steroid with getting worse and worse until I found his articles they basically saved my life  I ‘ve been out here from Florida to southern California this is my third visit on my healing journey to see Dr. Rapaport. 
ラパポート先生は沢山の論文や雑誌に記事を書いていて、ステロイド外用剤依存が、どのようにして「レッドスキンシンドローム」を引き起こすかを教えてくれるわ。私自身全身に湿疹が広がって良くなる兆しもなく、どこに行ってもステロイド、ステロイド、ステロイドと言われて、それでもどんどん悪くなっていったときに、彼の論文を見つけて読んで、本当に命が救われたわ。フロリダからここカリフォルニアに治療のためラパポート先生を訪ねるのは3度目よ。 
 
And then over here next doctor Dr. Rapaport is a Risa who is medical doctor and Risa is one hundred per cent cure. Risa you wanna tell a just a little?  Testimonial from what you’ve been through? 
そしてラパポート先生の向こうにいるのが、リサよ。彼女は医者で患者でもあるんだけど、100%完全に治癒しています。リサ、あなたの話をしてくれる?神様に誓って真実の経験談を。 
 
Yes, some more than two years ago I started eczema and first my dermatologist thought it was insect bites and then he gave me steroids which give me a temporary relief and then I flared up. This one temper why then I second opinion luckily I found Dr. Rapaport.
ええ、2年と少し前、わたしは湿疹が出始め、わたしの皮膚科医は「これは虫刺されでしょう」と言いました。彼は私にステロイドを処方し、それは一時的には効いたんです。だけど、再発してひどくなった。信用できなくなってセカンドオピニオンを受けることにして幸いにもラパポート先生に巡り会いました。 
 
It’s more than year that my whole body is completely clear of eczema more than half a year that everything disappeared from my face as well. And I have been using just a creams, lubricants and I got a lot of UV light treatment when I was still suffering from this disease. 
私の全身が完全に湿疹から解放されるまでには、1年以上かかりました。そして、顔からも消えるまでにさらに半年かかりました。私は、保湿クリームや潤滑剤しか使っていません。それから、まだ湿疹が残っているときには紫外線治療をたくさん受けました。 
 
And now you one hundred percent cure.
そして、今は、100%完全治癒さんですね? 
 
I know now I am fine.I don’t itch. 
ええ、とても調子がいいです。痒くありません。 
 
She doesn’t itch. She is not red. So great. 
痒みが無く、赤くも無い、素晴らしいです。 
 
So now the main  of the hour can just go right to a Dr. Rapaport  and I ‘d like to introduce Dr Marvin Rapaport who has an office Beverly Hills Carfornia and a here with a further due Dr. Rapaport get background to why we develop worsening eczema and how we can be cured. 
さて、それでは主役であるラパポート先生です。マービン・ラパポート先生を紹介します。カリフォルニア・ビバリーヒルズにクリニックがあります。ラパポート先生、なぜ湿疹が悪くなるのか、私たちはどうしたら治るのかについて、背景を説明していただけますか? 
 
Well, all the one thirty years’ practice I have seen... probably two thousand patients who initially had eczema... heels and knees of...teen years earlier to life...started using cortisone creams on the body on the body parts that are affected, and often needed more and more and more, more potent steroids more usage, oral steroids, injections in the muscle of steroids required itching redness and so in burning of the skin and through the years having followed these patients and evaluating more than worse, 
ああ、私の30年間の診療経験で、たぶん2千人の患者を診てきた。もともと思春期i以前にかかとや膝に湿疹があった患者たちだ。ステロイドを患部に体中に塗って、より多く必要となり、指示通リに塗り続けて、筋肉注射や内服も受けて、痒みや赤み、皮膚の灼熱感が出る。こういう患者を何年も診ていると、だんだん悪くなっていくのが判る。 
 
because the training of old disease in medical schools and residency is to understand pathology, and eczema is an entity that shows its off three months of age last a few months, comes back arroud age five probably last years who comes back before the teen years and then disappears. 
医大や研修医のときに皮膚科で学ぶのは古典的な疾患や病理学だ。湿疹というのは、生まれて三ヶ月くらいで出て二~三ヶ月続く。だいたい5才くらいで再び出て数年続き、思春期にまた出て、そして出なくなる、といったものだ。 
 
Just like asthema just like an entity that are hay fever like this. That is a typical usual story so why are these patients, having own yawing , unrelenting worsening, widening rushes . 
喘息や花粉症のように、これは典型的で普通の話で、どうして一部の湿疹の患者が、舵取りがきかなくなりひどく悪化するのだろうか? 
 
And that are called eczema by doctors. And the story appears to be really quite easy that it is easy more and more steroids near steroids closes blood vessels down can fix vessels in the skin and the vessels open and dilated and the skin is red and you can get rushes that is similarly eczema.  
これらは湿疹と呼ばれているが、実は、簡単な話で、ステロイドをつけ過ぎると、血管が閉塞し、再び開通したときには拡張して皮膚が赤くなる。湿疹に良く似た病変だ。 
 
And after fally working these patients of looking for histology thorough biopsy looking for other diseases he came down to the facts the reason is the steroids that perpetrated from. Let’s  stop steroids, Let’s stop this addiction  and the loan behold I will give you the end of a year to three later they are cured 
そして苦悩した患者は、患部の生検などで、他の病気が隠れていないか探すが、結局のところ原因はステロイドだということに行き当たる。ステロイドを止めてみればいい。依存から抜け出すのだ。そうすればローンのように圧し掛かっていた負債からは、1~3年で逃れられる。 
 
but the process was terrific for a lot of patients. They will swell and they will get red and they will burn they will ooze they didn’t function otherwise scratch like a crasy,  couldn’t sleep etc.etc.etc. 
しかし、その過程は多くの患者にとって悲惨なものだ。腫張し、発赤し、じくじくし、皮膚が皮膚として機能しなくなる。気が狂ったように掻きむしる。眠れない、等など。 
 
and the surfy the cure is supporting them getting trough the symptoms. No steroids allowed at all because which has perpetually problem and in my experience probably two thousand patients all cured. 
治癒への鍵 は、この症状を乗り越えるための手助けだ。ステロイドは決して使ってはならない。問題があるからだ。私の経験では、2千人くらいの患者たちは全て治癒した。 
 
And cure is just ceasing or have using one very valuable one primer, the recession of all steroids . And all the these patients serving followed continued because you are the so pleased with the result I see the other dermatologically re-stay cured, they have no problems. 
ただステロイドを止めるだけで治ったのだ。始めることはただ一つ、「全てのステロイドを止めること」だ。そして患者は皆、結果に満足して私のところに通ってくるが、
他に皮膚科的な問題は何もない。 
 
So the clue is  that even in the position recognizes your own worsening conditioning eczema, consideration strongly shoud be given to you being addicted to the cortisone. And ceasing it is at least a cure. 
であるから鍵は、あなたがた自身の湿疹の状態がひどい状態にあるときでも、自分はステロイド依存になっているのだという考えを強く持つべきだ。治るためには少なくともステロイドを止めることが必要だということです。 
 
Very good. So that’s it. Remember Dr.Marvin Rapaport was the.. it is a clinical professor at the UCLA. UCLA here in southern Calfornia highly highly credential and is the hot leader on it. So and be hope you will get a lot of  support in need here in at the website and we wish your happy healing as Risa and I are healing and we have had a great . It’s free day. Thank you. 
素晴らしい、そういうことですね。ラパポート先生は、UCLAの臨床教授です。UCLAはここ南カリフォルニアでは一番信用のできるリーダー的な大学です。ここやウェブサイトでは、あなたの力になれると思います。皆様がリサや私のようによくなりますように。素晴らしい日だったわ。先生ありがとうございます。


追記:Kellyにメールしたら、直してくれたので、そのまま貼っておきます。英語の勉強になるし。
 

KELLY: Hi, I am Kelly Palace and you are at the addicted skin website. Â Most likely you found yourself here because your skin is having some issues related to topical steroid addiction.
W
e are here in chilly southern Calfornia at the home of the famous Marvin Dr. Rapaport who has written many articles that have been published in peer review journals on the dangers of topical steroid addiction and how that can cause Red Skin Syndrome. I myself was critically covered  in full body eczema with no relief in sight and was given steroid after steroid after steroid with getting worse and worse until I found his articles.  They basically saved my life. I came here from Florida to southern California. This is my third visit on my healing journey to see Dr. Rapaport.
And
here next to me we have Dr. Rapaport and Vica, who is medical doctor that suffered with worsening eczema and Vica is now one hundred per cent cured. Vica you want to give your testimony?

VICA: Yes, some more than two years ago I started eczema and first my dermatologist thought it was insect bites and then he gave me steroids which g
ave me a temporary relief and then I flared up again. The healing was only temporary, and I got worse, thats why I got a second opinion, luckily I found Dr. Rapaport.
It
s more than year that my whole body is completely clear of eczema. More than half a year that everything disappeared from my face as well. And I have been using just a creams, lubricants and I got a lot of UV light treatment, when I was still suffering from this disease.

KELLY: And now you one hundred percent cured?

RIZA: I know now I am fine.
I don
t itch. I am
itch free.

KELLY: She doesn
t itch. She is not red. So great.
So now the main hour we can just go right to a Dr. Rapaport  and I
d like to introduce Dr Marvin Rapaport who has an office Beverly Hills Carfornia and is here with
us. Dr. Rapaport give us background to why we develop worsening eczema and how we can be cured.

DR. RAPAPORT: Well, with the thirty years
medical practice I have seen probably two thousand patients that initially had eczema either new born to thirteen years earlier to life. Â
Started using cortisone creams on the body on the body parts of affected, and
often they needed more and more and more, more steroids more usage all steroids injections in the muscle of steroids resulting in itching redness and some burning of the skin and through the years having followed these patients and evaluating more and more.
Because the training of old disease in medical schools and residency is to understand pathology, and eczema is an entity that shows it
self three months of age last a few months, comes back around age five probably last a few years, Â then comes back before the teen years and then disappears.

Just like asthmatics
that develop hay fever like this. That is a typical usual story so why are these patients, having on going , unrelenting worsening, widening rashes .

And that are called eczema by doctors. And the story appears to be really quite easy that it is easy more and more steroids closes blood vessels down can fix vessels in the skin and the vessels open and dilated and the skin is red and you can get
rashes that is similar to eczema.
And after working
with patients looking at this methodology thorough biopsy looking for other diseases he came down to the facts the reason is the steroids that perpetuate the problem. Lets  stop steroids, Lets stop this addiction and low and behold, by the end of a year to three years later they are cured.
But the process was horrific for a lot of patients. They will swell and they will get red and they will burn, they will ooze they didnt function otherwise and scratch like a crazy, Â couldnt sleep etc.etc.etc. Â and sure fire the cure is supporting getting through the symptoms. No steroids allowed at all because which has perpetually problem and in my experience probably two thousand patients all cured.
Only cured in just ceasing or have using one very valuable one
ground rule, the recession of all steroids . And all the patients serving followed continued because you are the so pleased with the result. I see the other dermatology patients in my office years later who have stayed cured. They have no problems.
So
please if the condition is unknown, worsening eczema, strong consideration should be given to you being addicted to the cortisone. And ceasing it is at last a cure.

KELLY: Very good. So that
s it. Remember Dr.Marvin Rapaport  is a clinical professor at the UCLA. UCLA here in southern Calfornia highly, highly credential and is the thought leader on it. So here you will get a lot of support here in at the website and we wish your happy healing and a great itch free day. Thank you.

 

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 先回までに、アトピー性皮膚炎におけるステロイド依存、すなわち「リバウンド」というのは、ステロイドが表皮細胞のJAG1を抑えるために、Jagged1→Notch pathwayを通して、ほかの表皮細胞へのTSLP産生抑制が外れることが関係しているのだろう、という私の考えを説明しました。
 それでは、TSLPが活性化すれば、それは即「リバウンド」なのでしょうか?わたしは、そういうことではないと思います。
 マウスを使った実験ですが、ビタミンD投与が表皮細胞のTSLPを活性化させる、という実験結果があります。 
  
Topical vitamin D3 and low-calcemic analogs induce thymic stromal lymphopoietin in mouse keratinocytes and trigger an atopic dermatitis 
Mei Li et al.; PNAS August 1, 2006 vol. 103 no. 31 11736-11741  
http://www.pnas.org/content/103/31/11736.full.pdf+html


 これは、ビタミンDが「リバウンド」を引き起こす、ということなのでしょうか?そうではないです。今回は、そのあたりについての私の現時点での考えを解説します。
 
 まず、基本的なところから整理します。副腎皮質ステロイドの作用機序についてです。
 きれいな図があったので、借用します。
  
  
 ステロイド(Corticosteroid)は細胞膜(Cell membrane)を通って細胞質(Cytoplasm)内に入り、ここでレセプターと結合します(Glucocorticoid Recepter Complex)。これは核(Nucleus)内に入り、
 1)NF-κBと結合します。NF-κBは、炎症反応を引き起こす遺伝子(Inflamatory Gene)に結合して炎症性サイトカイン産生に働く蛋白質なので、ステロイドがNF-κBに結合してこれを不活化するということは、炎症性サイトカイン産生抑制に働きます(Inhibition of Cytokine synthesis)。(NF-κBデコイは、この経路に働くわけです、参考までに。)
 2)ステロイドとレセプターの結合物は、IκBα遺伝子に結合して、この産生を促進します。IκBαは、細胞質内で、NF-κBと結合してこれを不活化する蛋白質なので、こちらの経路からも、ステロイドはNF-κB抑制、すなわち炎症反応の沈静化へと作用します。
 
 これらは、ステロイドに対する、一個の細胞内での出来事である、という点に注目ください。ステロイドが作用すれば、ONになりますが、ステロイドがいなくなると、速やかにOFFになります
 
 一方、ステロイドによるJAG1抑制→Jaged1・Notch抑制→TSLP活性化というのは、複数の細胞間の反応です。
 
    
 複数の細胞間の反応ですから、時差(タイムラグ)が生じます。ステロイドを作用させても、すぐにはTSLPの産生は起きないだろうし、ステロイドがいなくなっても、すぐにはTSLPの産生は低下しないでしょう。
 ステロイド使用前、使用中、中止後(リバウンド)の三枚の図で説明します。 
   
 ステロイド使用前は、TSLPは抑制されています。 
 
 
 ステロイド使用中は、JAG1が抑えられた結果、TSLPが活性化していますが、その先のランゲルハンス細胞(アトピー性皮膚炎の病勢のマーカーと言われるTARCを産生する)を見てみると、これまたステロイドで抑えられています。この抑制は、ステロイドのランゲルハンス細胞への直接作用です。TSLPのような細胞間の間接作用ではありません。
  
 
 ステロイド中止後、「リバウンド」の状態というのは、ステロイドがいなくなったあとで、TSLPが抑制されるまでに、時差があるために起こるのだと私は考えます。ランゲルハンス細胞へのステロイドの作用は直接作用なので、ステロイドがいなくなったあとはすぐに解除さます。そして間接作用のためすぐには低下しないTSLPに反応してTARCを産生します。
 表題の問いに答えるならば、リバウンドとは時差(タイムラグ)ですステロイドのリバウンドがきついのは、ステロイドに同時に「炎症を抑える」という作用があるためです。  
 
 最初に記した、ビタミンDのTSLP発現作用は、ビタミンDがビタミンDレセプターに結合して、TSLP遺伝子の発現を促すという「直接作用」です。複数細胞間作用と異なり、ONとOFFがはっきりしています。ですから、この場合は「リバウンド」は生じません。時差が生じないからです。
 
 ところで、ビタミンDについては、以前、「ステロイド外用剤の副作用を軽減するようだ」という論文を紹介しました(→こちら)。傷害された表皮バリア機能を修復し、抗菌ペプチドの産生を促すからです。その一方、上記論文からは、TSLPを上昇させるというデメリットもあるということになります。 
 疫学的な調査では、ビタミンDは、アレルギー疾患を増やす、という結果と、減らす(予防になる)という結果の両方が出ているようです(疫学調査というのは、一定の率(危険率)で誤った結果の可能性がある、ということを前提とした話なので、相反した調査結果が出ていても、おかしな話ではありません)。
 たしか、ボンアルファ軟膏(乾癬用のビタミンD軟膏)が出た当時、これをアトピー性皮膚炎の患者に使ってみたという学会発表があったと思うのですが、それでアトピー性皮膚炎が悪化したという話は無かったです。良くなったという話も聞いたことないですが。
 ビタミンDが有用かどうかは、1)ステロイドで脆弱化した表皮バリアや抗菌力の回復に働く、というメリットと、2)表皮細胞に直接作用してTSLPを増やす、というデメリット、とを天秤にかけることになると思います。ちょっと難しい判断なので、何かほかの情報を見つけるまで保留とさせてください。 
 少なくとも、海水浴療法など、日焼けさせて結果としてビタミンDの産生を促すような治療が存在する以上は、ビタミンDがアトピー性皮膚炎にそれほど悪く作用するということは無いような気はしますが・・。 
 しかし、ひょっとしたら気がつかれていないだけで、海水浴療法で、皮膚(アトピー性皮膚炎)は良くなったけれども、そのあと喘息に移行したというような例が、意外と隠れているのかもしれません・・。うーん、そんな話聞いたこと無いけどあるのかなあ・・。
 
 一応、現時点でのビタミンDについての評価は、「皮膚炎以外にアレルギー素因(家族歴や既往)がない、すなわち、表皮バリアが生来的に弱くて皮膚炎を起こしているようなタイプにおいて、ステロイドと併用するとリバウンド(依存)予防に有用だろう」ということになろうかと思います。①喘息の家族歴や既往がある場合、②リバウンドの最中には、使用しないほうが無難かもしれません。
 
☆コメント欄は、承認制となっております。基本的に非公開です。申し訳ございませんが、返信はしない方針です。私自身の健康上の理由です。御諒解ください。(リンクはフリーです。ご自由にどうぞ。

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2012.01.06 18:24 |  診療  |  moto-tclinic  | 推薦数 : 0

Kelly Pの物語

 Ms Kelly Pは、フロリダに住む女性です。自身のステロイド依存の経験を、ブログで写真入りで記すことで、同じような混乱に陥ったひとの助けになればと情報発信しています( ttp://kellypalace61.web.officelive.com/ )。 
 
 左から、「ステロイド中止後1週間」、「4週間」、「8週間」、「本来の肌」 
 
 わたしの英文サイトへのリンクが張られていたので見つけました。時系列の写真がついているので、状況把握しやすいです。典型的なステロイド依存からの離脱です。メールで諒解いただいたので、彼女の経過を翻訳紹介します。 

I am telling my story and experience with Corticosteroid Addiction and Red Skin Syndrome in the hopes that it will help someone else who has not yet found the answer to their skin problem. Hopefully this website can be a resource for those that need it. 
 
私は自身のステロイド依存と赤ら顔症候群の物語を、同じ問題を抱えて答えを探している誰かへの助けのために記そうと思う。わたしのホームページが出口への手掛かりとなってくれればと願う。
 
For most of my life I have had mild eczema on my hands and on a rare occasion around my eyes and mouth. I had always treated these rashes with a topical steroid creams prescribed by a doctor. In my early forties, I began one of my bouts with occasional eczema around my eyes. I was prescribed a topical steroid that cleared it up within 48 hours. I had done this same routine about every five years all my life. This time however, for some reason, I kept using the topical steroid around my eyes. I guess I liked the way it kept any rash at bay and it was easy enough to use. It also felt like it gave my eyelids some moisture from the ointment. 
 
わたしは生来、手や目・口の周りに軽い湿疹があった。医師にステロイド外用剤を処方してもらって対処してきた。40才台のはじめに眼の周りにいつもの湿疹が出来た。ステロイド外用剤を塗ることで48時間以内にそれは消えた。だいたい5年ごとに似たようなことを繰り返してきたのだった。しかし、今回は、ある理由によって私はステロイド外用剤を塗り続けた。徹底的に治してやろうと思ったのだ。ステロイドを塗るのは簡単だし、保湿効果もあるように思われた。
 
After about a month of using the topical eye steroid, I noticed that the rash was spreading to other parts of my face, around my hairline, upper lip and chin. I was also waking up with swollen, crusty eyes. I went to the doctor (derm), who prescribed a stronger topical steroid for my whole face. This new cream cleared me up in 48 hours. Wow! As I didn't want the rash to come back I continued to use the cream on my whole face for a few weeks or more. Then of course, knowing that I shouldn't be on this medication too long, I tried to stop using it.
 
一ヶ月も眼の周りに塗り続けたころ、わたしは皮疹が顔全体に拡大しているのに気が付いた。 髪の生え際、上唇、あご。朝、目が覚めると、眼の周りは腫れ、かさぶたに覆われていた。私は皮膚科医のもとを訪れ、顔全体により強いステロイドを処方された。この新しい薬で48時間後には私の皮疹は消えた。私は湿疹が再燃するのを怖れて、顔全体に数週間外用を続けた。もちろんそれから、この薬を長期連用するのはよくないと知っていたので、止めることにした。
 
What happened? As soon as I stopped using it, my face would FLARE, more of the rash and red skin. Therefore, I had to stay on the medication if I didn't want a red swollen face/eyes. After several flares, I went back to the dermatologist. This visit I received a Prednisone shot and an oral dose of prednisone. My body was full of corticosteroids. Again, my skin would clear up and again, as soon as the medicine 'wore off' or was stopped I would FLARE again!  HELP I was stuck in a living nightmare--a cyclical hell.
 
どうしたことだろう?ステロイド外用剤を止めてすぐに、私の顔はもともとの皮疹以上に赤く腫れあがった。それで私は赤く腫れあがった顔や目を避けるためには、薬を塗り続けるしかなかった。そういったことを繰り返したのち、私は皮膚科医のもとを再び訪れた。するとステロイドの内服と注射が処方された。私の体はステロイドで満たされ、皮膚はふたたび奇麗になった。しかし止めればまた腫れあがるだろう。助けて!悪夢のようだ。地獄のような体験の繰り返しだ。
 
Whenever I would try to wean myself off of the steroid creams or pills I would flare. Each time the flares would come I would notice a NEW PLACE on my body where the eczema had spread. One summer, I endured the rash going from my hands to my wrists, to my arms, up my shoulders, down my back, and down the front and back of my legs. NOW I WAS COVERED IN FULL BODY ECZEMA for the first time in my life at age 46. Life was miserable for me. As an active athlete each run or swim caused my skin to go crazy--so I stopped working out for the first time in my life (depressing). 
 
ステロイド外用剤や錠剤を止めようとするたびに、私の顔は腫れあがった。腫れあがるたびに、私の湿疹は拡大していった。ある夏には、皮疹は手から手首、腕から肩へ、さらに背中、体の前、足の後面へと広がった。そして私は46才にして、人生ではじめて、全身の湿疹と言うものを経験した。人生は惨めなものとなった。私は運動が好きだったが、ランニングや水泳は肌に強烈な刺激を与えるので、できなくなった。これは私の人生で初めてのことであり落ち込んだ。
 
I was searching high and low for the cause of my full body eczema. I visited over 20 healthcare professionals including allergists, dermatologists, internists, acupuncturist, and holistic naturopathic healers. After over $12,000 invested on EVERY MEDICAL AND NON-MEDICAL test or procedure available (Skin Biopsy, patch testing, food allergy testing, testing for LUPUS, liver problems, auto-immune diseases, and all kinds of weird treatments, etc.) nothing was found or was helpful.
 
私は自分の全身の湿疹の原因をなんとか調べようとした。アレルギー専門医、皮膚科医、内科医、鍼灸師、ホリスティック医学など、20人以上の専門家を受診し、医学的あるいは時には非医学的な検査や治療を試み(皮膚生検、パッチテスト、食物アレルギーテスト、結核の検査、肝機能、自己免疫疾患、その他様々な治療など)、1万2千ドル以上遣った。しかしどれも役に立たなかった。
 
I was found to have NO ALLERGIES and NO DISEASES which could be causing this. In the mean time, each time I saw a doctor I was given ANOTHER, more potent corticosteroid. ONE DERMATOLOGIST even had me doing a horrible practice called a SOAK AND SMEAR--this is where you sit in a warm tub bath for 15 minutes and then, when you get out and all your pores are open,  you smear on a strong topical steroid. Talk about putting your skin into an addiction for topical steroids. I was prescribed this techniques by two experienced derms and went through six, one-pound tubs of corticosteroid medication doing this. It would work for about two weeks, then the rash would return even worse. Costly, damaging and a waste of time.
 
私には、この全身の湿疹の原因となるような、アレルギーも疾患も見つからなかった。その間にも、医師に相談するたびに、私は新しいより強力なステロイドを与えられた。ある皮膚科医は私を「SOAK AND SMEAR」という方法の実験台にした。全身を15分間お湯にひたし(SOAK)毛穴を開かせた上で、強力なステロイドを擦り込む(SMEAR)という方法だ。皮膚をステロイド外用剤依存にするにはもっとも効果的な方法だろう。わたしはこの手技を2人の経験ある皮膚科医から勧められて6回経験した。毎回500gのステロイド外用剤を塗った。2週間ほどは良いが、そのあと、湿疹は前よりも悪化した。お金がかかって負担が大きく時間の無駄だった。
 
In the spring of 2009, I realized that I had stopped living my life. I was becoming seriously depressed and frustrated. Shut out by medical options. My activities each day were dependant on how bad my eczema was and living in hot Florida, all I wanted to do was stay in the AC and not move. I was constantly itching, not sleeping, unable to exercise and my face was often bright red and swollen from a "mini-flare" of trying to wean myself off steroids. And the ITCHING, did I mention the ITCHING?!
 
2009年の春、わたしは生きている意味を見失っていた。私はひどい鬱とストレスにさいなまれ、医療を受けることをやめた。私の毎日の生活は湿疹の酷さにかかっており、暑いフロリダに住んでいたので、エアコンの効いた部屋から出るのも億劫だった。絶え間なく痒く、夜は眠れず、動くことも出来ず、顔は赤く腫れあがり、悪化を繰り返しながら、ステロイドから離脱しようともがいていた。そして「痒み」。ああ、なんてひどい痒みだっただろう!
 
I knew in my heart that I MUST GET OFF all the corticosteroids even against the advice of EVERY DOCTOR who I had seen that had prescribed them. In looking over my medical visit history, I was prescribed a topical, oral or system corticosteroid 14 times in a two year period, all by experienced doctors. This next part gets tough. I decided, on my own, to stop using the topical steroids. Within a week or so my face was so red that I ACTUALLY SCARED MYSELF when I looked in the mirror. My face was almost BEET RED and IT WAS BURNING HOT! I thought I had a skin infection or something worse. I went to the Hospital Emergency Room and as much as I hated to, I let that ER doc give me a prednisone shot! Unbelievable, more steroids! This time however, it did not clear up my skin.
 
受診した医師は皆、ステロイドを処方し塗るように勧めたけれども、私は全てのステロイドを止めるべきだと心の中ではわかっていた。私の受診歴からは、2年間に14回、経験ある医師達によって、ステロイド外用剤・内服・注射が処方されていた。残された手段はそれらを止めてみるしかない。私は自己判断でステロイドを止めてみることにした。一週間も経たないうちに、私の顔は腫れあがり、鏡で自分の顔を見ると怖ろしいほどだった。私の顔はビートのように赤くなり燃えるように熱かった。皮膚が感染症を起こしたか、何か別の悪いことが起きているのじゃないかと思った。嫌だったが病院の緊急室に駆け込んだ。そこでは再びステロイドの注射が処方された。さらなるステロイド!しかし今回はもはや皮膚は奇麗になってはくれなかった。
 
Let me tell you about my "thinking I had Rosacea phase". Because my face was getting so red and inflamed I spent a good deal of time on Rosacea websites--my symptoms were similar. There is even a "corticosteroid induced rosacea", which I thought I might have. I got my doctor to give me a prescription for Metrogel to treat Rosacea, boy was that a mistake. It cost tons of money ($120 for a small tube) and of course it did not work. After you read the rest, you will see that I did NOT have Rosacea.
 
「酒さ」について記しておこう。なぜなら、私の顔が赤く炎症を帯びてから、私はネットで「酒さ」についてかなり調べ、自分の症状と似ていると考えていたからだ。ステロイドによって引き起こされた「ステロイド酒さ」という状態が私には当てはまる。私は医師に「Metrogel」という酒さの薬を処方してもらったが、これは間違いだった。とても高価で(小さなチューブ1本が120ドルする)もちろん全く効かなかったからだ。このあと記すことを読めば、私には酒さは無かったことがご理解いただけるだろう。
 
Now I was DESPERATE. I thought I could always "fall back" on steroids but now they were failing.  What would I do now?! In a late-night, panicked, internet search I put together the “search string words” in Google--red skin syndrome--that produced THE ANSWER AT LAST!!!! What I came across was an article that is on the home page here entitled, "Eyelid Dermatitis to Red Skin Syndrome to Cure", by renowned dermatologist, Dr. Marvin Rapaport.  I had to pay $70.00 to down load it (worth every penny)--but it is free for you on my homepage. It was 2am when I found it and I read every word and I saw my condition in every line of the article. I FINALLY HAD SOME HOPE!
 
私は絶望した。私はステロイドを使いさえすれば、とりあえず皮膚は奇麗になると思っていたが、今回はそうはいかなかったからだ。どうしたら良い?夜中、私はパニックになりながら、グーグルでいろいろ検索してみた。「red skin syndrome」で私はついに答えを見つけた!!私が出会ったのは「眼瞼の皮膚炎と赤ら顔症候群(red skin syndrome)の治し方」という、著名な皮膚科医であるDr. Marvin Rapaportによる論文だった。ダウンロードに70ドル要したが、十分に価値のあるものだった。私のこのホームページからは無料でダウンロードできるので、是非読んで欲しい。この論文を見つけたのは夜中の2時であり、一行一句が私の症状に当てはまるものであった。私はついに希望を見つけた!
 
The savior of my skin’s problem is Dr. Marvin Rapaport. Dr. Rapaport has an impressive background as a well educated, well-respected dermatologist from Beverly Hills, CA, Board Certified by the American Academy of Dermatology with over 30 years in practice. What I had was “Red Face Syndrome” caused by cortical steroid addiction.  My skin had now become addicted to all the bad topical creams and oral and systemic corticosteroids that I had been prescribed and used for two straight years. Now my skin was addicted and each time I had tried to quit, my skin flared in RED SKIN SYNDROME. My "layman's descriptions" of how this happens is that the corticosteroids stop working, your skin becomes addicted and the vaso-suppression that corticosteroids caused, reverses itself. This means that the blood vessels that the steroids were controlling become enlarged, hot, and inflamed. The scientific medical description is in the articles and goes into detail.
 
Dr. Marvin Rapaportが私を皮膚のトラブルから救ってくれた。Dr. Rapaportはビバリーヒルズで30年以上開業しているアメリカ皮膚科学会の専門医であり、経歴も尊敬に値する。私が苦しんでいるのは、ステロイド依存による「赤ら顔症候群(Red Face Syndrome)」だったのだ。私の皮膚は今や過去2年間に処方された憎きステロイド外用剤や内服・注射ステロイドの中毒となっている。そして止めようとすると「red skin syndrome」を起こすのだ。私が素人なりにこのメカニズムを解説するならば、ステロイドを止めると、依存に陥っていた皮膚は、ステロイドで収縮していた分、反動で拡張する。ステロイドで調節されていた血管が広がり、熱く、炎症を起こす。科学的医学的な解説は論文を読んで欲しい。
 
NOW the good news and bad news. Good news is there is a cure for Red Face Syndrome/Corticosteroid Addiction, which is total cessation of the steroids. The bad news is that the withdrawal period is AWFUL and lengthy. It can take up to a few years depending on how much you used and how potent the steroid was.  For the first several weeks of withdrawal the only way my face was not throbbing with painful heat was if I was lying on my back with ice on it. I quit all my steroids cold turkey on July 1, 2009. This means that I will have to go through several phases of “flare ups” (flares can last several weeks each time) that happen over a few months to years. At the end of this withdrawal I should be completely cured and my face returned to smooth, healthy, clear skin. I can’t wait. In the meantime I am at the whim of the poison leaving my body. The GREAT NEWS is that my full body eczema is gone. I still have itchy skin (which I understand is a normal part of the withdrawal) but it is much better.
 
これは良いニュースであり悪いニュースでもあった。良い点は、赤ら顔症候群(ステロイド依存)には、ステロイドを断つという治療法があるという点で、悪い点は離脱は辛く時間がかかるということだ。どれだけの量や強さのステロイドを用いていたかにもよるが、離脱には数年かかることもある。最初の数週間は氷で冷やしていなければ私の頬は痛くて熱くて耐えられなかった。私は2009年の7月1日に一切のステロイドを断った。そのあとは、リバウンドのいくつかの段階(それぞれの段階は数週間にわたる)を乗り切らなければならず、全体として数ヶ月から数年に及ぶ。この苦しい離脱を経て、私の顔は柔らかく健康的で白い皮膚を取り戻した。待ち切れずに、この間、体に塗っていたステロイドも止めた。すると驚くべきことに、体からも湿疹が消えたのだ。まだ皮膚は痒くはあったが(これも離脱の通常の過程だと私は理解している)、状況はずっとましだ。
 
In November, 2009 I was able to travel to see Dr. Rapaport the doctor that did the original 18 years of research on Red Face Syndrome/Cortical Steroid Addiction. He is in Beverly Hills, CA and works with the UCLA Dermatology Clinic. He assures me I will get through this but that it will be tough. I am happy to report that I had my first “quite” period for the months of October and November of 2009, without a flare. For the first time in over two years I did not have ANY eczema on my body or face. I was completely free of eczema and free of ANY drugs in my system, topical or systemic. I know I have more flares ahead, until I am cured, but I have my life back and the peace of mind of knowing that I have found the cure. I am forever grateful to Dr. Marvin Rapaport a true leader/pioneer in his field and a kind and caring doctor.--Kelly P., Florida, USA
 
2009年の11月、私はDr. Rapaportのもとを訪れることができた。彼は18年間も「赤ら顔症候群」すなわちステロイド依存について研究している。彼はビバリーヒルズで開業し、UCLAの皮膚科でも働いている。彼は私に大変だが乗り切らなければならないことだと言った。嬉しいことに2009年の10月11月は、悪化がみられなかった。この2年間で初めて、顔にも体にも湿疹が出ずに済んだのだ。私は湿疹からも、外用・内服・注射全ての薬からも解放された。完全に治るまでには、まだ何回かの再燃(リバウンド)を繰り返すだろう。しかし、私は人生を取り戻すことができ、治療法を見出すことによって心の平安を得ることが出来た。私はDr. Marvin Rapaportに永遠に感謝する。この分野の真の指導者・開拓者であり、優しい医師だと思う。 (Kelly P., Florida, USA)


 おそらくこの「ステロイド依存」で苦しんでいる患者は、世界中どこの国にでもいるのでしょう。日本は国民皆保健で、軽い湿疹でも気軽に皮膚科を受診してステロイド外用剤が安価に入手できるのが災いして、ステロイド依存の患者が多いのだと思います。とくに1970年代のころは、保険診療報酬が、薬を出せば出すほど病院の収益が上がるという構造でしたから、このころ幼小児期であった患者たちの多くが、1990年代になって依存・離脱に苦しんだことでしょう。アメリカで医療を受けるのは、日本人が想像する以上の費用がかかります。全てが自由診療ですから、普通の内科や皮膚科が、全て日本の美容外科みたいな報酬体系だと想像すれば、イメージできるでしょうか?皮肉な話ですが、Kelly Pも、金銭的な余裕が無かったら、多くの医師のもとを受診することなく、ステロイド依存にも陥らなかったかもしれません。十数年前になりますが、海外の英語の掲示板で「僕はアトピーだが医者にかかって強いステロイドを処方してもらうお金がないのでタールの入った弱い保湿剤でしのぐしかない」という男の子の書き込みを見たことがあります。
 
 日本の患者たちと同じく、Kelly Pもまた、同じ状況に置かれた患者たちとの精神的交流や情報交換を望んでいるでしょう。そしてそれは、この辛い時期のいちばんの治療薬でもあります。英語のできる離脱患者さん、もしご覧になっていましたら、よろしければメールを差し上げてみてください。きっと喜ばれると思います。また、こういった海外の患者たちと交流することは、日本の患者たちにとっても自分たちの置かれている状況を理解するのに役立つことと思います。
 
☆コメント欄は、承認制となっております。基本的に非公開です。申し訳ございませんが、返信はしない方針です。私自身の健康上の理由です。御諒解ください。(リンクはフリーです。ご自由にどうぞ。)

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 今日のこの話は、自己突っ込みというか、ブログで紹介した論文中の実験結果に、相反するものを見つけたので、それについての考察です。
 
(A)「ステロイド依存の分子生物学的メカニズムを考える(2)」(→こちら
で、「表皮細胞にステロイドを作用させると、フィラグリンなどの角化関連蛋白質は増加する(ただし、なぜか、もろく脆弱な角層となっている)」と、記しました。
 こちらが写真です。
 
 
 下のFIVがフィラグリンで、緑色が角層のフィラグリンを示しています。ステロイド(GC)外用によって増加しています。
 
一方、
(B)「クロフィブラート(PPARαリガンド)の外用は使えるかもしれない」(→こちら)で、
フィラグリン(FIL)、インボルクリン(INV)、ロリクリン(LOR)は、角質細胞の構成要素です。これらは、ステロイド外用剤の連用によって、発現が低下します」と記しました。
 こりらの論文の図は下です。
 
上段(FIL)がフィラグリンで、茶色に染まっています。真ん中のGC(ステロイド外用)では少ないです。
 
 どちらが正しいか?ですが、一応私の解釈としては「ステロイドはフィラグリンを増加させる」のA)のほうが正しい、と思います。なぜなら、培養表皮細胞へのステロイド添加の実験で、マイクロアレイ、すなわち遺伝子発現レベルで確認しているからです。
 それでは、B)のほうは嘘か?というと、たぶんそうではなく、これは、あくまで私の解釈なのですが、蛋白量として増加してはいても、脆弱な構造のために、標本作成の過程で、剥がれて取れてしまったのではないか?と思います。 
 蛋白量としては産生が増えていても、ステロイド外用後の角層の脆弱さと、その改善を見ていると考えれば、B)の論文の主旨に間違いはありません。
 
 以上、補足でした。
 
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(1)は→こちら、(2)は→こちら、(3)はこちら

 わかりやすいように、紙芝居にして、youtubeにUPしました。

(画像または→こちらをクリック)

ご笑覧ください。 
 
 このお話のキモは、「ステロイドは表皮細胞に作用して、JAG1抑制を介して、TSLP産生を亢進する」という点にあります。
 TSLPがアレルギーを悪化させることは、たとえば、アトピー性皮膚炎の皮膚から産生されるTSLPによって喘息が発症する可能性があるという「アレルギーマーチ」のメカニズム解説によく引用されますが、上記の事実は注目されていません。
 TSLPのお話にステロイドをくっつけると、こういうことになって、「リバウンド」のメカニズムを説明できそうだ、というのが、youtubeの私の紙芝居です。

追記)English version作りました。

(画像または→こちらをクリック)

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 (1)は→こちら、(2)は→こちら。 
 
  このところやや難しい話が続きます。もともと本ブログを始めた目的は、「ステロイド依存」という現象および、そこからの脱却としての「脱ステロイド」には、ちゃんと科学的根拠がある、ということを、若手の皮膚科医や他科の先生方になんとか伝えたい、との思いからです。それで、m3(エムスリー)という医師専用のブログを利用しています。
 m3ブログは「月間アクセスランキング」というのが表示されます。当ブログは現在月間49,212アクセスで、m3の医師ブログの21位です。順位が上に表示されれば、興味を示して覗いてくれる医師が増えるでしょう。
 
 moto先生勉強させていただいています。
 私は数年前から「乳児湿疹にはボディソープの使用をやめ、お湯だけで洗う。どうしても臭いとか汚れた時だけ全成分が石けんの泡だけで軽く洗う。外用剤は最初からステロイドを使用しない。プロペとかワセリンをタップリと頻回に使う」という指導をしており、良好な結果を得ています。先生がお示し下さった論文を拝見して、私の指導が間違っていないと心強い思いです。産婦人科でリンデロンVGを出されたり、皮膚科標榜の泌尿器科で、マイザーなどを出された乳児湿疹の治りが悪いように感じていますが、その理由も納得できました。
 少なくとも新生児にはステロイド外用剤は使って欲しくないですね。 
 
 先回の記事のコメント欄にお寄せいただいたメッセージです(返信しなくて御免なさい)。こういった先生を一人でも増やしたい、それが最大の目的です。
 患者のかたがたも、多く見ていらっしゃるようなので、配慮はしていますが、ときどき内容が専門的でわかりにくいかもしれません。しかし、決して専門用語を多用して患者を煙に巻こうとしているわけではないです。そこのところご理解ください。
 
 さて、今日引用する論文は、 
Atopic dermatitis-like disease and associated lethal myeloproliferative disorder arise from loss of Notch signaling in the murine skin
Dumortier A, PLoS One. 2010 Feb 18;5(2):e9258  
http://www.plosone.org/article/info:doi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0009258で無料で読めます)
 です。 
 
 先日ステロイドの表皮細胞への直接作用として、JAG遺伝子の発現を抑制を挙げました。JAG遺伝子産物の受容体はNotch遺伝子がコードする蛋白質です。だから、JAG遺伝子の抑制とNotch遺伝子の抑制はほぼ等しいと考えられます。このNotch遺伝子の発現を70%以上抑えたマウスを作ってみたら、アトピー性皮膚炎類似の皮膚症状を呈した、という論文です。 
 この結果をそのまま素直に受け止めると、ステロイドでアトピー性皮膚炎が発症する??ということになります。
 
 N1N2K5というのは、Notch遺伝子を抑制されたマウスの皮膚です。左の正常マウスの皮膚に比べると、肥厚が著しいです。 
 ステロイドを外用すると、皮膚か薄くなります。それは、先日示したように、JAG1遺伝子の抑制(表皮分化の早いステージの抑制)と同時に、角化の亢進(表皮分化の遅いステージの促進)が起こっているからです。JAG1遺伝子の抑制だけなら、皮膚はこのように厚くなるということを意味しています。
 これに一番似ているのは、http://blog.m3.com/steroidwithdrawal/20091021/_6_の1c~1eの肥厚した表皮だと思います。すなわち、ステロイドを外用して皮膚が薄くなった後、中止して、リバウンドで皮膚が厚くなった状態です。
 実は、アトピー性皮膚炎では、もともと表皮のNotch蛋白質の発現が悪いです。
 
 上から、正常皮膚、アトピー性皮膚炎、乾癬、扁平苔癬の皮膚で、中列と右列と2つあるのは、異なる人の皮膚です。アトピー性皮膚炎においてだけ、Notch発現は明らかに悪いです。
 アトピー性皮膚炎の皮膚に、ステロイドを外用すると、Notchの発現がもともと悪いところに、JAG1も抑制してさらに押さえ込むわけです。角化は亢進させるので、皮膚は薄くなりますが、ステロイドを中止したときに、二重に押さえ込まれていたJAG-Notchの抑制は、ステロイドの他の作用に比べて、回復が遅れるのかもしれません。それで、この論文のマウスと同じようにNotchの抑制だけが強く出て、表皮が肥厚してしまうのでしょう。そう考えると、このマウスは、まさにリバウンドのモデルかもしれません。

 論文をさらに読んでいきましょう。
 
 マウス真皮のリンパ球のIL-4発現は上昇しています。血清中IgEも上昇しています。ステロイド離脱後のリバウンド期にも、Th2系が活性化され、IgEは急上昇します。リバウンドに似ています。
 
 この作用は、TSLPというサイトカインを介します。TSLPはNotchが抑制された表皮細胞から産生され、Th2系を活性化します。マウス表皮細胞のTSLP発現は上昇しており、血清中のTSLPも同じです。  
 
 これは、ヌードマウス(毛のないマウス)に正常マウスの皮膚(上の黒い毛)とN1N2K5マウスの皮膚(下の白い毛)とを移植した実験で、ヌードマウスの血清中のTSLPがN1N2K5マウスにおいて上昇しています。血清中のTSLPの上昇は、たしかに移植皮膚由来だ、ということを示しています。 
 
 
 
 上図は、これまた工夫された実験で、N1N2K5マウスのTSLPレセプターをさらにノックダウン(人為的に発現させなくする)したマウスの皮膚が右列です。Ki67は、分裂期の細胞を示すマーカー(茶色)で、N1N2K5マウスでは、表皮細胞が活発に分裂して厚くなっていますが、TSLPレセプターをノックダウンしたマウスでは、正常に復します。
 TBはトルイジンブルーで、肥満細胞(マスト細胞)を染めてます(矢印)。N1N2K5マウスでのみ、Th2系が活性化された結果として、数が増えています。
 
 この論文の著者は、上図のようなイラストを描いて、このNotch発現を低下させたマウスは、アトピー性皮膚炎の病態によく合う、としています。アトピー性皮膚炎では、何らかの理由(遺伝的または後天的)で、表皮細胞のNotchの発現が低下し、TSLPが過剰産生されて、表皮が肥厚し、Th2系が活性化されて、マスト細胞やIgEが増える、というわけです。
 先回示したように、ステロイド外用剤は、JAG発現を低下させます。わたしは、このマウスは、アトピー性皮膚炎のというより、ステロイド離脱時のリバウンドのモデルではないか?と思いました。
 
 もうひとつ関連論文(というか図)を紹介します。それは日本炎症・再生医学会のmini reviewで、http://www.jsir.gr.jp/journal/Vol31No2/pdf/08_M1_184.pdfで無料で読めます。著者は東北大学薬学部の佐藤先生です。
 ここでまとめられている図がわかりやすいので借用します。
 
 Th2系のアレルギーの成立機序を示したもので、TPAやXyleneといった、化学物質が、表皮細胞に作用して、TSLPの産生を促し、これが、アレルゲンー抗原提示細胞―リンパ球というアレルギー成立を増幅することを示した図です。
 
 ステロイドにもTSLPを増加させる作用がありますから、これを下図のように書き直すことが可能です。
 
 昨日の図にこれを加えたもの(下図)が、ステロイド依存(Steroid addiction)のメカニズムなのだろうと、わたしは現時点では理解しています。
 
 
  患者のかたにとって、私たち医者がこういうこと考えるとどういう良いことがあるかというと、JAG1/Notchを亢進させる薬剤があるとリバウンドを軽減できるんじゃないか?TSLPを抑える薬剤は無いだろうか?っていう発想につながるからです。 
 まあ、依存やリバウンドという現象の存在自体を否定してしまっては、先に進みようもないですけどね・・。
  
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(1)は→こちら、(3)は→こちら
 
 イギリスの小児科医であるDr.Corkは、2006年に、ステロイド依存(Steroid addiction)は、ステロイド外用剤の長期連用により、表皮バリアが破壊された結果生じると論文に記しました。ステロイド外用剤が、連用により、表皮バリアを破壊すること自体は、組織学的(→こちら)および生理学的(→こちら)に確認された事実です。しかしその分子生物学的なメカニズムはまだ解明されていません。それはステロイドホルモンの表皮細胞への直接の作用によるのかもしれませんし、間接的な作用によるのかもしれません。
 ステロイドホルモンの表皮細胞への直接の作用にはどんなものがあるのか?を詳しく調べた論文があったので解説します。
 
Novel genomic effects of glucocorticoids in epidermal keratinocytes: inhibition of apoptosis, interferon-gamma pathway, and wound healing along with promotion of terminal differentiation.
Stojadinovic O et al.
J Biol Chem. 2007 Feb 9;282(6):4021-34


 マイクロアレイという手法を用いています。私はこういった新しい実験方法に詳しくはないのですが、GeneChipというものを使います。
 
 
 このチップ一枚に最大で650万以上のDNAプローブを搭載できるようです。表皮細胞をステロイド添加/無添加の条件で培養して、RNAを抽出し、これに対応する標識した相補的DNAを作成し、それをチップにかけて、チップ上の多数のプローブと結合させ、結合した証拠である標識色素を測定することで、ステロイド添加によりどのような遺伝子(mRNA)が発現されたかを一気に明らかにしてしまうもののようです。すごいなあ・・。
 
 論文には、副腎皮質ステロイドホルモンが表皮細胞に直接作用して、実に様々な遺伝子を発現したり(upregulate)抑制したり(downregulate)することが記されています。その中から、表皮の分化や角化など、表皮バリアに関係ありそうなところを拾って紹介します。
 
1.TGFβ1、TGFβ2(真皮の繊維芽細胞に作用してコラーゲンを産生させる)を発現を抑制する。
 これは、表皮バリアとは関係ないですが、ステロイドによる皮膚の萎縮は真皮のコラーゲンに及ぶことが知られており、ステロイドが直接真皮の繊維芽細胞に作用するほかに、表皮を介するメカニズムもありそうな点が興味深いです。
 
2.TGM1(transglutaminase1)、LCE2B、FLG(filaggrin)、CDSN(corneidesmosin)、SULT2B1(sulfotransferase type2 isoformB1)、KLF4を増加させる。
 これらは、いずれも、表皮細胞の文化の最終段階(角化)の際に働く蛋白質です(→こちらで以前少し解説しています)。
 とても興味深い事実だと思うのですが、副腎皮質ステロイドは表皮細胞の角化を抑制しない、むしろ亢進させるようです。
 唯一、involucrinのみは、抑制します。しかし、それも基底層近くにおいての話で、顆粒層以降の分化の終末になると、発現してきます。
 
  
 ステロイド(GC)外用前後の表皮のインボルクリン(INV)およびフィラグリン(FIL)発現の様子。インボルクリンは基底層付近で抑制されており、フィラグリンは角層で亢進している。
 
3.JAG1(jagged1蛋白質をコード)を抑制する。
 JAG1(jagged1)は、早い(若い)時期の表皮細胞の分化を促進します。副腎皮質ステロイドは、JAG1の発現を抑制し、一方で2.に示したように、角化を促進しますから、結果として、その間の表皮細胞、すなわち有棘層の細胞数を減らし、表皮を薄くします
 
 これら1~3は、組織学的なステロイド外用後の表皮の変化(→こちら
と一致します。ステロイド外用の結果、表皮は薄くなり、真皮のコラーゲン繊維は細く少なくなっています。
 
 2.から考えると、ステロイドを外用すると、フィラグリンなどが増加して、角層機能は改善しそうな気がします。しかし、実際はそうではありません、それは、2003年のDr.Kaoの実験が示しています(→こちら)。
 ステロイド外用後の角層は、粘着テープを貼って剥がすという操作によって簡単に機能を無くしてしまうもろいものとなっています。ステロイド外用によって、角層を構成する主だった蛋白質は過剰供給されているにも関わらずです。どこか機能的に欠陥のある不完全な角層が生じているということです。
 あるいは、先回(→こちら)記したように、コルネオデスモゾームの破壊に働くプロテアーゼ(SCCE=KLK7など)が、間接的(二次的)に亢進しているためかもしれません。ステロイドによって角層の成熟が促進される結果、ネガティブフィードバックが働き、プロテアーゼ機能が高まるというのはありうる話です。さらにこれに対するネガティブフィードバックとしてプロテアーゼインヒビターも産生促進されて、先回記した(→こちら)2007年の小松先生の実験の結果のようなことになっているのかもしれません。
 
 以上から考えると、ステロイド依存、すなわちステロイド外用剤長期連用後の表皮バリア破壊の分子生物学的メカニズムとしては、
1)角層機能の脆弱化(角層を構成する蛋白質合成自体は亢進している。なぜ脆弱化するのかは不明)
2)JAG1抑制と角化関連遺伝子の促進によって表皮(有棘層)が薄くなった結果
の二つが考えられると思います。
 陰股部など、皮膚が元々「薄い」ところではステロイド依存は起きやすいです(これを否定するひとはいないでしょう)。ステロイド外用剤が、1)まず表皮を薄くし(これは表皮細胞への直接作用です)、次いで、2)角層機能が脆弱化(これは表皮細胞への直接作用ではなく、二次的あるいは間接的作用であろうと考えます)した結果、表皮バリアが破壊されて、ステロイド依存となる、という順番であろうと、私は現時点では考えます。  
  
 (解りやすいように私の考えを図示してみました) 
 

 ビタミンDや紫外線は、角層のプロテアーゼを亢進させるにも関わらず、リバウンドは生じさせず、むしろその抑制に働きます(→こちらこちら)が、これはステロイドホルモンと異なり、1)の「表皮を薄くする」という作用がないためではないか?と考えます。有棘層の段階でしっかりと成熟したのちに表皮が角化すれば、プロテアーゼ機能が亢進していても、それは生理的なものであり、リバウンドにはつながらないのでしょう。
 もし、私の上記考えが正しければ、JAG1遺伝子の発現を高めるような薬剤が、ステロイド依存を防止し、ステロイド外用剤と併用することで、ステロイドをより安全に使うことができるようになるのかもしれません。
 また、フィラグリンの産生を高めるような薬剤(またはローズマリーなどの生薬の類→こちらは、乳児などに用いてアトピー性皮膚炎の発症予防に努めるには良いかもしれませんが、ステロイド依存の予防効果は無と思われます。ステロイド外用剤自体がフィラグリンを増加させる作用を既に有しているからです。
 乳児に「ステロイドを外用してフィラグリンを増加させ、アトピー性皮膚炎の発症を予防しよう」という考えかたは、必ずしも間違っているとは言い切れませんが、ステロイドが長期連用→依存につながりやすい薬剤であることを考えると、避けたほうが無難です(乳児へのステロイド外用剤の使用は短期であくまで炎症を抑える目的に限るべきだと思います)。フィラグリンを増加させることが目的なら、ローズマリーなど無難なものがいろいろあるだろうからです。

 難しい内容だったかもしれませんが、ここまで読んで下さったかた、ありがとうございます。
 A merry Christmas for you.
 わたしは今日もクリニックで仕事です。手術の合間に論文を読んだりネットで検索したりして、昔を思い出しながら、このブログの文章を書いています。 
 
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