今回の中国人「船長」釈放の件で、中国という国家の本性を見せつけられた気がする。「政治」と「経済」という側面から、国家を色分けすると、次の4パターンに分類されると思う。
1.政治:民主主義、経済:資本主義・・現在の日本や米国など、いわゆる西側諸国
2.政治:独裁政治(党もしくは個人)、経済:社会主義・・かつてのソビエトやかつての中国、現在のキューバなどかつての共産主義国家
3.政治:民主主義、経済:社会主義・・存在せず
4.政治:独裁政治、経済:資本主義・・かつてのナチスドイツ、かつてのイラク、現在の中国
つまり、2.のパターンの国家は冷戦時代には脅威と考えられていたが、領土的な膨張主義というものはあまりなかったのに比べ、4.のパターンは例を挙げたごとく周辺諸国にとって非常に危険な国家だと言える。所謂「中国の脅威」は、中国が2から4のパターンに変貌した時点から始まったと言えるのではないかと思う。今回歴史に学ぶとすると、日本側の対応は最悪だったことは言うまでもない。
第二次大戦前、英仏両国はナチスドイツに対して宥和政策をとり続けて、ヒトラーをつけあがらせてしまい、ソ連との交渉にもたつく間に独ソ不可侵条約を結ばれてしまってポーランド侵攻→第二次大戦開戦となったことは歴史的事実である。独裁国家に対する宥和政策はナンセンスだということを示す好例だろう。
今回、日本側の対応にはもちろん失望したが、一切動かなかった米国にも失望した。日米安保がもはや絵にかいた餅であることを、中国側に知らしめてしまったのである。元々米国の民主党政権というのは、嫌日親中の傾向がある。文明的に元々つながりがなく、イデオロギーの対立が無くなった現在の世界で米国にのみ安全保障を頼るのはもはやむりであろう。
日本の方が国際的に孤立しかねない状況であるが、世界には軍事的にはお手本にすべき国がある。それは、スイスとイスラエルである。両者とも小国ではあるが、前者はかつてのナチスドイツでさえ手が出せなかったし、後者は周辺のアラブ諸国と睨みあいを続けている。共通するのは軍事的に決して弱小ではないという点だ。現在の日本で国民皆兵は無理だし、当のスイスでさえ現代の高度化した軍隊に皆兵制度がそぐわないという議論が出ている点を考えると、日本がすぐにできるのはイスラエルのように核武装するのが最も手っ取り早い方法だろう。その上で、永世中立国のような形に持っていく、これが21世紀の東アジアで日本が生き残る唯一の道ではないかと思う。
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今回の尖閣諸島での中国側の領海侵犯と船長の逮捕は、結局日本側が中国の要求に屈する形での決着となった。中国側は、それでも飽き足らず、今度は日本側に謝罪と賠償を要求しているという。
国民の生命に無頓着な中国としては、今回の対応は異例ともいえる。チャーター機まで用意してそそくさと引き上げていったところをみると、例の船長は単なる漁師ではなくて、スパイだったのではないかと思えてくる。
船長釈放前に、恐らく嫌がらせで中国国内の邦人の誰かを言いがかりをつけて拘束するのではないかと思っていたが、全く予想通りの対応を見せてくれた。素人の私にでも予測がつくことに、一体政府や外務省は何をしていたのだろう?
明治時代に「大津事件」という、日本を訪問中のロシアの皇太子が、現在の大津市で、警備にあたっていた巡査に突然斬りかかられ負傷するという事件があったことを思い出した。この時、政府はロシアに対する外交的配慮から、犯人を日本の国内法ではなく犯人を死刑にするよう大審院(現在の最高裁)に圧力をかけてきた。大審院はそれに真っ向から反発し、日本の国内法を厳密に適用して無期懲役の判決を下して、却って欧米諸国から評価され、後の不平等条約解消への一歩となったとされる事件である。今回、那覇地検が「外交的配慮」で「船長」を釈放したのとは対照的である。
当時の日本は現在ほどの国力はなく、国際情勢もはるかに厳しいものだった。なのに、かつての明治の気概はどこへ行ってしまったのだろう?現在、中国では日本企業が多数進出しており、財界の声も無視できなかったのかもしれないが、中国がああいった国であることは前からわかっていたことだ。要するに「ハイリスク・ハイリターン」なところで商売をしていたわけで、そうした連中の声をまともに聞く必要はないと思う。この国の行政も司法も財界も、お先真っ暗という気がした。今回の一連の対応で日本という国に愛想が尽きた。
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