2010.08.22 08:53 |  その他(一般)  |  枕流  | 推薦数 : 0

日韓併合と韓国ドラマ

今年は日韓併合100年ということで、TVや新聞などでもそれに関する記事が多く目につく。先日もNHKで一般の人を招いての討論会(「日本の、これから、」)が行われていた。
両国の意識調査で、韓流ブームの影響か、日本人は韓国に概ね好感をもっているが、韓国人は日本に対して否定的な印象を抱いている、という結果に「相変わらずだな」という印象を持った。実際の討論でもそういった気持ちは韓国人ゲストの随所に表れていたように思う。
私も韓国ドラマを見るまでは、反日意識ばかりが報道されていたこともあって、韓国にあまり良い印象を持っていなかったが、ドラマを見るようになってからは韓国に親しみを覚えるようになった一人だ。それだけに今回の結果には落胆したのだが、ドラマを通じて「韓国人気質」も少しは理解できたつもりでいるので、こういった結果自体も冷静に受け止めることができる。
韓国は日本以上に歴史のある国で、近代に入るまでは、所謂「中華秩序」の中では日本よりも上だと(少なくとも韓国人には)思われていた節がある。ところが、日本はあっという間に近代化に成功し、一方、韓国や中国はそれに失敗して、植民地にする側とされる側に分かれてしまったような気がする。植民地支配は悪いことだ、というのは後世からの後付けの理屈で、当時は植民地支配がいわば「世界の常識」だったのだから、といっても、被支配者の側からすればそんな理屈は通らない。そこで、謝罪をしただのしないのだのという水かけ論が延々と続いているような気がする。
日本にしてみれば、他の国もやっていたのになぜ日本だけが謝罪をいつまでも要求されるのか、という思いがある。おまけに、「内鮮一体」を掲げて他の列強に比べれば「植民地」に対してかなり良いこともしてきたのに…、という部分もある。植民地にされてしまった自らの側の原因について、韓国側が思考停止になり「日本(正確には日帝?)=悪」という段階から踏み出せていないことは残念に思う。
日本との対比でドイツがよく引き合いに出されるが、ヨーロッパのように古代ローマ帝国がベースにあって、その後何度も国境が書き変ったような歴史のあるところでは、こうした問題は起きにくいと思う。特に朝鮮半島は、漢の武帝が衛氏朝鮮を滅ぼして楽浪郡以下4郡を設置し、朱蒙が高句麗を建国するまでの70年余りを除いては、他国に直接支配されたことのない地域である。以後、中国は何度も王朝が交代し、特に高句麗滅亡後の朝鮮半島にできた王朝(統一新羅、高麗、李氏朝鮮)を属国にするが、一度も自らの版図に加えてはいない。北宋のように周辺民族に圧迫されぎみの王朝もあったが、元や清など、その気になればいつでも版図に加えることのできた王朝でも、実際はそうしていない。ここに、日韓併合問題を考えるヒントがあるような気がする。
今から2000年前の前漢の時代に、中国人はすでに、朝鮮民族を同化することの難しさを学んだのではないだろうか。一方、それまで異民族を統治したことのない日本人は、あまりにも無邪気に朝鮮半島の統治に乗り出してしまった。台湾のように、それまで「国家」とよべるものが存在しなかった地域では日本の植民地政策はうまくいったが、朝鮮半島に対しても同じような政策で臨んだことに、失敗の原因があるのではないか。古代ローマ帝国の他民族統治の基本は「分割統治(divide et impera)」。件の討論番組で「日本人は歴史を知らない」と韓国側のゲストたちから糾弾されていたが、私は別の意味で日本はもう少し歴史をよく知るべきだったと感じている。
このようにみると、恐らくもう100年経っても、このことに関しては同じような議論が続いているような気がする。日本と韓国が直接組めば…などという話が番組の最後に出ていたが、米国や中国を間に挟まない限り、日韓だけでの連合は不可能な気がする。歴史的にみても、日本が中国大陸とかかわって得をしたことはない。自由貿易協定なども、日本は現在中国大陸の外側にあるインドや東南アジア、オーストラリアといったところと締結しているが、国策として正しい選択だと思う。韓国は近代に入るまでと同様、これからも日本にとって「近くて遠い国」であり続けるだろう。

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