もう色々な先生がコメントされているが、またもや奈良県で妊婦が各病院から救急の受け入れを断られて死産したという「事件」があった。
昨年の10月に奈良県で妊婦が死亡する事件があり、その時にもこのブログに書いたのだが、他の先生も恐らく思いは同じだろうと思う。実際に被害者となってしまわれた方々には気の毒だが、とにかく医師の数が足らず、しかもその状況はどんどん悪くなっている。そんな中で、マスコミは「たらい回しにされた」と相変わらずの病院叩き。それでも最近では、「医師不足」という記事も書いておきながら、こういうことが起きると「待ってました」とばかりに、昔の記事をコピペしたような記事が紙面に踊るという有様・・・。
救急システムの手直しは確かに必要だと思うが、とにかく人も場所も時間も限られている状況では、優先順位をつけて事に当たるしかない。不幸な偶然が重なって起きた不可抗力的な事柄を、「事故」や「事件」に仕立て上げようとするメンタリティは、本当に呆れるばかりだ。医者になりたくてなれなかった連中がマスコミに流れて、今その意趣返しをしているのかな?と勘ぐりたくもなってしまう。
マスコミが医師に「医療に対する姿勢」を問いたいというのなら、こちらもマスコミに是非問いたい。あなた方の「報道に対する姿勢」はどうなのか、と。大新聞の見出しが、いつの間にやら三流週刊誌と同じレベル、いや、それ以下に成り下がってしまったと感じているのは私だけだろうか?
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たらい回しの意味すら知らないくせに、使うなって感じですね。
たらい回しの意味、ということで言うと、そこには「無責任」というニュアンスが含まれるようですね。処置中の患者が放ったらかしになるかもしれない、ということに考えが及ばず、とにかく救急車を断らなければ良い、という考えは、実はマスコミだけでなく、病院の上層部の中にも、同じような考えの人がいるようです。
しかし、そういう人の「過去」を調べてみると、実は自分が当直のときは、下の人に丸投げして、自分は救急の現場から一目散に逃げ出していた、ということを知って、愕然とするとともに、背筋が凍りつく思いでした。現場を知らない、というのは恐ろしいものですね。
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