現在、勤務医の不足が深刻に叫ばれるようになっている。看護師不足は以前よりあったが、それ以外の医療関係者のうちで、近年「不採算部門」として最も削減されてきたのは事務員だと思う。
思い出してみると、自分が研修医の頃は各病棟に一人ずつ事務の人がいたし、外来も1診に一人は事務の人がついていた。看護師は既に不足していて、2,3診を掛け持ちしていたように記憶している。もっとも、病院の規模により事情は様々だろうが、その後、時間が経つにつれ、まず病棟から事務員がいなくなり、外来は委託になり・・・とどんどん事務員がいなくなったように思う。
その結果、事務仕事はどうなったかと言うと、電算化により、結果的にその殆どは医師がやらされることになってしまったと思う。ある本で読んだのだが、企業で時給の高い人間に、それよりも低い内容の仕事をさせるのが、最も効率が悪いのだと言う。例えば、部長がコピーをとったりお茶汲みをするなどして、マネジメントなど部長としての本来の仕事をする時間が少なくなってしまう場合、そうした雑用時間は時給に見合った仕事をしていないことになるわけである。
現在、病院の医療現場で似たようなことが起きているのではないか。確かに、地方などでは絶対数そのものが足らないところまで追い詰められているわけだが、そもそも雑用が増えて、本来の医療行為に時間が避けなくなったことに嫌気がさして病院を辞めていった人も多いのではないだろうか。医師の数を急に増やすのは不可能だが、事務員の数なら、現在は殆どが外注だろうから、予算さえ確保すれば大幅増員も可能ではないだろうか。
特に、ある年代より上のDrになると、コンピュータの操作が極端に苦手だったり、非常に遅い人も多い。しかし、医療そのものの経験や知識は豊富だから、事務員をもっと増やして医師の雑用を減らせば、状況はかなり改善するのではないかと思う。
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