毎年、病院に研修医が来る。自分は十数年前のことになるので、当時の詳しい記憶は徐々に薄れつつあるが、現在自分が研修医を指導する側になって、少し感じたことがある。
研修医1年目というのは、それこそ医療現場については何も知らないわけだが、短期間のうちにいろいろなことをすばやく吸収して、その成長の早さに驚かされることが多い。ところが、2年目になると個人差が出てくる。場合によっては1年目の時より退化したのでは?と思わせるような人が時々いる。
よくみてみると、そういう人というのは、自分の志望科がいつまで経ってもはっきりしなかったり、コロコロ変わっているような人が多いような気がする。将来の自分の目標が描けていないために、どの科を回っても、そこで何を習得したいのかがはっきりしない。中途半端な気持ちで来ているので仕事にもミスが多く、こちらとしても多くを任せることが出来ず、結局「お客さん」で終わってしまう。結局、その科に興味が持てず消化不良のまま終了、そして次の科へ・・・というパターンではないだろうか。
何やら偉そうなことを書いているが、研修期間というのは、自由に科を選べてあらゆる可能性がある一方、何も目標がないと無為に時間が過ぎてしまいかねない。「自由には責任が伴う」とはよく言われることであり、「自己責任」といってしまえばそれまでなのだが、無自覚のうちにその「責任」を取らされている彼らを見ていると、少し気の毒に思ってしまう。
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先生の考えがすごくよくわかります。実際に後輩にも早めに志望の科を決めるように言っています
僕は病理を習ったころから「腫瘍」がやりたいと思い、今は血液内科、将来的には腫瘍内科を志望しています。
今回の研修を受けていていろいろ思うところがあったので、少しBlogに書いてみます。トラックバックさせてください。
今後もよろしくお願いします。
新臨床研修制度というのは、指導医の側も研修医の側も初めての経験で、特に現在3年目の先生は、1学年上の先輩からの体験談を応用できない分、大変だったろうと思います。
厚労省の目指している「全科を診れる医師の養成」というのは、一つの理想ではあっても、実際そういう医師が現実に存在していない以上、それをこれから医師になる人に「なれ」と言っても、絵に描いた餅であり、酷な要求であるように思います。
したがって現時点では、先生のようにまず志望科を決めておいて、それ以外の科を回るほうが、目的意識が明確になって良いのではないかと思います。
あと、少し補足させていただくと、自分の科を決めていない研修医でも、「あの科もやりたいし、この科も興味がある」と言う形で迷っている人は、特に問題ないと思います。そうではなくて、「あの科も嫌だし、この科はちょっと・・・」と言う形でズルズル来てしまっている人が、どの科も消化不良で終わっているように感じます。
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