最近、メタボリックシンドロームという言葉をよく耳にするようになった。これは、腹囲が大きいことに加え(要するに内臓型肥満)、高血圧、高脂血症(高TG、低HDL-C)、糖尿病(境界型を含む)の3つのうち2つ以上を有している場合にそう診断してよいことになったものだ。以前は、「死の四重奏」とか「シンドロームX」とか様々な呼称があり、その定義についても必ずしも一定していなかったので、今回それを明確に定義づけ、用語を統一した点は評価できる。
しかし、今回、従来以上の「何か」がわかってそう名づけたのかというと、どうもそうではないような気がする。例えば、2型糖尿病なら、「インスリン抵抗性」を主体にして「インスリン分泌」の代償機構が破綻して起きる、と一応説明ができるし、それは膵β細胞の破壊を主体とする1型糖尿病とは異なるため、「1型」「2型」と呼称するようにしたことは、病態に基づく呼称の変更・統一である。だが、メタボリックシンドロームの場合、用語が統一されたことで、確かに患者さんに説明するには便利になったが、その病態はというと(少なくとも私にとっては)「?」である。
内蔵型肥満の重要性については解るのだが、それと、既に確立した概念である「高血圧」「高脂血症」「糖尿病(耐糖能異常)」との関係が、いまひとつしっくり来ないのだ。特に、高脂血症のうち、高コレステロール血症が入っていないのは、少し妙な感じがする。少し前までは、「コレステロールは下げれば下げるほどよい」といった論調が主体だったのに、もう十分に浸透したからなのか、今度は中性脂肪(TG)とHDL-Cだけを診断基準に含めているのは、何やら姑息的な印象を受ける。
いろいろなところで取り上げられているメタボリックシンドロームだが、少し言葉のみがもてはやされ、イメージが先行している感は否めない。世間の関心を引く効果はあったと思うが、この先、もう少し明確な病態が明らかになってこないと、今まで出てきた他の用語と同じ運命を辿るような気がしてならない。
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私は、割とお金には無頓着なほうだと思っていた。世間でも「年収300万」とかがまことしやかに言われているし、それに比べれば医者はやはり恵まれているのかな~、と漠然と考えていた。しかし、同時に、何となく報われていないんじゃないか、という思いも、心の片隅にあった。そんな思いを代弁してくれた本が、『高学歴ノーリターン』だった(内容はhttp://blog.m3.com/Lukes-MD-MBA/20060520/2/参照)。
自分は勤務医としての経験しかなく、開業医の収入がどのくらいかはわからないが、収入面で「勤務医は割に合わない」というのが現在の実感だ。今年の初めだったか、産婦人科医の補充がつかなくなったため、某市民病院の産婦人科医を5500万で招聘したことが話題になった。そのニュースを聞いて、「いくらなら雇ってくれるのか」とその市役所に何件か問い合わせがあったという。
昔は、都市部の病院は給料が安く、田舎は給料が高い、といわれていたが、現在ではそれほど格差はないと思う。5500万という額は、「相場」の4-5倍で、件の産婦人科の先生は開業していた自分の医院を閉鎖して赴任されたようなので、この額はやはり開業医にとっても魅力的な額だったのだと思う。
それでも、IT企業やら、「○○ファンド」の重役たちが取っている額に比べたら、本当に微々たる額だ。勿論、彼らにはそれだけの才覚と努力があって儲けたのだとは思うのだが、先に上げた本にもあるように、もはやこれは「ギャンブル」の世界だと思う。あと、プロ野球選手の年俸も、一部の一流選手以外は貰いすぎだと思う。球団経営はどこも苦しいようなのに、過去の栄光だけの選手や、一軍半のような選手でも立派な「一億円プレーヤー」だ。そういうことを考えると、勤務医の収入は、現在の相場の倍くらいあってもいいのではないか、と思う。
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2006/5/15のテレビ東京系列の番組で、「ド短期ツメコミ教育 豪腕!コーチング!!」というのがあり、芸能人が東大受験に挑戦する、という企画があった。表面的には学歴軽視の風潮はここ十数年来続いているように感じているが、「東大」というブランド力は、まだまだ健在のようだ(ちなみに私は東大出身ではありません。念のため・・・)。
以前にも、確か「坂本ちゃん」という芸人が、現役の美人東大生に家庭教師をしてもらい、東大を目指す企画があり、結局最終的には日大に合格したように記憶している。それ以前には、島田紳助らお笑いタレントが、共通一次(センター試験の前身)に挑戦する企画があったりと、忘れた頃にこうした「大学受験もの」の企画がある。
しかし、である。現在、いくら以前ほど学歴云々言われなくなったとはいえ、やはり大学受験は人生の一大事、大きな転機になることに違いは無いだろう。とすると、やはりこうしたことを遊び半分で企画するのは、やめてもらいたいと思う。何も、芸能人だから東大を受けるな、とは言わないが、もし本気なら、受験準備開始から先行取材しておいて、受験終了後に(合格・不合格はともかく)振り返る形でドキュメントする、というのではいけないのだろうか。出演者のコメントを見聞する限り、「因数分解が云々・・・」と、とても来年東大を受ける人間の発言とは思えないし、そこから考えると、とても本気とは考えられないのだ。
テレビ局の側は、別の側面から「学歴軽視」をパロディー化しようと、今回の企画を考え付いたのかもしれないが、やはり少し内容・レベルとも酷すぎるし、不見識だと思う。医者の世界でも、「○○大学卒」という肩書きは、やはり一生ついて回るものだし、本当に頑張って受験勉強をしている人達に対して失礼に当たるような、大学受験の価値を著しく貶めるような企画はしてほしくないと思う。
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最近になり、医師不足が一般の話題にものぼるようになった。新臨床研修制度がスタートして、大学病院に研修医が残らなくなったため、今度は大学側が一般病院から医師を集めようとする動きが全国で一斉に顕在化し、医師、特に勤務医の慢性的な不足が明るみに出た、というところだろうか。
自分が、医学部に入学した頃は、「これから医師過剰時代が来る」と散々言われていた。しかし、それからもう20年以上経っているが、一度も「医師過剰」で医師が就職難に陥っている、という話は、(バブル期、バブル崩壊後を問わず)未だに聞いたことがない。
最初に言い始めたのはマスコミなのか、それとも厚生(労働)省なのかは知らないが、一時期、医学部の入学定員の削減や、医師国家試験に合格してもすぐに保険医資格を与えない、などの動きがあったところから考えると、「火元」は後者と考えてよさそうである。
数字だけを見て物事を判断・予測するのは、極めて危険だということの一例だと思うが、今叫ばれている「少子高齢化」「医療費削減」といった題目も、同じ「火元」から出ているとすると、極めて危険なスローガンと言えるかもしれない。
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今流行のブログを、自分としては今回初めて作らせて頂きました。今まで「掲示板」のほうにはちょくちょく投稿していました。しかし、どうしてもテーマが、その時のトピックが中心になってしまい、その日その日で感じたこと、あるいは以前より感じていることなどを書くには、少し物足らなくなってきて、今回こちらに顔を出すことにしました。
日常生活の中で、自分の考えを述べる機会というのは意外に限られているし、夜飲みに行って誰かに言う、というのもどうも性に合いません。かといって、自分だけの日記をつけてみたこともありますが、御多聞にもれず三日坊主で終わってしまいました。そういう意味で、これもいつまで続くかは甚だ疑問ではありますが、よろしくお願いします。
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