DPP-4 阻害薬がここまで期待される理由ってなんでだろう…
ということを、ずっと考えていました。
……副作用が少ない? 安定性? 高い阻害率や選択性??
"作用機序に不明な点が多い今までの経口血糖降下薬と違い、ターゲットも機序も比較的クリア"
というふれこみでしたが、
SU薬の二次無効状態で、DPP-4阻害薬を追加した場合の "予想外の" 重症低血糖出現で、
まだまだ見えていないこと、分かっていないことが多いなぁ…という認識を新たにしました。
一方、疫学研究はというと、、、
↓
【 詳細は こちらへ どうぞ 】
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今日は、NEJMから黒人女性の肥満・腹部肥満と死亡に関してです。
51695人という大規模な研究で、
黒人女性のBMIや腹囲と死亡の関係を前向きに検討しています。
BMI が25以上ではBMIが増えると死亡リスクはあがり、
腹囲は非肥満者での意義が示唆されました。
アブストラクトの中にもある p for trend について触れておきたいと思います。
最近よく質問を受ける検定のひとつです。
「より太っている方が死亡リスクが高いの?」
というように、
あるカテゴリー毎に求めた統計量の傾向を見る場合に使われます。
Table 1や2を見て頂きますと、
個々のHRが1.0をまたいでいても、傾向性検定で有意にでていることもありますね。
個々のHRに注目しているわけではなく、言葉どおりtrend をみているのです。
さて、この論文ではBMIや腹囲をカテゴリーに分けるのに、自然区分を用いています。
BMI 20-24.9, 25-29.9, 30-34.9... 臨床的にリーズナブルな値で切っていますが、
この自然区分を用いるときは、群間に大きさの不均等が生じることがあるので注意が必要です。
この研究のように大規模な研究では問題ありませんが、
数十人~数百人レベルでは、例えば80歳以上が数人…なんてこともあるわけです。
その場合、分析上はあまり意味がありません。
そんなときに便利なのは、分位区分です。
トップジャーナルに載る論文…って、どんな論文なのでしょう?
みなさまはどう思われますか?
若紫
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yahoo news にも出ていたので、ご存知の方も多いと思いますが、
チョコレート摂取とcardiometabolic disorders 発症リスクについてのmeta-analysis が欧州心臓病学会ESCで発表され、
そしてBMJ に掲載されました。
取り上げられたのは、コホート研究 6、横断研究 1の7研究、11万4009人。
チョコレートを多くとっている人はそうでない人と比べて、
心血管疾患 RR 0.71 (0.52-0.98)
脳卒中 RR 0.71 (0.52-0.98)
でした。
観察研究のメタアナリシス…だいぶ増えましたね。
当初、某有名グループも観察研究のメタアナリシスについては消極的でしたが、
最近はガイドラインも出ていますし、
その論文内で起こりうるバイアス、そしてメタアナリシスによって増強・減弱しうるバイアスについて心にとめておけば、
観察研究のメタアナリシスもすばらしいと思います (文献検索はRCTより大変です)。
若紫
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以前に、ハーバードからのNurses' Health Study (n=50,422), Nurses' Health Study II (n=47,898), Health Professionals Follow-up Study (n=22,557) という3つのコホート研究を合わせた研究についてご紹介しましたが、
同コホートより、
赤肉やベーコン、ホットドック、ソーセージなどの加工食品の摂取が増えると、
糖尿病発症リスクが増えるという関連が報告されました。
糖尿病に対しても摂取量を気を付けないとリスクになりそうですね。
さて、私が受ける統計相談の中で最も?多いのは、多変量解析についてです。
以前も、多変量解析をする前提となるpearls をあげましたネ。
今回の論文を参考に、多変量解析に使われる個々の調整因子について少しみてみます。
お肉の摂取量と糖尿病発症リスクを検討する場合、
もしあなたが多変量解析をするならば、
調整因子としてどのようなものを思い浮かべますか?
・・・
ここでは、
年齢、アルコール摂取量、身体活動、喫煙、人種(白人か非白人か)、糖尿病家族歴、女性であれば閉経後かホルモン治療中か、高血圧・脂質異常症既往、食事摂取カロリー、食事スコア(トランス脂肪酸とか多価飽和脂肪酸etc 摂取割合でスコア化したものです)、BMI
となっています。
この調整因子をみると分かると思いますが、ふつうの病院データではここまでできませんよね。
ふつうは、食事についてここまで細かくデータがないと思います。
調整する因子、調整できる因子というのは、そのコホートによって変わってくる
ということをお伝えしたかったのです…。
多変量解析については、また今後も触れたいと思います。
若紫
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世界の死因トップ10 を見ていても、やっぱり世界的に「タバコ」というのが取り組むべき大きな問題であるように思います。
かといって、愛煙家にとって「禁煙」は簡単ではありません。
そんな時には禁煙薬を使うこともありますが、最近では気になる注意喚起も出ていたり…
先日「携帯メールで禁煙!」というRCTがLancet に発表されました。
介入群に割り付けられた人にどんなメールが送られていたと思いますか??
例えば禁煙前には
「より楽に禁煙ができるよう、タバコを吸いたくなってしまった時に備えて気分転換の方法を考え、ストレスフルな状況で助けとなる戦略をたてましょう」
禁煙日には
「いよいよ禁煙日!タバコはみんな捨てちゃって。今日が永遠の禁煙のスタートです。あなたなら、できる!」
また禁煙中にタバコを吸ってしまった時には
「落ち込んだり、罪悪感を感じたりすることはないの。しばらく禁煙できただけで、あなたはたくさんのことを達成したのよ。つい吸ってしまうのは、禁煙の当たり前の過程。禁煙を続けましょう。You can do it!」
禁煙継続率は、介入群で10.7%, コントロールで4.9%。
RR 2.20 (1.80~2.68, p<0.001) です。
こういうメールは、ほかの行動変容も起こすかもしれませんね。
ユニークな研究だなぁ…。
若紫
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WHOから、世界の死因トップ10が発表されました。
高所得国のトップ10は、
です。
所得別死因は、こちら ↓↓↓
http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs310/en/index4.html
依然としてトップを占める心血管疾患…その部分に関わるものとして、
なんとか予防に力を入れたいなぁと思います。
若紫
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世の中には色々な研究があるものだなぁ…と思います。
日常の何気ない疑問に答えるような研究って、実は実施が難しかったりしますが…
今回ご紹介するのは、テレビ。
TVばっかり見ていると、
動かなくなる、ついつまみ食いをしてしまう、CMで流れるジャンクなものをつい食べたくなる、タバコも吸いたくなる…!?
ほら!TVばっかりみているのは、健康によくないのではないか?
…ということで、このメタアナリシスは始まったようです。
TV見ている時間と糖尿病や心血管疾患発症、全死亡について検討している研究は8つもあるそうです。
そのほとんどが、2010~2011年の論文。
アウトカムは、糖尿病に関しては自己申告、心血管疾患予後に関してはRegistryから抽出したようです。
Figure 3見ると分かりますが、TVみる時間が増えるにしたがって、糖尿病発症、心血管疾患、全死亡が増えいます。
みなさまは1日何時間くらいみていますか!?
Hu先生のところからは、色々な論文がでますね★
若紫
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集団の健康を考える public health。
その中でもtopicsのひとつが「タバコ」です。
タバコに関連した疾病や死亡をどのようにしたら減らせるか…
どんなアイデアが浮かびますか?
値段(税金)を上げる?
…それもひとつの方法でしょう。
色々な機関がこの問題に取り組んでいます。
FDAは、タバコ製品に過激な警告を義務化することを決めました。
↓↓ こちらの画像、ご覧ください ↓↓
http://www.fda.gov/TobaccoProducts/Labeling/CigaretteWarningLabels/default.htm
確かにこんな画像があると、なんだか怖くなる気がしますが…
さて、喫煙率は減るのでしょうか?
そして、(大事なのは) 喫煙に関連した回避可能な疾患は減るのでしょうか?
この政策に対する評価は、数年後に発表されるでしょう…。
若紫
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あの『肥満の疫学』で有名なHu先生から、壮大な疫学研究がNEJMへ報告されました。
"eat less and exercise more" これがうまくいくかどうかは、ある特定の食事や生活習慣が関連している…というのです。
体重増加↑ : ポテトチップス、じゃがいも、ソフトドリンク、赤肉、加工肉
体重減少↓ : 野菜、全粒穀物、果物、ナッツ、ヨーグルト
その他、睡眠に関しては6時間未満 or 8時間以上で体重増加が大きくなるというのもおもしろいですね。
さて、ちょっと統計のお話?です。
abstract のMETHODSの最後に、
"results ... were pooled with the use of an inverse-variance-weighted meta-analysis" とあります。
これはなんでしょう?
この研究は、Nurses' Health Study (n=50,422), Nurses' Health Study II (n=47,898), Health Professionals Follow-up Study (n=22,557) という3つのコホート研究を合わせた研究です。
このように、違う研究を統合して検討する場合、そのままあわせちゃっていいのでしょうか?
ポイントは、各試験の「n」の違いです。
一般的に、
「サンプルサイズが大きいとばらつきが小さい、サンプルサイズが小さいとばらつきが大きい」
という統計学的な特徴があります。
たまたま起こってしまうばらつきを公平に扱うため、単純に3つを合わせるのではなく、「n」を加味しようというわけです。
これにはいくつか方法がありますが、分散の逆数をかけるというのはよく行われる手法です。
つまり、「今回は3つのコホートを合わせて研究を行いましたが、各試験のn を加味した重みづけをしています」ということになります。
若紫
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フランスにおいて、ピオグリタゾンの新規処方の差し止めが通達されました。
膀胱癌の発症率が有意に高い可能性があるからです。
承認前の動物実験からその可能性が指摘されていましたので、
承認後の検証については当局と協議のうえ進んでいました。
そのような中、フランスはEMAの決定に先駆けて、差し押さえを決めました。
EMAは6月20~23日の会議で検討予定です。
FDAは 調査中。
日本 (PMDA) は!?
3局の決定が注目されます。
フランス保健製品衛生安全庁のレポートはこちら (フランス語です…)
若紫
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