何しろ子どもたちの17%が肥満というのですから…。
そこで色々な肥満対策の1つとして考えられたのが、ファーストフードのカロリー表示。
カロリー表示すれば、消費行動が変わるのでは?
…BMJ にその結果が掲載されました。
お昼時にファーストフード店の前で、消費者に協力を依頼。→御礼は2ドルのメトロカードです。
こうして集まったデータは、カロリー表示前(2007年春) に7311人、カロリー表示後(2009年春) に8489人…すごい人数ですね。
マクドナルドで-44kcal, Au Bon Painで-80kcalと減っていましたが、Subwayでは+133.1kcalと増えていました。
ただ全体的にはあまり変化がありませんでした(+18.4kcal, p=0.22)。
6人に1人はカロリー表示を参考にしていましたが、カロリー表示を気にしている人と見ていない人を比べると、気にしている人の方が摂取カロリーは-105.7kcal (p<0.001) 有意に低い結果でした。
カロリー表示は肥満対策の1つであり、ポピュレーションベースで肥満を減らしていくには、educationと組み合わせたさらなる戦略が必要そうです。
若紫
固定リンク | コメント (1) | トラックバック (0)
twitter やfacebookなどのソーシャルメディアが、色々広がっています。
みなさまは、ソーシャルメディアを利用されていますか?
緊急災害時のソーシャルメディアのとりくみについて、NEJM PERSPECTIVE に取り上げられています。
http://healthpolicyandreform.nejm.org/?p=14975&query=home
"Studies are needed to evaluate the reliability and validity of public health–related information communicated through social media."
ソーシャルメディアの有用性についての研究が、NEJMオリジナル論文として掲載される日がくるのでしょうか…(*^^*)。
若紫
固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
意思決定の場面において"true BP" をとらえる工夫は色々なされていますが、誤差が生じてしまうこともありますね。
今日ご紹介する論文は、高血圧治療中の米国退役軍人444人で、色々な状況 (家庭血圧、外来での血圧、臨床研究施設での血圧) での収縮期血圧を比較しています。
Research SBP 129.4±21.5mmHg, 外来血圧 144.9±16.9mmHg, 家庭血圧 135.3±19.6mmHg と、予想通りだいぶ違いがあります。
また興味深いのは、下図です。
横軸に各状況での血圧測定値、そして縦軸に"true SBP" である確率をとってグラフにしています。
各測定状況での不確実性が、血圧測定回数を増やすことで改善されるということが示されています。
どうやってこの「"true SBP"であるの確率」を算出したかは、Appendix に行列式が載っています。
論文を深く理解するためには、やはり数学の素養が必須だなぁと感じた瞬間でした…。
ところで、Annals of Internal Medicine、kindle版がでました。
「さっそく!」…と思ったのですが、残念ながらアジア圏ではまだ読めないようです。
若紫
固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
抗凝固薬が色々と出てきていますが、先日、期待の新しい抗血小板薬がFDAで承認されました。
なぜ期待されるかというと、既存薬より "優位性" が示されたから…
少し前にになりますが、PLATO 試験です。
18,624例の非ST上昇型急性冠症候群患者を対象とした、ticagrelor と clopidogrel のRCTです。
1年後の心血管イベントはtricagrelor 9.8%, clopidogrel 11.7%とtricagrelorで有意に低く HR 0.84; 0.77-0.92, p<0.001でした。
この試験、メインの論文はNEJM、その後のサブグループ解析も軒並み一流誌に掲載されていますネ。
さて、そのサブグループ解析についてmemoです。
サブグループ解析とは、本試験の中のある患者集団を切り取って、新たな解析を行います。
サブグループ解析には2種類あり、「計画されていたもの」と「後から行った解析」があります。
この「計画されていた」というのは、"研究計画書" の中でその実施がすでに計画されていたものや、もしその試験が始まっていても、試験終了までにその解析をやることがどこかで発表 or 明文化された場合も含まれます。
「後から行った解析」というのは、すでに試験が終了していて、予定していなかった解析を後から行うことです。
サブグループ解析の欠点は何でしょうか?
比較の妥当性が保たれていない可能性があるということです。
また、「後から行った解析」については、結果の良いものだけが発表されている可能性があります。
そう、あくまで、自由な提言なのです。
さて、話を抗血小板薬に戻しますが、このPLATO試験に日本は参加していませんでした。
現在、日本・アジアで第3相試験が走ろうとしています。
まだ承認までには時間がかかりそうですね。。。
若紫
固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
頸動脈エコー検査は簡便で非侵襲的な検査ですが、
心血管イベント発症の予防という点で、どのような意義のあるものでしょうか?
Framingham Offspring Studyより、フラミンガムリスクスコアに加えて、総頸動脈や内頚動脈の内膜中膜厚やプラークの存在が、心血管疾患イベント予測をあげるかということについて、報告がでました。
今回も、c統計量が使われています。
c統計量については以前もご紹介しましたが、いかがでしょうか?
2965例中、心血管イベントを発症したのは296人。
フラミンガムスコアによる予測では、c統計量0.748 (0.719-0.776) でした。
医療統計ではc統計量0.8 というところで線を引かれることが多いですので、
0.748というのはまずまずの結果でしょうか。
さて、ここに頸動脈エコーで得られた結果を加えるとc統計量がどうなるかということが検討されています。
内頚動脈内膜中膜厚を加えると+0.009, プラークの存在で+0.014 と、たしかに増えますがその増加はわずかです。
検査もバイオマーカーも、予防という点ではなかなか使い方が難しいですね。
若紫
固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
シンバスタチン、アトロバスタチンの高用量での注意喚起が出る中、
心血管イベント発症抑制ということを念頭においた、スタチン内服中の次の一手…は、大変注目されています。
そんな中 "新たに" 注目を浴びているのが、CETP阻害薬 (コレステリルエステル転送タンパク質阻害薬)です。
CETP阻害薬は、HDL→LDLへのコレステロール輸送を阻害し、HDL-c上昇、LDL-c低下をもたらす新しい系統のお薬で、開発当初より大変注目されていました。
しかしながら、その結果を期待されていたILLUMINATE試験(第3相試験) で、torcetrapib が死亡や心血管リスクを増大させる可能性が示され、開発が中止となりました。
せっかく新しい系のお薬が出そうだったのに…と、循環器医はとてもがっかりしました。
ところが、昨年のAHAで発表されたDEFINE試験。
anacetrapib は、torcetrapibと違い、死亡や心血管イベントのリスク増大や、血圧上昇などとの関連は認めませんでした。
こういった有害作用はCETP阻害薬のクラス・エフェクトではなさそう…ということから、再注目されることになったのです。
そして先日、我々が一番知りたい "anacetrapib の心血管への有効性" を検証するREVEAL試験 が開始されました。
残念ながらこの試験に日本は参加していません…(アジアでの参加は中国! 日本…またもや出遅れています)。
試験終了は2017年です。
若紫
固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
先日、アメリカで新しい抗凝固薬「リバロキサバン」が認可されました。
きっかけとなったのはROCKET-AF 試験。
14,000人以上のハイリスク心房細動患者で、リバロキサバンとワルファリンのDouble blindのRCT。
この試験、
有効性の一次エンドポイントの非劣性比較はprotocol compliant on treatment 解析、
優越性比較はon treatment解析の後、intention-to-treat解析…という若干入り組んだ解析になっています。
このあたりの詳細を色々と知りたいところなのですが、
2010年AHAのLate Breakingで発表された時、論文同時掲載がなされませんでした。
解析に関しても色々なディスカッションポイントがあり、ピアレビュー誌への掲載が待たれます。
リバロキサバンはすでに厚労省に承認申請がされていますが、
「次の新薬を見据えた、いまの処方」のために、先日の抗凝固に対する機序のちがいに続き、rivaroxaban と dabigatran との比較をあげておきます。
rivaroxaban と dabigatran の共通点
rivaroxaban と dabigatran の違う点
若紫
固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
炎症のバイオマーカーとして知られるCRPの上昇は、心血管疾患発症や死亡に関連があるといわれています。
スタチンは、LDLコレステロールを下げる目的で最もよく処方されるお薬ですが、スタチンにはコレステロールを下げる以外に、抗炎症効果があると言われています。
ではCRPによって、スタチンの反応性を予測できるでしょうか??
…これまで色々な議論がありましたが、
ハイリスク患者を対象としたHeart Protection Study では、ベースラインのCRPとその後のLDLの変化に有意な関連はありませんでした。
炎症とからんで循環器系論文でよくでてくるCRPですが…、日常臨床での使い方はまだまだ難しそうです。
若紫
固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
今日、イギリス医師会は、
ソーシャルメディアを使うときの倫理指針
"Using social media: practical and ethical guidance for doctors and medical students”
を発表しました。
ソーシャルメディアでのつながりは、今や当たり前のように使われていますが、
患者-医師間という観点からは、色々と問題があがっていますね。
今後、各国でこのような倫理指針がでてくるのかもしれません…
若紫
固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
先日、メンタルヘルス改善への課題リストがNatureに掲載されていました。
1位は、"Unipolar depressive disorders" でした。
自殺者の多くにみられるうつ病は、世界的な問題です。
ところで、先日Circulationに女性の心血管疾患予防に関するガイドラインが改訂されました。
"Effectiveness-Based Guidelines for the Prevention of Cardiovascular Disease in Women - 2011 Update"
…タイトル変わりましたね。
2007年は"Evidence-Based Guidelines for..." だったんです。
新しいタイトルの方がいいなぁと思います。
さて、このガイドラインの中のアルゴリズムをみると、
最初のEvaluation of CVD risk のところに、"Depression Screening" とあります。

うつ病の有無は、その後の予防や治療に大きく関わっていく…ということで加えられました。
メンタルヘルスはどの分野においても注目されていますね。
若紫
固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | |||||
| 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
| 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
| 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
| 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
| 31 |