経腸栄養剤もそのひとつです。
「ラコール配合経腸用液」や「ツインライン配合経腸用液」は、
他の経腸剤に比しK含有量が多いため、
ワルファリン内服患者では特に注意が必要な栄養剤でした。
大塚製薬は、7月より他の経腸剤と同程度のK含有量である「ラコールNF配合経腸用液」・「ツインラインNF配合経腸用液」を発売するそうです。
http://www.j-circ.or.jp/topics/enootsuka.htm
若紫
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アメリカ糖尿病学会開催中ということもあり、糖尿病関連の研究がどんどん発表されますね。
糖尿病治療のあり方について色々と考える1週間でした。
"intensiveすぎる" 薬物治療は、HbA1cや血糖値は下がったとしても、長期的なハードエンドポイントではどうもよくなさそうだということは、これまでも色々と発表されています。
また、いわゆる糖尿病教室などの教育プログラムは、これも思うような成果がでていません。
今回の研究も、intensive therapyについて検討していますが、
primary endpointである心血管イベントについてのHRは0.83 (0.65-1.05)、全死亡は0.91 (0.69-1.21)でした。
intensive therapy の詳細は、研究HPにあります。
…糖尿病治療は難しいですね。
若紫
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日本からの疫学研究が、Lancet に掲載されました★
糖尿病既往のない6241人を、HbA1c5.4~6.4%の群、IFG群、両方正常群の3つで比較したところ、
4.7年の追跡の中で、HbA1c, 血糖値ともに正常の人と比べると、新規糖尿病発症は
A1cのみ異常 HR 6.0 (3.76-9.56)
IFGのみ異常 HR 6.16 (4.33-8.77)
両方異常だと HR 31.9 (22.6-45.0)
でした。
研究の成果はもちろんインパクトファクターだけではないですが、
全世界の色々な人に伝わるメッセージ性の強い研究ってすごいですね。
若紫
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集団の健康を考える public health。
その中でもtopicsのひとつが「タバコ」です。
タバコに関連した疾病や死亡をどのようにしたら減らせるか…
どんなアイデアが浮かびますか?
値段(税金)を上げる?
…それもひとつの方法でしょう。
色々な機関がこの問題に取り組んでいます。
FDAは、タバコ製品に過激な警告を義務化することを決めました。
↓↓ こちらの画像、ご覧ください ↓↓
http://www.fda.gov/TobaccoProducts/Labeling/CigaretteWarningLabels/default.htm
確かにこんな画像があると、なんだか怖くなる気がしますが…
さて、喫煙率は減るのでしょうか?
そして、(大事なのは) 喫煙に関連した回避可能な疾患は減るのでしょうか?
この政策に対する評価は、数年後に発表されるでしょう…。
若紫
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アメリカ心臓病学会のガイドラインでは、
「すべての成人は、少なくとも週に2回お魚を食べましょう」
と薦めています。
冠動脈疾患のある人に関しては、EPAやDHAを1日1gくらい、
また中性脂肪>500mg/dl の人ではEPA-DHAサプリも考えましょう…など、
n-3脂肪酸の積極的な摂取について書かれてあります。
日本循環器学会のガイドラインではここまで細かくは記載されていません (この部分の reference も残念ながらup-dateされていません)。
"n-3 Fatty Acids in Cardiovascular Disease" という reviewがNEJM にでました。
非常に分かりやすいです。
今後、n-3 Fatty Acids の一次予防、二次予防のメカニズムが解き明かされるのが楽しみです。
若紫
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先日、フランスにおいてピオグリタゾン新規処方が禁止となりました。
その後、ドイツでも同様の措置がとられ、欧州医薬品庁(EMA) やFDAがどのような結論を出すのか大変注目されていました。
6月20日~23日に開かれた会議の結果、EMAは、
「仏独が使用一時停止を決めたきっかけとなったフランスのコホート試験は、膀胱癌のリスクによる使用中止の結論を出すには十分なものではない」
という結論を発表しました。
7月上旬に専門諮問委員会による会議が開催され、最終的な結論がでるようです。
本日、武田製薬から発表されたプレスリリースはこちら。
そして、PMDAも『ピオグリタゾン塩酸含有製剤に係る安全対策について』を発表しています。
若紫
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あの『肥満の疫学』で有名なHu先生から、壮大な疫学研究がNEJMへ報告されました。
"eat less and exercise more" これがうまくいくかどうかは、ある特定の食事や生活習慣が関連している…というのです。
体重増加↑ : ポテトチップス、じゃがいも、ソフトドリンク、赤肉、加工肉
体重減少↓ : 野菜、全粒穀物、果物、ナッツ、ヨーグルト
その他、睡眠に関しては6時間未満 or 8時間以上で体重増加が大きくなるというのもおもしろいですね。
さて、ちょっと統計のお話?です。
abstract のMETHODSの最後に、
"results ... were pooled with the use of an inverse-variance-weighted meta-analysis" とあります。
これはなんでしょう?
この研究は、Nurses' Health Study (n=50,422), Nurses' Health Study II (n=47,898), Health Professionals Follow-up Study (n=22,557) という3つのコホート研究を合わせた研究です。
このように、違う研究を統合して検討する場合、そのままあわせちゃっていいのでしょうか?
ポイントは、各試験の「n」の違いです。
一般的に、
「サンプルサイズが大きいとばらつきが小さい、サンプルサイズが小さいとばらつきが大きい」
という統計学的な特徴があります。
たまたま起こってしまうばらつきを公平に扱うため、単純に3つを合わせるのではなく、「n」を加味しようというわけです。
これにはいくつか方法がありますが、分散の逆数をかけるというのはよく行われる手法です。
つまり、「今回は3つのコホートを合わせて研究を行いましたが、各試験のn を加味した重みづけをしています」ということになります。
若紫
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先日アメリカでは、シンバスタチン80mgの新規処方が禁止となりました。
横紋筋融解症などの副作用が多いことが原因でしたが、
今度は、シンバスタチン or アトルバスタチン高用量で新規糖尿病発症リスクがあるというメタアナリシスがでました(JAMA)。
うーん…。
さて、ちょっと統計?のお話です。
よくメタアナリシスの中で、「I2=●●%」というのをみかけませんか?
「Heterogeneity 異質性」の指標なのですが…メタアナリシス特有の表現かもしれません。
異質性とは、その言葉のとおり試験間の「違い」のことです。
統合する各試験は、色々な「違い」がありますね。
…患者層、対象疾患、重症度、併用薬、合併症などなど、こういう違いを臨床的異質性と呼びます。
…観察期間、エンドポイントなどなど、研究デザインの違いもありますね。
こういうのをまとめて Conseptual Heterogeneityと呼ぶこともあります。
一方、その個々の試験の結果の違い・ばらつきは、「統計学的異質性」と呼ばれます。
そして、統計学的異質性の指標の1つが「I2統計量」ということです。
I2は、異質性を定量的に評価できます。
一般的に、0~25% 異質性なし、25~50% 中等度、50~75% 強い、75%~とても強いなどと言われていますが、各論文により捉え方は異なる場合もあります (Methodsに「私たちはI2●●%以上を異質性が強いと考えました」と書いてあることもあります)。
臨床的にも統計学的にも異質性が低いメタアナリシスは、信頼性が増します。
一方、臨床的にも統計学的にも異質性が高いと…結果の判断が難しくなります。
そこで、異質性の原因を検証するために、メタアナリシスの中でサブ解析をしたり、メタ回帰分析をしたりということをします。
若紫
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非弁膜症性の心房細動に対する抗凝固療法、CHADS2スコアで結構迷うケースありませんか?
なぜなら、CHADS2ではわりと「1点」になることが多く、全体的な状況を加味して、さて結局抗凝固薬をどうしようか…と悩むことが多いのです。
CHADS2より血栓塞栓予測能のよいスコアリングが提案されています→CHA2DS2-VASc。
CHADS2は、
心不全 1点、高血圧 1点、75歳以上 1点、糖尿病 1点、血栓塞栓症既往 2点
の合計0点~6点のスコアですが、
CHA2DS2-VAScでは、
心不全 1点、高血圧 1点、糖尿病 1点、血管疾患 1点、65~74歳 1点、女性 1点、血栓塞栓症既往 あるいは 75歳以上 2点
の合計0~9点のスコアです。
どちらとも、0点で low risk、1点で intermediate risk、2点以上で high risk となります。
少し評価項目は多くなりますが、あまり負担ではなさそうです。
みなさま、いかがでしょうか?
さて、
「千夜千論にもっと統計のコメントをもっと入れてほしい」
というmailやmessageなどを頂いておりますので、少しだけ。。。
どちらのスコアが予後予測能がよいか…という評価に、今回c-statistics (c統計量, c-indexともいわれます) が使われています (Table 8)。
これは、ROC曲線で求められる AUC と同じです。
0.5~1の値をとり、1に近いほどいい。
AUC との違いは、今回のように将来の予測をするような場合に、c-statistics を使います。
時間軸が加味されているということです。
若紫
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市販後調査での重篤な副作用報告がでました。
そもそもダビガトランは腎排泄であるため、
投与前の腎機能チェックとそれに応じた投与量設定が必要です。
この副作用報告を受け、PMDAでは、
改めて適正使用について 注意を促しています。
副作用症例の詳細が下記PMDAからの文書に載っています。
ダビガトラン処方・投薬・管理などに関わる先生方、薬剤師、看護師などのみなさま、ぜひ↓↓↓
http://www.info.pmda.go.jp/iyaku_info/file/kigyo_oshirase_201106_2_1.pdf
若紫
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