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2007.08.28 12:17 |  診療  |  おっさん  | 推薦数 : 1

うつだから抗うつ薬か

製薬会社はそういう宣伝をしている。社会不安だの、パニックだの、医療は「適応」というのがあって、この病気にはこの薬を使ってよろしい、という厚生労働省の審査がある。それには治験といって、実際、そういう疾患の人に投与して、効果があるかどうか、確かめるわけである。実際には、かならず、審査に通るような、治験がされているといっていいだろう。いかに医者に考えさせずに、治験を合格させるかが製薬会社の腕の見せ所である。最近では治験を外部の会社にさせるように規定が設けられているが、なんのことはない、その会社も営利企業なので、製薬会社が喜ぶような治験プログラムを組む。治験の面倒くさい書類をそばで指示してくれるアドバイザーみたいなのもついてくる。それはだいたい女性で、大学病院の治験では美人、、、が多い。(たまにそうでもない人もいるが。民間病院の治験担当はなめられているのか、あまり美しくない人が多い気が、、)
さて、それでめでたく適応をとりました。今度は宣伝しないといけない。そこに出てくるのが、その筋の「権威」である。だいたい声をかけられる「権威」は決まっており、またこいつか、みたいな感じである。さして、臨床もしとらんくせに、ちょこちょこ軽症を治療して、俺は名医だ、みたいな顔をして、ようするに「この薬は効く」みたいなことをプロパガンダするわけである。こういう輩は、はっきりいって、同じ患者を経時的に、5年、10年、みた経験がないといっていいだろう。いたとしてもかなり少数。
わたしが何になりたくないかといえば、こういう医者には絶対なりたくないね。こんなことするくらいなら、医者やめるね。たかだか、数百万のお金をもらって、人生の切り売りをするかねぇ。しかし、いつの世にもこういう輩はおるのである。しかも自分ではいいことしているとおもっているからやっかいである。
さて、めでたく、宣伝も終わり、だいぶ、精神科はおろか、内科の開業医、整形の開業医、など洗脳した、、あとはだしてもらうだけ、そのためにパンフレットがあり、そのなかに、ハミルトンスコアだの、なんだの、これで何点以上なら、うつですよ、と宣伝する。素人だからわからない。医者は、他科のことに関しては、はっきりいってずぶの素人です。ちなみにハミルトンはうつ病を診断するためのスコアではなく、うつ病のひとの「重症度」を計るスコアである。だからこれを理由に薬など出すのはもってのほかなのです。熱があるからすぐ解熱剤をだしますか?だしませんね、やっぱり原因を考えるでしょ。
さて、かくして、抗うつ薬の乱発作戦は成功し、世の中に大量服薬患者や自殺企図者が増えてしまって、その系の入院がわんさと来るのである。(最近は、お金が払えないので安易に入院もしませんけど)大学病院の救急でよく見られる光景ですね。もち、ちまたの精神病院でもありますよ。
何が言いたいかというと、うつだから、抗うつ薬を出すのは間違っていると、だから患者はほとんどうつ病のうつと勘違いしている。分裂病かもしれないし、アル中かもしれないし、わかんないのです。
これは大きく考えれば、それを許している国の責任が問われるし、ミクロではやっぱ、製薬会社の営利主義とそれに便乗している医者の怠慢が指摘されるべきでしょう。薬の作用なんて経験積まないとわからないところもあるし、研修医はなおさらだまされやすいものです。わたしもよくだまされました。大学教授が新薬をつかえと叱るものだから。その当時はそんなからくりなんて知りませんよね。

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