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これは売れているのでご存じの方も多いと思うが、「立ち去り型サボタージュ」などの隠れた流行語を生み出した、力作である。正直、医者の立場から医師のおかれている現状をこれほど質的、量的に紹介し意見を述べた本を知らない。
虎ノ門病院、泌尿器科の部長とのことであるが、部長の仕事をしながらこんなすごい本を書けるのだろうかという、「不安」はあるが、現実の本人がどういう人かはとりあえず置いておいて、大学の批判や警察へのそれ、defensive medicineの問題、読んでいてうなづくことがあまりにも多かった。私のように未熟で、好戦的な人間は、「だったら、患者の側にも落とし前つけてもらおうじゃねぇか、」なんて態度に出やすいが、それが無論、間違いであり何の解決も産まないのもわかっている。しかしながら、この業界の人間はそろそろ忍耐の限界を迎えているのではないかと思う。普段診療していて思うのは、「とりあえず、いちゃモンをつけておこう。」というような患者およびその家族が昔に比べてとにかく多くなった。医療はサービス業だと、医師会はいうが、7割も税金がまかなうサービス業がこの世に存在するだろうか。治して当たり前、最高の医療をして当たり前、貧富の差は関係なく、時には暴力も受け、罵倒され、それでもにこにこして「様」づけして、治療にあたらなければならない、なんともつらいものだ。
この前、朝、NHKの番組を何となくみていたら、学校の先生も医療の現場と同様、いちゃモンをつけられることが非常に多くなっていると言うこと、これはなんだろうか、一つには権威の低下ということがあるだろう。官僚もあまりにもいじめられ過ぎじゃないか、官僚の権威というのも昔と比べ、かなりおちているのではないか。要するに権威あるものがすべて、失墜してきている、そんな世の中になりつつあると、これは、力のある者とされてきたあらゆる職業に訪れている、津波のようなものだ。共通点はなんだろうか、と、それはお金、である。その分野への資金が減らされているのである。医療、教育、官僚の(天下り≒再就職先)これらがすべて攻撃されている。しかし、権威があがっているところもある。警察と軍隊である。なんか、おかしいですね。国際情勢ですか?それが一番なんでしょう、アメリカが手をひこうとしているから当然だと思っているのでしょうが。
この前、ニュース23で、高級?官僚から俳優に転身した人がテレビに出てた。テレビは作為的なのでにわかに信じることはできないが、官僚は天下の極悪人だと、それで俳優かよ、といいたくなるが、正直、もう嫌になったんだと、俳優がどうのこうのいうより、もう嫌になった、それが感じられた。だって、大学時代、俳優で燃えてたとかなんとかでもない、俳優だったらできるか、程度の認識、俳優を馬鹿にしたような、その程度の認識で。この人は結局、別の仕事につくんだろうなと、そう思う。
とにかく、税金が別の方向に行ってるんです。皆さんが自民党に一生懸命投票するから、参院選で負けた?もっと負けるべきだったのに。医師会が押したあの先生が落ちた程度では効くわけないのです。なにしろ、相手は小泉であって、安倍なんかじゃない。まだ小泉政権は続いているんです。
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日本の病院病床の多くは精神科が占めている。したがって、医療費削減のため精神科の病床数を減らすことが厚労省の目標だと思われている。アメリカでは60年代実際、人権擁護?の政策に基づいて精神病院の閉鎖が進んだしかし、それによって、刑務所が増えていった。重罰化と進んでいまや刑務所ビジネスはすさまじい勢いで発展した。病床数を減らすことと地域での退院患者へのケアがまったく連動しなかったのだ。日本も地域社会へとは聞こえよいがその分、リハビリ部門での医療費を増やすわけではない。ようするにほったらかして、とりあえず追い出す政策なのである。これでは元国会議員の山本譲二じゃないが、刑務所が生活の面倒をみるようになる。普通の生活をする権利がどんな人にもあるけれど国はそんなことより、軍事費を増やしたり、北朝鮮の悪口を言ったりすることに必死である。
多くの人は精神病院が何をしているか、また同業者の医師でさえ知っている人は少ないし、本当に社会から差別されていると日々感じる。精神科に行くのは大変ですよねとか、卑屈な台詞も治療者自身から発せられる、それに自分自身も慣れている。精神科クリニックで治療されている人よりももっと悲惨で差別されている人々がいることを社会は知るべきだ。
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あれよりこれが効く、実はこれの方が効く、などいろんな薬物の情報があるけれど、みんなどれが事実なのかと、それを確かめるすべは実際に投薬してみないとわからないことが多い。あるいは誰かが処方しているのをみて判断するかもしれない。私は新薬がでても1年くらいは使わないことにしている。いまでもよくつかわれているのかどうかわからないが、ラ○カットという活性化酸素?に作用すると言われている高額医薬品がある。大学病院にいた当時はみんなが乱発していたがそのうち、腎不全が出現する人がいて、大騒ぎになった。そもそも活性化酸素が悪さをしているのかという疑問もあるし、これが言われていた頃の論文と今日の論文ではなんか、すごく乖離がある。しかし、この薬はおそらく大ヒットしたと思う。私は他人が使っているのをみて全く効果がないと感じたので使わなかったが、そのせいで大学教授からいじめられた経験がある。
ようするに効くだのきかないだの、どこからきた情報なのかということが大事ではないか。それでおそらく現在の医療情報のほとんどは製薬会社が操作しているといって過言でないと思われる。精神科のテリトリーでは、精○神経薬理という雑誌があって、薬広告の嵐と提灯論文でいっぱいという印象を受ける。これを真に受けたちょっと勉強好きな医者は新薬をつかおうと思う。自分のフトコロで高い薬を買うわけではない。患者も新しい薬≒最新の治療と思っている。だれもこまらないではないか。そう思って、新薬に気軽に手をつける。こうして、医療財政は逼迫し自民党が医療費をへらそうと入院基本料に手をつける。ゾロ薬に変更するまでもなく、無駄な新薬を使わないだけでだいぶ医療費は減る。
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最近読んだ本でおもしろかったもの
「抗うつ薬の功罪、SSRI論争と訴訟」みすず書房
「ビックファーマ」
なんか、悪い噂ばかり流れていますね。私自身は正直言って、ほとんどこの系統の薬は使わないのです。勤務医なので、うつ病を見る機会がさほど多くないからかもしれない。とはいえ、開業中の知り合いの先生もいってましたが、重症はそんなに効かないよとか。本当に従来の抗うつ薬よりよく効くのか。
製薬会社の戦略というのはまったくもって、営利主義に徹したもので、それは当たり前といえば当たり前なのだが医者のなかではそのからくりがなかなかわからない。プロザックが日本でなかなか認可されないのは、ひとつはパテントのせいだと思うがもう一方では犯罪と訴訟のせいじゃないかと、厚労省の悪口が多いものの、これはある意味良いことをしているのではないかと、なんかそんなふうに考える。
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