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深いちぎりとまではゆかないけれども
一人の男の心を得た自信で豊かな気持であった
もう、遠い伊庭のことなどどうでもいい
富岡の一切が噴きこぼれるような魅力なのだ
(略)冷酷をよそおっていて
少しも冷酷ではなかった男の崩れ方が気味が良かったし
皮肉で、毒舌家で、細君思いの男を
素直に自分のものに出来た事は
ゆき子にとっては無上の嬉しさである(66p)
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