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新宮一成1998
宇宙に包まれている自分と宇宙を包んでいる考える主体とは
ともに「私」という共通の本質でつながれている
しかし(略)この共通項の成立過程は全く謎に包まれている
(略)自我が二つあり、しかも一つのものであるというこの矛盾の解消を
伝統的な哲学は「見る」という行為の中に求め続けてきた(121p)
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狩野力八郎1998
内的世界を持った2人の人間の相互交流的な力動的主観的体験を
自我という客観的な概念に変換せずに心的表象として記述するとき
それは(略)主観的体験を共有する間主観的体験といえる
(自分と他者の表象世界を想像する能力は、重い人格障害の治療において重要な目標である)
つまり、自我という客観的概念は、心的表象という考え方によって
心的構造である自己という概念へと展開した(前掲誌109p)
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認識の中でも自己認識は特異な位置を占めている
(略)自己認識の営為は「体験主体としての自己」と「対象としての自己」の
二つの自己を必要としている
「対象」は、本来「主観に対立するもの」として「自己」の外にある
自己認識が成立するためには「自己」の外に「自己」を見なければならない
「自己」はどのようにして「外部の対象」へと転じるのであろうか
この過程を仲介するのが「他者」である
(向かい合った「自己と他者」は互いに相手を「対象」として認識する)
(自己を映し出し、自己を対象として与えてくれるのは他者である)
自己認識の成立は「他者」による「自己」の対象化という手続きを必要としていると言える(94~95p)
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(抄録のつづき)患者の自己の病理は
自己単一性の障害にまで及んでいた
自己への悪口は自己認識を保つために有用であると考えられた
(略)患者に立ち現れる他者は「対象としての他者」領域の形成不全を持ち
「自己対象化機能」領域の適切な機能を欠く他者であった
他者の病理と自己の病理の背景には
(略)共生的な二者関係との関連が考えられた(91p)
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井上洋一1998
分裂病型人格障害の一症例を取り上げ、自己と他者の病理について考察した
自己認識における他者の役割を検討し、他者を
「対象としての他者」と「自己対象化機能」の二つの領域に分ける
他者モデルを提唱した(臨床精神病理1999、91p)
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