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性というのは「機能する欠如」なのであるから
そもそもそこには語るに足るようないかなる「根拠」もない
(略)性は「欠如」に他ならないという洞察を示したフロイトに対して投げつけられた非難は
「フロイトは性に無根拠な価値付けをしている」というものであった
(そして、その批判はほんとうに当たっていたのである)
(略)「性道徳から解放された性」というのは
「ドーナツを食べたあとのドーナツの穴」のようなものである
「ドーナツの穴」に「ドーナツ」を「徹底して批判」することはできない(182~183p)
一見すると審美的基準のみに基づく非功利的な行為が
実は包括的かつ精密な分類的思考の所産であることが
事後的に判明することを レヴィ・ストロースは
「野生の思考の先駆的科学性」として称揚した(149p)
非・西欧世界に対する改悛を先取りすると
西欧世界内部のローカルなヒエラルキーでは不敗のポジションを手に入れることができるというこの事実は
(略)サルトルが論敵カミュを完膚無きまでに叩きのめすことで明らかにされた
そのとき、サルトルは第三世界の被抑圧者の前に頭を垂れ
侵略者・簒奪者である帝国主義フランスのブルジョワである我が身を恥じ入り
そうやって手に入れた「改悛済み」の特権に基づいて
すべてのブルジョワ知識人に君臨したのである(118p)