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まず、最初に言っておきます。今日のブログは非常に危険な文章です。でも、本当のことをお伝えしたくてこの文章を打っています。今日は大学生や精神科医になりたい人、周囲から浮いちゃっている精神科後期研修医向けの文章です。
■ 精神科志望というなかれ
大学のシマがあって、医者が集まるところを○○大学教室、講座、医局と言います。精神科の医者の実働数はよほどの大都会を除いては足りません。喉から手が出るほど人は欲しいのですが精神科はある理由から学生をお断りすることがあります。また、入局できたとしても、非常に苦労する可能性が高いです。
それは、
(1)余りに早いうちに精神科志望を明らかにし、専門書を読んでいる学生。
(2)自分も悩みが多いから患者の悩みもわかると思い込んで精神科を希望している学生。
(3)患者像を自分の中に拵えている学生。
まず、入局して本ばかり読んでると怒られたものでした。カルテは言ったことそのまんま書けとか、様子をよく観察すること、病棟の行事に参加することが1年目の仕事でした。また、一番嫌がられたのが、病気を見たこともないのに自己判断で精神分析の用語を使いカルテに書くこと。以下、教室でサムイ思いをしている精神科研修医(読んでいないと思うけどさ)への、傾向と対策的なアドバイスをして見ます。
■なぜ嫌われる、精神分析用語
なぜ嫌われるのかというと、手っ取り早く言えば物事に自分の気分でレッテルを貼るからです。同様に嫌われるのが、人格障害を見たこともないのに「カプラン精神医学」でわかったような気持になって、人格障害とレッテルを貼る医者です。(実際多いけど)精神分析というものは一種の土着の伝統芸能です。まず、入信のイニシエーションの如き教育分析があって、自分というものに気がつくとともに、分析用語を自分の身をもって体験します。教育分析は多くのひとにとって、そう、よほど性格が奇矯によじれていない限りは不快な体験です。分析医が東京、京都、名古屋、福岡に偏っているのは、教育分析は週に4回通わなくてはいけないからです。多くの人は住む地域で挫折。私の場合も住む地域で断念した口ですが、教育分析のいらない精神療法というのは沢山ありましたから、ちょうど上司が精神療法を得意とする人が多かったので、その人々から教わりました。我流?いえいえ。その場に即したもの、その場の感情の流れがわかればその理論なんてどうでもいいんですよ。勿論、認知療法の理論書は読んでなるべく沢山、薬の効かない患者さんを診るようにしました。精神分析に関しては本を読んで類推はするけれども、わかった人に相談してからでないと容易には使いません。そう云うあり方を本道でないというなら、99%の精神科医が本道にいません。
閑話休題
原則的に自分が病気のことも良く知らないのに、精神分析のそれも教育分析を受けないのに、精神分析の言葉を使うのは非常に人をゆがんだ目で見る、危険なものだと思います。そのような言葉はあるマイナスの感情が入れば人を傷つける、暴力やハラスメントになりかねません。そう云う意味で、大学時代の上級医は分析用語を使う研修医を叱ったのだと思います。
■悩まない人はいないけれど…病気だけど精神科医になりたい
悩みというのは手軽に言えばストレスです。ストレスに弱い人は人のストレスを抱えることは出来ません。私は病弱ではありますが、殆どのことが気にならない、ストレスに強いという特性を持っています。でも、最初から病気のことがわかっていれば採用にならなかったかもしれません。しかし、精神科医でもうつ病になったり、統合失調症になったり、躁うつ病の人も沢山います。そう云う人たちもバリバリ働いています。そうしたら、どうしたらいいか…書きませんが、考えてみてください。
*ヒント一個だけ:病気だから患者さんの気持がわかるというアピールを絶対しないこと。
*もう一個:志望は初期研修が終わってから明らかにしても遅くない。
*三つめが一番大事だけど、内緒。気づいた人も多いと思うけど。
■ 本はこっそり読むべし
精神科医に多いのは2ちゃんねらーと、本の虫です。入学や国家試験が一緒だった友達、研修を一緒にやった友達は一部の例外を除き、まず、Amazon貧乏や古本屋の常連でした。それは上の先生たちも例外ではないわけで、研修医が本を読んでいると遊んでいるとみなされます。受けは往々にして悪いです。だから、どんな本でもこっそり、当直の晩とか(暇なところ限定)、休みの日に読んだものでした。サムイ思いをしているあなた、本(精神科の教科書、精神療法の理論書を含む)をウイークディ9時-5時に読んだり、ネットばっかりやってないか?
■ 柔軟に
思い込みの激しい人というのが人口のある一定数存在しています。そう云う人が精神科の学生実習やローテートで廻ってくると、お互い辛いものを感じます。精神科はこうあるべきだ、と、投薬や面接のやり方を少ない経験で批判してくるのです。こういう医師を指導しなくてはいけないのは疲れます。普通は自分の仕事や私生活にまで響くのはいやなので本ちゃんで精神科教室に就職してくるのでなければ、ことば優しく、何にもさせません。逆にいろんなものを見せてあげたいなあと思うローテーターは、その場のものを楽しむ能力のある人。こういう人は何処でも好かれるので人気のない精神科には余り来ませんが。勿論何もしなくていいといわれて何もしなくても何も体験しなかったわけではないのですから、そう云う風に言われちゃったとしても人生大きく構えてその期間は人間観察に当てるのが下手に上級医に媚びるよりも賢いやり方かも知れません。
以上、精神科医になりたいけどサムイ思いをしている人たちへのヒントです。私もサムイ思いは数知れませんので、大概のサムイ事の理由はわかります。わからないところなどありましたら、掲示板やメールでご指摘ください。
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