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寒々とした季節になんだかなーという症例・・・
生後2ヶ月のインフルエンザA型。上の子3人がインフルエンザで最後に乳児が感染。比較的元気はあり、ミルクも飲めているけどさすがにちょっと心配なので様子観察で入院もあるかな・・と話すと、ちょっとそれは、と言う話に。事情を聞くと4人の子持ちのシングルマザー。週に3,4回夜間のトラックの運転で食べている。子育てしながら昼間に仮眠をとっているそうだが、こどものインフルエンザでろくに眠らずに仕事しているらしい。当然生活は苦しいし、付き添い入院できる状況ではない。思わず「生活保護の方がみいりはきっといいよ・・」と話すと、仕事があるとまず保護の対象にはならない。仕事を辞めて保護をいったん受けるともう仕事が見つからない可能性が高い。保護にはいろいろ制限があり、生活を変えなくてはならないのでこどものためにはこのまま頑張りたい・・と。児相や保健所も把握しているらしいけど具体的なサポートは受けていない。
そういえば2,3日前にもこんな症例。1週間続く嘔吐下痢で脱水が進行。ナトリウムが低値だが話を聞くと飲ませているのは白湯かお茶。経口補液を勧めて、点滴している間に飲ませるといいから院内の売店で買っておいで・・と話すと、言いにくそうに「すみません、お金がなくて、今日の病院の支払いもあとからにしてもらうつもりで・・・」
このケースも3人の子持ちのシングルマザーだが生活保護は受けていない。
ここは「日本」なのか?と不思議な感覚にとらわれる。国民からの借金でばらまかれたお金はいったいどこに?
土地柄、生活保護の患者は多いが、誤解を招く表現かもしれないけど「お金に困っている」生活保護の人ってあまり見たことがない。生活保護200万人以上を問題にする前にその周辺に広がる本当に困っている人に手をさしのべるべきではないのか?
人々の目をくらませる政治とマスコミのあちら側で待っているのがファシズムでないことを祈るばかりです・・・
またアメリカで新型のインフルエンザだそうです。騒ぎが広がらなければ良いのですが・・・
アイオワ州保健衛生当局の報告
CDCの報告
子供の間での流行のようですが、幸い軽症のようです。通常のサーベイランスで見つかったようなのでもしかしたら結構流行しているのかもしれません。
当地ではまだインフルエンザの流行はありません。新型が流行した年に比べるとワクチンの希望者も減っています。のど元過ぎれば・・といったところでしょうか。
今年から小児に対するワクチン接種量が改訂されました。いままでより効果が出ればいいのですが・・・
話には聞いたことがあるんですが、そんなことする人がいるんですね。
http://www.gizmodo.jp/2011/11/genius-parents-are-organizing-pox-parties-on-facebook.html
情報元がデジタルガジェットサイトのギズモードというのもちょっとびっくりですが、なるほどこんな分野でもソーシャル・ネットワークが活用(悪用?)されいているわけです。
海の向こうではなんでも自然がいい、というわけでわざわざ自然感染させる人もいるようですが、児童虐待に敏感なお国柄です。個人の自由ということで見逃されるのか、はたまた警察沙汰になるのか・・・
たかが水ぼうそうっていったって免疫不全患者はもちろん、健康そうな人でも重症化することはありますし、将来の帯状疱疹のリスクもあります。やはり一種の虐待だと思うのですが・・・
たまたま同席した人の中にステロイドを飲んでいる子がいたら、一歩間違えば殺人行為ですよね。
不活化ポリオウィルスワクチン導入に向けてますます混乱が続きそうです。マスコミも騒ぎ出したので厚労省も対応を迫られそうですね。
解りきった話ですが、生ワクチンによる麻痺は絶対に避けるべき副作用ですし、現時点で西欧諸国が不活化ワクチンでうまくやって行けているわけですから、輸入ワクチンを望む声が広がっているのも無理はありません。当地でも結構輸入ワクチンを接種している開業医の先生がおられるようで、生ワクチンの接種率は低下傾向があるようです。
やはり国はもう少しわかりやすいアクション・プランを提示するべきでしょう。確かに不活化ワクチン輸入という方法を否定できるだけの根拠を持っていないと思いますので、かなり苦しいですよね。特にポリオ単独不活化ワクチンの開発は怪しい状況で、多分ぎりぎりになって不十分なデータしかなくても輸入という形で決着がつくのではないでしょうか。その場合、なぜ1年前に輸入できなかったのか、と言われれば納得できる説明は苦しそうです。3種混合は受けたけどポリオはまだ、という子供たちをうまく救済できるような措置が適切なタイミングで導入されることを期待します。
それはそれとして、貧乏性な私が心配しているのはホントに野生株ポリオが国内で発生したときにどうするか、ということです。不活化ポリオワクチンはRed Bookによれば「恐らく」生涯続く防御力をもたらすようですが、一方で流行地域に渡航する場合はブースターとしてワクチン接種が推奨されています。不活化ワクチンを接種した人が野生株ポリオに感染した場合便中にはウィルスが排泄されるようですから、ウィルスの運び屋になるリスクはあります。つまり、不活化ワクチンを打っていれば自分はポリオを発症しないかもしれないけど、ウィルスを伝播するリスクはゼロではないのではないでしょうか。
野生株ポリオが最も安価な「生物兵器」にならなければいいのですが・・・ 少なくとも危機管理体制ぐらいは考えておいた方がいいと思います。中央アジアや中国でも野生株ウィルスが確認できているわけですからリスクは無視できません。生ワクチンの接種率が低下して、不活化もまだ十分には広がらない時期に発生したら目も当てられません。是非適切な対応策を準備していただきたいですね。
グラクソ・スミスクラインのロタリックスに続いてMSDのロタテックも認可されたみたいですね。選択肢が増えるのはいいことですが、ただでさえタイトなワクチンスケジュールのどこにねじ込むのか・・・
来年以降のポリオ不活化の流れもありしばらく混乱しそうです。それにしても最近厚労省は海外で先行する製品の輸入承認を積極的にやっているようですがデータのほとんどが輸入物です。確かに欧米で安全性や効果が確認されているのは安心なのですが、あまりに国内データが乏しいような気がします。民族性もあることですし、積極的に国内データを集積すべきだと思うのですがどうなんでしょうね。
ロタウィルス感染症は半端じゃない脱水症状を引き起こしますし、確かに有用なワクチンだと思います。腸重積のリスクがやはり気になるのですが、海外データで安心していいのでしょうか・・・
そうこうしているうちにそろそろロタのシーズンですね。前に勤務していた病院で救急当番の一晩で20人以上点滴したことがありました。ベッドも足りないので一つのベッドに3人ぐらい並べたり、待合室のソファーを使ったり・・ 野戦病院状態ですね。
アクトヒブやプレベナーは確実に市民権を獲得してきましたが、同時接種をいやがるお母さんもかなりいて、現時点でも毎週のように来院して接種している人もいます。どうやってロタをその中に入れていくか、当地ではBCG、ポリオがまだ集団接種なので日程の調整が難しいです。しばらくは頭が痛いですね。
宮崎の高校で髄膜炎菌感染症の集団発生があったようですね。
個人的に学校での集団発生の経験はありませんが、以前TVドラマの「ER」で大学での集団発生で大騒ぎになる話が出ていました。学生寮などの環境では大きな問題になるのでしょう。
個人的にはもう20年以上前の新人時代に兄弟例を経験しています。一人が発症して化膿性髄膜炎と言うことで確かペニシリンの大量療法をしたら幸い翌日には軽快傾向が出てきましたが、検査室からどうやら髄膜炎菌らしいとの連絡。当時ですらすでにかなり珍しい病気になっていましたから同僚とまた、珍しい病気に当たったモンだ、と話していてふと、そういえば兄弟いたよね、予防投薬いるんじゃない、と気づいて大慌て。すぐに電話したら、実はさっきから高熱が・・・
えらいこっちゃ、というわけでとにかく急いで連れてきてもらって髄液検査したら髄液はクリア、血培もとって抗生剤をどかんと投与したのですが、ふと見ると下肢に出血斑がじわじわと・・・
あんな肝を冷やしたことはそうはありません。幸い数時間で出血傾向はとまり、状態は翌日には改善しました。ぎりぎりセーフ、と喜んでいたら血液からも髄液からもやはり髄膜炎菌が・・・
発症前に治療が奏効した髄膜炎菌性髄膜炎の一例、で発表でもするか、と冗談が言えたのは経過が良かったからです。
その後自分では当たりませんでしたが、比較的身近なところで2例、話を聞きました。いずれも急速に全身状態が悪くなって残念ながらな亡くなられたそうです。ちなみに伝聞ですので確かではありませんがその2例は重症化する前日に近医を受診しており、診断の結果細菌感染は考えにくいと言うことで抗生剤投与は受けていなかったそうです。もし藪医者にかかっていてなんでもかんでもの抗生剤をもらっていたら経過は違っていたかも・・と思うと微妙ですね。あまり自慢できる話ではありませんが、ふと不安になると「今晩熱が上がったら、まあ、大丈夫だと思うけどサワシリンだけのんどいて・・」なんて治療をしちゃうこともあります。
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昨日からネットなどで結構な話題になっていますが、短期間の間に4例の接種後死亡例が報告され、アクトヒブとプレベナーの接種が一時中止となるようです。情報が交錯して混乱していましたが、一応厚労省のHPにはアップされていました。
いずれも細菌性髄膜炎の予防に重要なワクチンで世界的には標準的なワクチンです。ようやく国内でも接種可能となり、行政からの補助も得られて接種が軌道に乗りかかってきたところでつまずいた形です。
土曜は開業の先生方は診療を行われていますし、情報が迅速に伝わらず、知らずにうっちゃった、ということも起こりそうですね。
それにしても・・・
いつも思うのですが、厚労省は自治体に通知を出しといたから・・・ってその情報が末端まで伝わっているかどうか全く関知していません。医者が情報を知るのはいつも新聞かネットから得られた情報。保健所や自治体に連絡してもあやふやな情報ばかり。デジャブのような気がしますがなんのことはない、ちょっと前の新型インフルエンザでさんざん振り回された状況が全く変わっていないだけですね。
予防接種行政に関しても相変わらずです。こんなに世界的には一般的なワクチンなのに国内治験のデータは大したことはなく、副作用モニタリングも「何かあったら報告する」というシステムなので、何もないことのデータは大して蓄積がないし、因果関係のはっきりしない副作用は漏れる可能性が十分です。
今回は複数同時接種のケースばかりのようですが、もし同時接種の安全性を問われたら「現場の医師の判断でやったことだから・・・」と責任転嫁するんでしょう。
やはりこういった分野は行政からある程度独立した機関に予算と権限を渡して少なくとも世界の先端を走るような安全性を確保できるシステムを作るべきでしょうね。権力闘争に明け暮れる政治家や、行政のための行政の専門家にはとても任せられません。
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日本の経済が活気を取り戻すためには地域経済の活性化が必須でしょう。でも今の政府にしても昨年までの自民党政権にしても明確な展望は示せていないように思います。カジノなんてアイデアも出ては引っ込んで・・ですがこの際地域により税率を思い切って変えるなど大胆な対策も必要ではないでしょうか。
それにしても地域経済に頑張ってもらうのに、その地域の医療が崩壊していてはどうにもならないでしょう。そんな場所に誰が住みたがる?
当地でもなんとかやっていけているのはそれなりの中心都市のみ。近隣の病院は400床もあって内科医が一人?なんてとんでもないことになっている病院も。地方自治体がなんとかささえてきましたが、もう支えきれずただ同然で身売り・・ その先には何があるのでしょう。
一応新幹線も止まる当地の市内の病院にしても2極化が進んでいます。患者数を減らし7:1看護にして専門領域に集中、占床率は60%程度・・ 当然対応できない領域の患者は受け入れません。一方ではなんとか当院のように全面対応を死守している病院。患者が集中しますから占床率は限りなく100%に近づき毎日綱渡りのベッドコントロールです。看護師不足から看護師もお疲れ気味。夜間救急は処置室で夜を明かし、朝に必死にベッドを探す・・
以前テレビでベッド不足を解決する秘策、というのをやっていたので見てみたらなんとその病院では病棟の垣根を越えて入院患者を受け入れるようにした・・という話。つまり循環器病棟に脳梗塞も入れるようにした・・なんて話でした。えっ、今頃そんな話?? こちらはずいぶん前から毎日病院中をさまよっているんですけど。
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年末ですね・・
研修医時代から当直か当番をやっていることが多くて、ゆっくり紅白なんてあまり記憶にありません。あー、いつの間にか来年かよ・・といったところでしょうか。
昔はほとんど店が閉まってしまって食べるのに苦労しましたが、最近はどこでもコンビニがあるのでその点は助かります。
来年はどうなるのでしょう。
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厚労省が乳幼児への新型インフルエンザワクチンの接種前倒しの方針を出すようです。11月中旬?? 基礎疾患がある患者への接種がいつまでも方針が決まらずにようやく11月中旬から始まるというのに同時に乳幼児への接種開始ですか!?
確かに現在の流行状況は学校や幼稚園での集団発生が中心で、意外にも両親や祖父母への感染はそれほど目立ちません。もっとも流行の中心である乳幼児の予防対策は重要ですが、そんなこともっと前からわかっていたことです。
せっかくできたワクチンの在庫をいつまでもかかえて不毛な議論を繰り返して、どうしようもなくなったら一斉に放出するのでしょうか。
ただでさえこれから小児科医療は嘔吐下痢症やRSウィルスの流行などで忙しい時期を迎えます。現場にそれだけの余力があると考えているのでしょうか。平均値をもとにぎりぎり医療を強要してきたのは厚労省です。新型インフルエンザの津波に耐えられるような体制作りは全くしてこなかったのはいったい誰?
結局は患者を前に悲壮な覚悟で火事場の馬鹿力を出すしかない現場に依存するんでしょう。患者を人質に取っているのはスーツを着てそろばんをはじいている誰かさんたちなんでしょうね。
スタッフにはこれから年末まで総動員体制をとるしかない、と話しました。結局現場はぶつぶつ言いながらもやるしかないんです。「やればできるじゃん」って言われてなにも改善されないのはしゃくに障りますが・・・
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