ゆうあいクリニック理事長日記
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先日のブログで、インフルエンザに対して治療効果があるとされているアマンタジン(商品名シンメトレルなど)、に対して90%以上の耐性(薬が効かない)が確認された、という記事を書きました。↓
http://blogs.yahoo.co.jp/rijichonikki/39120341.html

===

予想された事態ではありますが、今度はインフルエンザの特効薬とされているタミフルにも、耐性を獲得したウイルスが確認されてしましました。

===

【転載はじめ】

タミフル耐性インフル検出 横浜で、患者5人から

記事:共同通信社
提供:共同通信社

 治療薬のタミフルが効かない耐性インフルエンザウイルス(Aソ連型)が、横浜市で計5人の患者から検出されたことが、同市衛生研究所の調査で28日分かった。少なくとも3人は集団感染とみられる。別の治療薬リレンザは有効。

 同研究所は、検出は一時的なものとみているが「Aソ連型の治療では薬の選択に注意が必要」と指摘している。

 5人は横浜市の同一区内で1月28日に受診した8-13歳の男女。うち3人は同じ小学校の児童で、残りの2人は同じ医療機関を受診した。いずれも、タミフル服用前の検査で耐性ウイルスが見つかった。

 耐性ウイルスはその後検出されていないため、同研究所は「局地的な流行だった」とみている。ただ「タミフル耐性の拡大を防ぐためには、症状が改善しても、5日間のタミフル服用期間中は会社や学校を休む必要がある」と呼び掛けている。

 タミフル耐性のAソ連型ウイルスは今冬、欧米でも検出されており、世界保健機関(WHO)などが警戒している。

【転載終わり】

===

タミフルについては、内服した子供に異常行動が見られたという報道もあり一時は投与も慎重になっていた時期もありますが、やはり患者さんのニーズも高く、投与頻度は多いと思われます。

抗生物質(細菌を殺す薬)でも、不必要な投与による耐性菌の問題は以前から指摘されていますが、インフルエンザについてもまずは「予防」をもっと徹底すべき時が来たのかもしれません。

難しい問題ではあります。

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ゆうあいクリニック理事長日記
  written by Atsushi Katayama(片山 敦)
※同時配信中※
 【Yahoo!】http://blogs.yahoo.co.jp/rijichonikki/
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ゆうあいクリニック(臨床PET検査・がん検診)
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みずきクリニック(がん相談・一般内科)
 http://mizuki.webmedipr.jp/

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今発売中の週刊ポストにそんなタイトルの記事がありました。

http://www.weeklypost.com/080201jp/index.html

===

中刷りの見出しは、

専門医6人分に匹敵!
「新がん自動発見器」の凄い実力
PET-CT人工知能システム

となっておりました。

(ポストさんの記事なんで、大袈裟なのは大目に見るとして・・・(笑))

===

開発したのは横浜国立大学発ベンチャーの「リアルメディアラボ」という会社で、ゆうあいクリニックからも近く、扱うのもPET画像ですから、私も何度かお邪魔したことがあります。

http://www.realmedialab.com/

===

簡単に言うと、PET-CTの画像をまずコンピューターでスクリーニングして「明らかに正常」と「異常が疑われる」ものに分け、医師は「異常が疑われる」とされた画像を重点的にチェックすることによって、結果的に診断に要する時間が軽減される、ということです。

===

残念ながら完全な「自動診断」とまではいきませんが、医師不足の折、医師の仕事をアシストするシステムは歓迎です。

これからも微力ながら応援したいと思います。

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今年はインフルエンザがはやっています。

===

インフルエンザの治療薬といえば、いろんな意味で有名になった飲みぐすりのタミフル、吸入薬のリレンザが代表的ですが、2001年のタミフル発売より前、今からちょうど10年前の1998年に、パーキンソン病の薬として使われていたアマンタジン(商品名シンメトレル)に「A型インフルエンザ」の効能が追加され、使用されるようになりました。

ところが、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によれば、A型インフルエンザの90%以上がアマンタジン(シンメトレル)に耐性を持っているとのことで、インフルエンザの治療には使用しないよう勧告されています。

抗生物質の濫用による耐性菌の増加、MRSA(メシチリン耐性黄色ブドウ球菌)やVRE(バンコマイシン耐性腸球菌)の出現と同様、インフルエンザについても事実上たった10年で一つの薬の寿命が尽きたことになります。

===

ちょっと古い記事ですが、こんなのを見つけました。
日経BP net「インフルエンザの症状に効く麻黄湯」↓

http://www.nikkeibp.co.jp/archives/353/353538.html

===

【転載はじめ】

インフルエンザの症状に効く麻黄湯

2005年01月13日

 毎年、冬になれば、インフルエンザの流行が気になってくる。インフルエンザは普通の風邪と異なり、のどの痛みや鼻汁に加えて、39℃の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など、全身に症状が出て、けん怠感も強いのが特徴だ。

 さらにインフルエンザは、しばしば細菌感染を伴う気管支炎や肺炎などを併発して重症化することがあるため、やっかいである。特に、成人に比べて体が弱い子どもや高齢者では、インフルエンザの流行が始まると気が抜けない。

 これまで、インフルエンザの治療は難しかったが、現在はインフルエンザウイルスを短時間に検出できる診断キットや、さまざまな抗ウイルス薬が登場し、以前より診断も治療も容易になった。

 このように、西洋医学での治療法は充実してきているが、漢方医学でも、忘れてはいけない有効な薬がある。それが、「麻黄湯(まおうとう)」である。

 麻黄湯は、医師用の漢方エキスの添付文書にも、「インフルエンザ(初期のもの)に効果がある」と記されている。麻黄湯は古くから、発熱や頭痛、首筋・肩・背中・腰など全身の筋肉や関節の痛み、動悸(どうき)、息切れ、寒け、咳、鼻詰まり、のどの痛みなど、さまざまな症状に効くといわれてきた。こういった症状が、現在のインフルエンザでみられる症状と一致していると考えられ、医師にも広く使われている漢方薬だ。

 漢方医学の考え方では、インフルエンザのような症状は、体の表面部にある水毒によって起こると考える。そこで、水毒を取り除く作用を持つ麻黄湯が選ばれてきた。ただし、作用が強いので、子どもや高齢者など、体力が衰えている人に使うときは注意が必要である。

 最近、A型インフルエンザだと診断された患者を対象に、抗ウイルス薬、総合感冒薬、麻黄湯のそれぞれを投与して、効果を比較した研究が報告された。この研究によれば、麻黄湯を投与した群で、総合感冒薬に比べると、急性気管支炎、肺炎の発生率が低下することが明らかになった。

 さらに、発熱日数を比較したところ、麻黄湯を投与した群は、抗ウイルス薬と同じくらいの短期間で済んでいることが分かった。最も発熱期間が長引いたのは、総合感冒薬だった。古くからある漢方薬は、新しく登場してきた薬に負けず劣らずの力を秘めているのかもしれない。

(天野 宏=医療ジャーナリスト)

【転載終わり】

===

麻黄湯でしたら自分の免疫力を高めてウイルスを退治しますから耐性菌はできません。

麻黄湯の処方は後漢の時代に著された「傷寒論」にすでに記載されています。
後漢って約2000年前ですから、日本では卑弥呼より前です・・・。

アマンタジンの「10年」の200倍以上も変わらぬ効果を発揮しているってすごいことですね。
もちろんアマンタジンはパーキンソン病の薬としては今も健在ではありますが。

===

さて、麻黄湯は、上の記事にもあるとおり、
>作用が強いので、子どもや高齢者など、体力が衰えている人に使うときは注意が必要である。

ということと、発汗の強い場合に使わないことぐらいの注意で比較的安全に使えます。

なにより、OTC(Over The Counter Drug=一般用医薬品)として医師の処方なく薬局で購入できますので、ぜひ薬剤師さんに相談してみてください。

===

※医薬品のインターネットでの購入はお勧めしません。あくまでも、"Over The Counter"の言葉通り、カウンター越しの対面で薬剤師さんから購入しましょう。

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先日(2007/10/31)、厚生労働省が血液中の「p53抗体」血液の検査に健康保険を適用しました。

厚生労働省のWEBサイト。↓
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/10/dl/s1031-6b.pdf

「食道癌、大腸癌及び乳癌における血清中の抗p53抗体測定」ということで、170点(=1700円)の保険点数がついています。

これらのがんが疑われるか、すでに診断がついており、さらに詳しい検査が必要な場合は、3割負担の方で500円ほどで検査できることになります。

(どんな検査もそうですが、「健康診断」目的では健康保険は使えません、あくまでも病気が疑われる、あるいは病気の診断がついていることが健康保険を使うための大前提です。)

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私たちは検査専門のクリニックですので、いろいろな新しい分野の情報をいつもウオッチしています。

抗p53抗体については、論文レベルではいくつか面白いものがあったのですが、検査自体が実用化されて保険収載されるまでがずいぶん早かったような印象を受けます。

医療費抑制が叫ばれる中ですが、この検査に関してはやはり有用性が高いと認められたのでしょう。

自費の健康診断分野でも、PETなどの画像診断と組み合わせることによってより精度の高いがん診断ができることが期待されます。

ゆうあいクリニックでも早急にメニュー化を検討しています。

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試薬メーカーのWEBサイト↓
http://www.mbl.co.jp/diagnostic/products/p53.html

みずきクリニックのWEBサイト↓
http://blogs.yahoo.co.jp/kuwadayukiko/26192943.html

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【みずきダイアリーより転載】

昨日 血液検査で p53抗体測定が一般に検査可能になったというニュースが報道されました。

一部に、[血液検査で早期がんが可能!]というような内容の見出しがあり やれやれまたかいな、と思いました。
 
<ご注意>
 ・p53抗体検査をすれば早期がんがすべて発見されるわけではありません。
 ・p53抗体が陰性だからがんはないのだ、ということもありません。
 ・p53抗体だけを検査し、あなたは何々のがんです、と診断はできません。診断は今までどおり、いろいろな検査をして総合的に判断されるものです。 

画期的な検査だとは思いますが、、、過大な期待を持たせるような報道はしないでほしいです

検査会社の資料によれば
 食道がんの患者さん 127人 に測定し 
 食道がんの一般的な腫瘍マーカー SCC抗原で 陽性 38人 (陽性率 30%)
 p53抗体で 陽性 42人 (陽性率 33%) ということは、食道がんがあっても、67%は陰性でしたということですよ

SCC抗原検査と、p53抗体検査を両方して、片方あるいは双方が異常値だった場合を陽性とすると 66人、陽性率が 52%に上がりますよということでした。

つまり、内視鏡やバリウム検査とかしなくても、p53抗体検査をやれば、食道がんが分かるのだっ!
ということにはなりません。

ただ、この結果は、今までの腫瘍マーカーに比べたら確かに、かなり高いな、というものです。
前立腺の腫瘍マーカーのPSA検査以外では、がんの発見目的には使えないというのが医学的見解でしたから。

今までは腫瘍マーカーではひろえなかったごく早期のがんも検出できるという利点がありそうです。
大腸がんでは、CEAという腫瘍マーカーでは 0期のがんは3%未満しか陽性にならなかったものが、p53抗体では、28.6%、1期では CEA 3.7% のところ、p53抗体は40.5%と、今までの腫瘍マーカーに比較して早期から陽性になります。いずれがんになるかも、の予測として使えるのかもしれませんが、これは手元にデータがないのでわかりません。

さて、早期に強いというのは、この検査が腫瘍マーカーとは異なるものを測定しているからです。

今までの腫瘍マーカーが、がん細胞が作り出している成分の血液中にある量を測定していました。
しかし、p53抗体は、がん細胞に頻度が高く起こっている遺伝子の変異(p53遺伝子の変異)を間接的にチェックする方法です。遺伝子変異が起こって、異常な遺伝子産物ができると、それに対して、「これは異常な物質だぞ」、と体が抗体を作るので、それを測定しているのです。(p53遺伝子はとっても興味深い重要な遺伝子ですがここでは書きません、、脱線)

現在のところ、p53抗体が陽性であった場合に、疑っている病変がますますがんらしいぞ、あるいは、なんらかの不調があって病変がわかっていないときに、がんの検索を重点的にする、といったことになるのかな、と思います。

【転載終わり】

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どうにもこうにも言い逃れできない「医者の不養生」です。

ここのところ、みずきクリニックの桑田先生に処方してもらってコレステロールを下げる薬「リピトール」を飲んでいます。(医師が自分で飲む場合でも原則自分自身では処方できないルールです)

・リピトール(アトルバスタチンカルシウム)10mg 1日1錠 朝食後あるいは夕食後に服用

私の血液検査の結果は、

【8/1】

・総コレステロール238(基準値219以下)
・LDL(悪玉)コレステロール154(基準値139以下)

でした。もうひとつだなあ・・・。

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さて、先日「コレステロールの薬でやせる」という論文を教えてもらい、早速読んで自分で試してみました。

・コレバインミニ(コレスチミド) 1回1.5gを1日2回、朝夕食前に水とともに服用

ごらんの通りのプラスチックのペレットのような薬剤で、本来は食物中のコレステロールを吸着して排出することによってコレステロールを下げるとともに、腸で胆汁酸も吸着して血液から肝臓へのコレステロールの吸収を促進、結果として両方の効果でコレステロールが下がるというわけです。

ここカラダより↓
http://www.cocokarada.jp/medicine/rx/2189014D2024/index.html

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さて、噂の論文ですが、この薬で胆汁酸が減少する際に、脂肪の燃焼を促進する胆汁酸の比率が増え、これによって月平均1~2Kgの体重が減少するとしていました。

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さて、結果です。

【9/1】

・総コレステロール176(基準値219以下)
・LDL(悪玉)コレステロール95(基準値139以下)

どちらも1か月で60ほど下がっています。結構効きますね!

総胆汁酸は 8/1 11.6 → 9/1 6.8 と、これも約半分です。

気になる体重は・・・日によって増減はありますが、約1.5Kgくらい落ちていました。

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生活習慣病はその名の通り運動や食事といった生活習慣の改善がもっとも大切です。
しかし、それを待っているとどんどん動脈硬化は進みますから、やむを得ず薬物を併用するわけです。

コレバインは比較的安くて安全な薬ですから、自分でももう少し試しながら勉強してみようと思います。

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PET検診では比較的珍しいのですが、慢性骨髄性白血病の患者さんに出会ったことがあります。(仮にAさんとします)

PET+CT+MRI+超音波+血液検査の「スタンダードコース」をご受診いただいた方です。
TVでゆうあいクリニックのことが取り上げられたのをご覧になっていらした方で、自覚症状は全くありませんでした。

・PET画像では、全身の骨に異常な集積を認め、造血機能の病的な亢進が疑われました。
・MRI拡散強調画像でも、骨盤を中心に高信号を認め、やはり正常ではありません。
・CT、超音波検査では脾臓の腫大を認めました。
・急遽、血液検査を委託している会社に連絡して結果をFaxしてもらうと、白血球が正常の100倍近くに増えていました。

すぐにご本人にお電話差し上げ、面談して結果をご説明の上、がん専門の病院をご紹介しました。

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この仕事をしていて何より嬉しいのは、無症状の方のがんを発見して、完治されたあとまたお目にかかれるときです。

とても喜んでいただき、お仕事のルートでPET検診を広めるお手伝いをしていただくようになった方もいらっしゃいます。

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先日、Aさんが2年ぶりに検診を受けに見えました。

ご紹介した先の病院の外来ですぐに骨髄検査をし、慢性骨髄性白血病の診断が確定したため、そのまま1度も入院することなく、グリベック(メシル酸イマチニブ)というお薬を処方されたそうです。

そして初診から4週後には寛解(がん細胞が消失)し、その後は3か月ごとにグリベックをもらって飲んでいるが、経過は順調とのこと。

「そろそろ他のがんも気をつけないとね」と笑って話されるのを拝見し、とてもありがたく、嬉しく思ったものです。

すっかり正常に戻ったPET画像と、小さくなった脾臓のCT画像をディスプレイでお見せして、私も笑いました。

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グリベックはほんの2年前に発売されたお薬です。

現在、慢性骨髄性白血病をはじめとしていくつかのがんに適応があります。

あまりにあっさりしていて、「がん治療」というイメージはありませんね。
高血圧の外来治療か何かのようです。

薬の進歩はすごいものです。
もっといろんなよい薬、よい治療法がどんどん出てきて、がんで困っている患者さんを助けてもらいたいものです。

※Aさんには記事掲載のご許可をいただいております。

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20代の女性。

別の病気で診療をしていたのですが、あるときふとこんなことをおっしゃいました。

・10年前に「顎関節症」と診断されて以来、歯科や口腔外科で治療を受けてもなかなか改善しない。
・顎の痛みや開口障害、顎関節のクリック音など、典型的な症状は揃っている。
・朝の肩こりがひどい
・疲れたり、ストレスがかかると症状が悪くなる。

内科の外来では、患者さんは心臓や胃腸など「内臓」のことしかお話にならない傾向があります。

目は眼科、耳は耳鼻科、口は歯科、口腔外科という分業がありますからこれは当然のことではありますが、人間の体はあくまでもひとつにつながっていますから、「分野外」「専門外」と思われる病気や自覚症状が、その方の全体像を把握するのに大きなヒントになることが良くあるのです。

==========

よくお話を伺うと、この方の今の症状の主体は「うつ」「不安」が原因と思われました。
甲状腺機能低下症など、うつと似た症状となる他の病気を注意深く除外した後、以下の処方を提案しました。

1)パキシル(塩酸パロキセチン)10mg 1錠 夕食後
2)マイスリー(酒石酸ゾルピデム)5mg 1錠 就寝前

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「ブラキシズム」という概念があります。
まあ簡単に言えば「歯ぎしり」のことです。

Wikipediaよりブラキシズム↓
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%82%BA%E3%83%A0&oldid=11528620

ストレスや不安、緊張で睡眠中に歯ぎしりがおき、結果として顎関節症や肩こりの原因となる可能性があります。(このあたりはまだ理論として確立していませんのでご参考までに)

==========

顎関節症の他にも「首から上」の症状・・・例えば

・筋緊張性頭痛
・偏頭痛
・三叉神経痛
・舌痛症(主に中年以降の女性で、舌が痛い、しびれるといった症状で来院されます。舌癌の心配をされている方も多いです)
・眼瞼痙攣

などなどは、かなり心理的な要因が多いように感じます。

首から下の器官が、脳から脊髄経由で「脊髄神経」へとつながっているのに対して、首から上の器官は12対の「脳神経」で脳と直結しています。そんなことも関係あるのかなあ・・・。

私の頭痛体験はこちら。ブログ「からだの症状は心の叫び」↓
http://blogs.yahoo.co.jp/rijichonikki/17804626.html

最近では、東京医科歯科大学の先生を中心に「頭頚部心身医学」という概念も提唱されているようです。

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さて、この女性は2週間後の外来で「この10年で顎の調子は一番良いです。朝の肩こりもなくなりました!」と嬉しい報告をしてくれました。

パキシルはうつだけでなく持続的な不安を軽減する効果もありますし、マイスリーで睡眠の質が改善したことにより、睡眠中のブラキシズムが減ったのでしょう。
もちろんうつ状態が軽減したことによる効果も大きいと思います。

自分の診断、病態の理解、処方、患者さんへの説明が全てかみ合って患者さんがハッピーになることは、医師としての最大の醍醐味ですね。

これからも勉強してゆきたい分野です。

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※ここに登場する患者さんにはブログ掲載の許可を頂いております。
※これはあくまでも私の経験した一例です。患者さんの自己判断は危険です。病気の診断や治療については必ずおかかりのドクターにご相談ください。

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昨日に引き続き、「ここカラダ」というサイトで私が解説している「アンチエイジングドック」についての文章をご紹介します。↓
http://www.cocokarada.jp/knowhow/dock/18/01.html

ここカラダ↓
http://www.cocokarada.jp/

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【転載はじめ】

男女ともに世界一の平均寿命を誇る日本。裏返せばある程度の身体の不調を抱えながら生活する期間が長くなった、ということです。生きる物すべてに課せられた宿命だとはいえ、できるだけ元気に活動できる「健康寿命」を伸ばしたいのは当たり前。最近のアンチエイジング・ブームの背景には単なるブームでは済まされない切実な動機が隠れているのです。
世の中にはこうした切迫感につけ込んだ「まがい物」が絶えないものの、科学的根拠に基づいたアンチエイジング法の研究が進んでいるのもまた事実です。中でも2006年11月に久留米大学医学部から発表された、抗加齢ホルモンとして知られるDHEA(デヒドロエビアンドステロン)濃度によって寿命が左右されるという報告は衝撃を呼びました。

==========

DHEAは副腎皮質ホルモンの一種で、免疫機能の向上、ストレスへの抵抗性、お肌のつや、ハリを保つ、動脈硬化を抑制する働きなどがあると言われています。女性の場合はこれに女性ホルモンの作用が加わるため、重大な影響は少ないとされています。一方男性は、住民検診受診者940名(男性396名、女性544名)を27年間にわたり追跡した久留米大学の研究によると、DHEA濃度「低」のグループでは、「高」グループより死亡率が5倍近くであった、という結果が報告されています。欧米では以前より「若返りの薬」としてサプリメントやホルモン補充療法という形でDHEAが利用されてきましたが、今ひとつ根拠に乏しい面がありました。しかし、久留米大学の研究結果で有力な根拠が提示されたといえるでしょう。
実は、ゆうあいクリニックではそれに先だってアンチエイジングコースにDHEA検査を盛り込んでいました。ほとんどの方は年齢相応のホルモン数値を示すのですが、DHEA濃度は実年齢とは関係なく増減する場合もあるらしく、41歳の男性が20代半ばのホルモン数値だった、逆に30代の女性が60代の数値だったなんてことも時折見られます。

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その女性のケースでは半年後に再検査する機会がありました。今度は何とホルモン数値が倍近くに跳ね上がっていたのです。まさしく若返った(?)わけですが、何か身体に良いことでも始めたのかたずねたところ、「うーん、彼氏ができたくらい」という答えが返ってきました。
一方の実年齢よりも若いホルモン年齢だった男性は、疲労が重なった時に測定したところ実年齢近くまでホルモン数値が上がっていました。現時点では仮説でしかありませんが、これらの症例を見ている限りDHEAは加齢を促進するストレスによって減少し、逆に幸せを感じたり、笑ったりすることで増加するのではないか、と考えられます。
確かにDHEAを作りやすい遺伝的な形質はあるかもしれない。しかし、それにも増して、笑ったり、美味しいものを素直に美味しいと感じる生活が抗加齢ホルモンを増加させるのかもしれません。「笑う門には福来たる」の科学的根拠を見つけることがこれからの研究課題です。

==========

ゆうあいクリニックが提供するアンチエイジングコースのもう一つの目玉は「毛髪ミネラル検査」です。毛髪には体内に取り込んだミネラル成分を蓄積する性質があり、この検査によって体内環境をモニタリングすることができます。つまり、カルシウムやマグネシウムなど必須ミネラルが足りているかどうか、水銀や鉛、カドミウムなどの有害物質を過剰に蓄積していないかを調べることが可能なのです。
有害物質は加齢と共に蓄積され、場合によっては深刻な疾患を引き起こします。例えば、汚染された魚介類や化粧品に含まれている微量の水銀が過剰になると、しびれや抑うつ状態が発症すると言われますし、アルミの過剰は筋肉痛やけいれんを引き起こすと言われています。対応策としては食生活の改善が有効です。
アンチエイジングコースにはこのほか、骨密度測定による骨粗鬆症予防や頸動脈の超音波検査、頭部の血管撮影などに加え、普段「脳ドック」にセットされているMRA検査などの検診項目が全てラインナップされています。
お肌年齢を測定してアンチエイジングを追求するのも一つですが、もっと奥深く、脳年齢や身体の分子レベルまでの抗加齢もきちんと考えてみましょう。

【転載終わり】

==========

今回の記事のネタは実は今までのブログにもずいぶん書いています。

【DHEAについて】

「あなたのホルモン年齢を調べてみませんか?」
http://blogs.yahoo.co.jp/rijichonikki/22118733.html

「ホルモン濃度が寿命左右?」
http://blogs.yahoo.co.jp/rijichonikki/23610121.html

「東京新聞に載りました」
http://blogs.yahoo.co.jp/rijichonikki/27193461.html

「恋はDHEA<抗加齢ホルモン>を増やす?」
http://blogs.yahoo.co.jp/rijichonikki/27773970.html

「DHEAは「ヒットポイント」なのか!?」
http://blogs.yahoo.co.jp/rijichonikki/29710815.html

【毛髪ミネラル検査について】

「毛髪ミネラル検査<それでも魚は食べますよ>」
http://blogs.yahoo.co.jp/rijichonikki/19216016.html

==========

DHEAなど「アンチエイジング」のテーマは大変興味深く、また学問的にも奥が深いと思います。
検診に携わるものとして、これからも勉強や研究を重ね、エビデンス(医学的根拠)に基づいたデータをどんどん発信してゆけるようがんばりたいと思います。

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毎日新聞の記事より↓
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20070430ddm001100008000c.html

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(引用はじめ)

記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社

【2007年4月30日】
がん細胞:蛍光物質開発、「0.1ミリ」も見逃さず 日米チーム、検査に活用へ

 ◇光れ、がん細胞

 がん細胞に取り込まれると光り続ける蛍光物質を、米国立衛生研究所と東京大の研究チームが開発した。マウス実験では、従来の検査では見つけにくい小さながんでも強い光を発することが確認された。微小ながんを正確に見つける新しい診断薬の開発につながる可能性があるという。

 研究チームは、がん細胞に取り込まれると光るスイッチが入り、スイッチが入っている間は、がん細胞の中やがん細胞表面にとどまる物質の開発に取り組んだ。その結果、(1)がん細胞に取り込まれると分解されて光り始め、光ると水に溶けにくくなって細胞から排出されにくい(2)事前にがん細胞が取り込んだ酵素で処理されると光り始め、水にも溶けにくくなる(3)がん細胞表面に張り付けた結合分子と結びつくと光り始め、結合が長く続く----という性質を持つ3種の蛍光物質を開発した。いずれも従来の物質に比べ光が強いという。

 研究チームは、マウスの腹部に多数のがん細胞を植え付け、これらの蛍光物質を散布して観察。0・8ミリ以上のがんの9割以上を見つけることができ、0・1ミリのがんまでとらえることができたという。

 がんの詳細な画像診断法には、がんに集まる性質を持つ造影剤を使う陽電子放射断層撮影(PET)などがある。ただ、PETで見つかるがんは現在3ミリ程度までで、解像度には限界がある。

 蛍光物質を使えば、微小な変化もとらえられるが、体の深い部分にあるがんの場合、蛍光物質の光は体外から確認することができない。

 研究チームの小林久隆・米国立衛生研究所主任研究員は「最近は内視鏡や腹腔(ふくくう)鏡を使う検査や手術が主流で、それらを使って患部に近づけば、がんか否かを正確に確認できるだろう。蛍光物質は眼科の検査で使われているものに近いので、新たな検査技術への活用も可能。5年程度での実用化を目指したい」と話している。【永山悦子】

(引用終わり)

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いやいや、PETはさすがに「3mm」は無理では・・・。
悪性度の高いがん細胞で5mm、ふつうは1cm、悪性度が低かったり細胞密度が低ければもっと大きくてもPETでは写りません。

PETは大変優れた検査技術ですが、等身大で評価してほしいと思います。

そもそも、0.1mmといっても、がん細胞やがん組織を直視できる状況はそう多くないわけで、体外から一気に全身をスキャンするPETとは用途が違います。

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いずれにせよ、新しいテクノロジーがどんどん出てきて医療に応用されるのは素晴らしいことではありますね!

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京都新聞のサイトより↓
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007040200046&genre=G1&area=K10

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(上記サイトより転載)

ピロリ菌、がん抑制妨害 京都大研究グループが解明

 胃の中に生息するヘリコバクター・ピロリ菌による胃がんの発症メカニズムを、京都大医学研究科の千葉勉教授(消化器内科)、丸澤宏之助手らの研究グループが解明した。病原体から体を守る免疫反応をコントロールする酵素AIDが、ピロリ菌によって、がん抑制遺伝子に変異を引き起こすためという。英科学誌「ネイチャー・メディシン」電子版で2日、発表した。

 AIDは、本庶佑・京大客員教授(総合科学技術会議議員)が発見した酵素で、さまざまな外敵の目印(抗原)に対応する多種の抗体を作るため、遺伝子配列を書き換えるなどして抗体を作る遺伝子を編集する。通常は、抗体を作るBリンパ球の中でしか働かない。

 千葉教授らは、毒性が強く、がんを引き起こすタイプのピロリ菌に感染した人の胃の粘膜細胞でAIDが働き、代表的な「がん抑制遺伝子」のp53遺伝子に高い割合で変異が生じることを確認した。AIDの働きを抑える操作をすると、遺伝子変異も減ることを実験で確かめた。

 ピロリ菌が出す物質や、菌が引き起こす炎症によってAIDが働き、遺伝子の変異が積み重なって細胞の機能が暴走して、がんになるという。

 千葉教授は「ウイルス肝炎が進行した肝臓がんもAIDの関与が分かっており、炎症とAIDとがんのかかわりをさらに調べたい。ピロリ菌は幼少で感染し、遺伝子の変異が数十年にわたって積み重なり、胃がんになると考えられるので、胃がんの予防には早期の除菌が有効なことが示された」と話している。

(転載終わり)

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ピロリ菌(ヘリコバクターピロリ)については、次々と新しい研究成果が出て、その「悪役ぶり」が明らかになっているようです。

血液中のペプシノーゲン検査と併せて、ぜひ一度胃がんのリスク評価をされることをお勧めします。
なんといっても日本はまだまだ胃がんが多いですから。

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ブログ「血液でわかる胃がんのリスク」↓
http://blogs.yahoo.co.jp/rijichonikki/19043201.html

ブログ「内科医の思考回路<胃がん篇>」↓
http://blogs.yahoo.co.jp/rijichonikki/26856573.html

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