今年も残念な「モチ」のニュースです。
モチといえばいつも思い出すエピソードがあります。
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※MSN産経新聞ニュースより
【転載はじめ】
餅をのどに詰まらせ7人搬送1人死亡 元日の都内
2008.1.1 21:53
東京都内で1日午前0時から午後7時までの間、もちをのどに詰まらせて7人が搬送され、自宅でもちを食べていた大田区の男性(59)が死亡した。昨年12月26日からこれまでに高齢者を中心に10人が搬送されていて、死者は3人となった。
昨シーズンは26人が運ばれ、4人が死亡している。東京消防庁ではもちを小さく切ってよくかんだり、高齢者や子供が食べる際には家族がそばで見ているよう呼びかけている。
【転載終わり】
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以前勤務医をしていた頃、お正月の当直中にまさに「モチ」の患者さんが運ばれてきました。
モチをのどに詰まらせて心肺停止、覚知(119番への通報)から現着・蘇生開始まで7分を要しており、救急隊もすぐにモチを取り除いてくれましたが依然心肺停止、人工呼吸と心臓マッサージをしながら搬送されました。
救急救命士が自分の判断で除細動器を使えるようになったのは平成15年ですから、当時は救急車内でAEDなどの除細動器を使うには医師の診断が必要で、現実的にはほとんど無理でした。
救急隊員の方も「心電図を取って大学の先生に無線でFaxして除細動の許可をもらう頃には、病院に着いちゃうんですよね。」と嘆いていました。
どこにでもAEDがあって一般市民が使えるようになった現代とは隔世の感があります。
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さて、この患者さんですが、病院の救急室で除細動をおこない、いろいろな薬剤を使ったところ幸い心拍、自発呼吸とも再開してICUに入院となりました。
しかし、心肺停止の時間が7分と長く、生命は取り留めたとしても完全な社会復帰は難しいと予想されました。
統計によって異なりますが、心肺停止の患者さんが歩いて退院する率は1%前後と、きわめて困難なのです。
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この患者さんは結局、一度も意識を取り戻すことなく数日で亡くなりました。
この患者さんはもともと(いまでいう)認知症を患っており、モチを詰まらせた原因が、「ぼけ封じのお参りに行くために朝早くに家族で慌てて雑煮を食べた」ということだったと伺い、これまた心が痛みました。
私自身、医師になってそう時間がたっていない頃でしたから、この間の治療のこと、ご家族とのやりとりのことは鮮明に覚えています。
ご家族ひとりひとり立場や意見も微妙に異なって、これらを丁寧にくみ取って治療に反映させるのはとても難しいと感じたものでした。
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ゆうあいクリニック理事長日記
written by Atsushi Katayama(片山 敦)
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