ゆうあいクリニック理事長日記
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もう20年以上も前にNHKで放映されたドラマですが、今も鮮烈に頭に残っています。

私は中学生だったと思います。

先日亡くなった城山三郎さん原作の「素直な戦士たち」。
(記憶に頼っていますので間違いがあったらごめんなさい)

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「自分の息子を東大に入れる」ということを人生唯一の目標に掲げた、あるお母さんのお話です。

お見合い相手は「IQが高くておとなしい人(=自分の言うとおりにしてくれる人)」を選び、出産に最適といわれる26歳で出産するために24歳で結婚、希望通り男の子を授かって「英一郎」と名づけます。

英一郎は母の期待を一身に受け、それこそ「素直な戦士」として一心不乱に勉強をして、中学までずっとトップの成績を維持します。

「東大を出れば総理大臣にもなれるしヒッピーにもなれる。その自由をあなたにあげたいのよ。」というのがお母さんの口癖でした。

ところで、英一郎君の下には「計画外にできた」健次君という弟がいて、名前からして「二の次なのでとりあえず健康ならよし」というお母さんの気持ちがありありなのですが、この子はまったく手をかけてもらえないので、勉強もせず、自由に育ちます。

健次君が中学生になった時、「僕もお兄ちゃんと同じ塾に行きたい」と言い出します。
それまで勉強をしたことのなかった健次君はたちまち成績を上げ、お兄さんに迫ってしまいます。

ある時、英一郎君は初めてトップから3位に落ちてしまいます。
家に帰れず、マンションの踊り場でぼんやりしているところを健次君に見つかって、「お兄ちゃん、どうしたの?帰って勉強しなくていいの?」と声を掛けられ、英一郎君はとうとう「切れて」しまいます。

自分を脅かす存在になってしまった弟を突き落とそうと、踊り場でもみ合って結局二人とも転落、運動神経のいい健次君は無傷でしたが、英一郎君は大きな後遺症を負ってしまいます。

主治医に「英一郎君にはもう運動も、勉強も無理です。平々凡々と暮らさせてあげてください。」と言われ、お母さんの夢はとうとう潰えてしまいます。









しかし、圧巻はお母さんの最後のせりふ。

「健次のほうがIQは高かったわよね。」

見ていてぞっとしました。

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さっき、ふとこの本をもう一度読みたくなってAmazon.comを見ていたら、あいにく絶版になっていましたが、古書は在庫があり、なんと「\1」でした。

早速注文しましたが、送料が\340でした。(笑)
それにしても便利な世の中になったものです。

本当に含蓄の深い名作ですので、機会があったらぜひ探してみてください。

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なんて言いながら、私も二人の息子を「お受験」のレールに乗せています。
いろいろいろいろいろいろいろいろ考えた上でのことですが、この方針がよかったのかどうなのか、彼らが大人になって判断することなのでしょう。

親というのは本当に難しいものです。

まあ、現実問題として、小学校受験シーズンに突入した今、受験料の捻出と願書書きに妻ともどもあくせくする毎日です。

三番目の息子は、お勉強をするお兄ちゃんたちの横でヨダレを流しながらニコニコ笑っています。

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ゆうあいクリニック理事長日記
  written by Atsushi Katayama(片山 敦)

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