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当院検診メニューを監修していただいている、コスモス女性クリニックの野末悦子先生が登場されています。
「ここカラダ」より↓
http://www.cocokarada.jp/knowhow/dock/05/01.html
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【転載はじめ】
婦人科がんのうち最も多いのは子宮がんです。子宮がんは、子宮頸がんと子宮体がんに大別され、子宮頸がんは性行為によるHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染によって、子宮頸部の細胞が異型化をきたし生じるとされています。つまりセックスの経験があれば10代でも子宮頸がんを発症する可能性があるということ。またセックスの頻度や複数のパートナーと接する機会が多いほどリスクが高まります。 子宮頸がんの罹患率は若年層で増加した後、横ばいとなり70代後半から再び上昇に転じます(図1)。 HPV感染後は、常に潜在的なリスクがあると考えてよいでしょう。子宮頸がんは主に20~30代の若い女性を襲うがんですが、高齢者だからといって油断は禁物です。機会を見つけて母娘三代で検診を受けるようにしてはいかがでしょうか。現在、各自治体では20歳から2年ごとに子宮頸がん検診を実施しています。検診では通常、視診のほかに、プラスチックの“へら”や“ブラシ”で外子宮口の表面と頸管内をこすり、採取した細胞をスライドガラスに移して染色し、顕微鏡で観察するパップスメア法が行われます。
子宮体がんの罹患率は40代後半から増加し、50~60代にピークを迎えます(図2)。 女性ホルモン(エストロゲン)依存性のものが多く、初経年齢が早い、出産経験がない、閉経年齢が遅い、月経不順などがリスクとしてあげられます。従来日本では子宮頸がんが多かったのですが、この数年は逆転傾向にあり、ライフスタイルの変化との関係が示唆されています(図3)。 自覚症状としては不正出血が見られることが多く、特に閉経後に出血が見られた場合は検診を待たずに即、病院を受診しましょう。子宮体がんの検診では子宮の中にブラシや吸引式の検査器具を入れて子宮内の細胞を採取し観察する方法が採られます。多少の痛みや出血がありますが、数時間~数日で治まります。また高齢者や出産の経験がない方では子宮口が狭く診断に必要な組織を採取できないことがあるため、あらかじめ子宮口を広げたり、麻酔をかけて検査を行うこともあります。一般に「子宮がん検診」というと子宮頸がん検診を指し、子宮体がん検診が含まれていないことが多いので、検診施設を選ぶ際は注意が必要です。できれば、子宮頸がん・子宮体がんの両検診を同時に受診するのをおすすめします。また、子宮体がんについては、卵巣がんと同様に、ピルの服用効果として、その罹患リスクを軽減させることが明らかになっています。日本では、避妊目的でのピルの利用が中心になっていますが、このような予防効果を目的として、医師に相談した上で服用するのもおすすめです。
卵巣がんは食生活の欧米化や分娩回数の減少によって増加傾向にあるがんです(図4)。 1979年に国内在住日本人、ハワイ在住日本人、アメリカ人(白人)の卵巣がん罹患率を比較した調査では、国内在住日本人の罹患率は10万人中3人未満でした。しかし現在は10万人中7人、つまり当時のハワイ在住日本人並みに上昇しています(図5)。 卵巣がんは40代から増加し、50代前半でピークを迎えて以降、ほぼ横ばいに推移します(図6)。 子宮がんとは異なり明確なリスク要因は確立していませんが、出産経験がない、肥満、高脂肪食などが考えられています。卵巣がんが時に「サイレント・キラー」と呼ばれるのはほとんど自覚症状がないためです。半数以上の方が他臓器へのがん転移後に初めて病院を受診します。また若い時に発見された場合はほとんどが良性の卵巣のう腫なのですが、閉経後には悪性腫瘍の率が高くなることが知られています。自分で意識的に防衛していくしかないのです。特に家族歴(母親、姉妹など)がある場合は注意するべきでしょう。卵巣がんの検診は膣内からの超音波検査(エコー)と血液検査(腫瘍マーカー)の併用が理想的です。
子宮頸がんをはじめ、ほとんどの婦人科がんは検診の効果が科学的に証明されています。本来であれば国の責任において毎年集団健診を実施するべきなのですが、財政上の問題で隔年にしているところが多いようです。ここは国まかせではなく自分で健診プログラムを作りましょう。
個人の健診機会は、(1)職場健診、配偶者健診 (2)自治体健診 (3)人間ドックなどの自費健診 (4)通常の病院の診療 の4つが想定されます。特に(1)と(2)をうまく利用することで費用を低く抑えて健診を受けることができます。(3)の自費健診に関しては隔年の健診に追加することで、毎年、健診を受けられるようにするのが良いでしょう。(4)については婦人科系疾患の既往歴によって保険診療の範囲で検査が受けられるケースがあります。主治医とよく相談しながら、保険が利用できる場合は賢く使っていきましょう。
【転載終わり】
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ゆうあいクリニック理事長日記
written by Atsushi Katayama(片山 敦)
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