| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | ||||
| 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
| 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
| 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
| 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |

1998年、川崎協同病院で喘息患者さんが亡くなった事件について、高裁判決がありました。
読売新聞のサイトより↓
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20070301ik08.htm
==========
(上記サイトより転載)
川崎協同病院事件、元主治医に2審減刑
東京高裁「治療中止事後非難は酷」
川崎協同病院(川崎市)に入院中の男性患者(当時58歳)が1998年11月、気管内チューブを抜かれ、筋弛緩(しかん)剤を投与されて死亡した事件で、殺人罪に問われた元主治医、須田セツ子被告(52)に対する控訴審判決が28日、東京高裁であった。原田国男裁判長は「家族からチューブを抜くよう要請されて決断したもので、その決断を事後的に非難するのは酷な面もある」と述べ、懲役3年、執行猶予5年(求刑・懲役5年)とした1審・横浜地裁判決を破棄し、殺人罪としては最も軽い懲役1年6月、執行猶予3年を言い渡した。
控訴審で、須田被告は「患者は死が不可避な末期状態で、家族から要請されて延命治療を中止した」などと、無罪を主張していた。
判決は、須田被告の治療中止が適法だったかについて、〈1〉患者本人の意思に基づいていたか〈2〉患者の死が切迫していて医師の治療義務が限界に達していたか――という観点から検討。「患者本人の意思は不明で、死期が切迫していたとも認められない」とし、「法的に許されず、殺人罪が成立する」と判断した。
一方で、判決は、患者が死亡した3年後に問題が表面化するまで家族から苦情がなかったことなどを理由に、「家族の要請がなかったとするには合理的な疑いが残る」とし、「家族の意思の確認を怠ったという事実を前提とした1審判決の量刑は不当」と述べた。
また、判決は「尊厳死(治療行為の中止)の問題を根本的に解決するには、尊厳死を許容する法律やガイドラインの策定が必要」とも指摘した。
◇
判決後、須田被告は、家族からの要請があったことなどを認めた判決について、「非常に配慮された判決を頂いた」と、ほおを紅潮させて語った。一方で、無罪主張が認められなかったことについては、「事実誤認の部分もある。上告したいという気持ちもある」と述べた。須田被告は現在、横浜市内の診療所の院長を続けている。
(2007年3月1日 読売新聞)
==========
私が研修医になってはじめての上司(指導医)が須田先生です。
裁判で争われているこの事件の時、私はたまたま出向中で病院にいませんでしたので事実関係はわかりません。しかし、事件のずっと前、須田先生に教わったことは今でも体に染み付いています。
・患者さんや家族に大事な説明をするときには必ずきちんとカルテに残すこと。
・説明をしたとき、誰が同席していたかもしっかり記録すること。
・できるだけ看護師さんや他のスタッフも同席させて話すこと。
・医師の論理だけを振りかざすのではなく、患者さんの気持ちも考えて一緒に結論を出すこと。
一審では、あまりに「殺人」ということが強調されすぎた酷い判決で、私も心を痛めていました。
検察の言い分も、須田先生の普段のこうした姿からは想像できないものでした。
・あまりにも外来患者さんが多く、患者さんをお待たせしないために朝9時の外来開始時間の30分以上前から診療を始めていた姿。
・深夜まで翌日の予約患者さんの下調べをしている姿。
・自分が診療していた患者さんが自宅で寝たきりになると、病院の仕事の合間を見つけて往診をしている姿。
・亡くなった患者さんを前に、家族と一緒に涙を流している姿。
こうした姿は今でも私の目に焼き付いています。
==========
2審判決では、「家族からチューブを抜くよう要請されて決断したもので、その決断を事後的に非難するのは酷な面もある」と述べられているように、1審とは随分判断が変わってきています。
「尊厳死(治療行為の中止)の問題を根本的に解決するには、尊厳死を許容する法律やガイドラインの策定が必要」というコメントにも深く頷きます。
==========
折りしも、先日の日本救急医学会に先立つ特別委員会では、「患者本人の意思や家族による意思の推定に基づき、人工呼吸器の取り外しも選択肢の1つとする」という案をまとめていたと報道されています。
みずきダイアリーより↓
http://blogs.yahoo.co.jp/kuwadayukiko/14147912.html
「死」に関する国民のオープンな議論と、健全なコンセンサスの形成が望まれます。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
ゆうあいクリニック理事長日記
written by Atsushi Katayama(片山 敦)
【Yahoo!】http://blogs.yahoo.co.jp/rijichonikki/
【m3.com】http://blog.m3.com/rijichonikki/
【ココログ】http://rijichonikki.cocolog-nifty.com/
ゆうあいクリニック(臨床PET検査・がん検診)
http://www.shinyokohama.jp/
みずきクリニック(がん相談・一般内科)
http://mizuki.webmedipr.jp/
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)