内科医はどんな手順で診断を進めてゆくのか、すこしご紹介します。
まず、かならず見るのが「診察室に入ってこられるときの様子」です。
どこか痛いのか、歩き方はしっかりしているか、顔色はどうか、手足の動きに左右差はないか、などなど、座る前に観察することはたくさんあります。
極端な話、この段階で重症軽症の見当がつくことも多いです。
ノロウイルスなどの感染性腸炎での腹痛と、虫垂炎(いわゆる盲腸)の腹痛の性質も違います。
痛そうな顔をして、前かがみにゆっくり歩いてくる方は、腹膜刺激症状といって虫垂炎などの炎症が腹膜に及びかけていることを意味します。歩くと痛みが響くのでゆっくりとしか歩けないのです。
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患者さんが椅子に座ってからはじめてくるりと回って患者さんの顔をみる、ということは初診では通常あり得ません。(あるとすれば相当お疲れのドクターかな?)
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虫垂は右下腹部にありますが、虫垂炎の痛みは最初は全く別の場所の痛みとして感じられることも多く、診断が困難です。
問診では、当然ですが、
・いつから
・どんな症状があって
・どれくらい続き
・今はどういう状態で
・他にはどんな症状があるか
・今まで同じような症状はなかったか
などを伺ってゆきます。
下腹部の痛みはあるけれど下痢はなく普通に便が出る、なんて言うのは怪しいです。
そのあと腹部を丁寧に診察して、McBurney圧痛点(臍と右の腰骨の出っぱりを結んだ線の外側1/3の場所)やLanz圧痛点(左右の腰骨の出っぱりを結んだ線の右側1/3の場所)などに特徴的な痛みがないか、調べます。
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その後、必要ならば血液検査、超音波検査、レントゲン検査、CT検査などをおこなって診断を確定してゆくのです。
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虫垂炎と紛らわしい病気として、単純な腸炎の他にも大腸憩室炎、胆石発作、急性胆嚢炎、急性膵炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、腸閉塞、尿管結石、卵巣嚢腫茎捻転、子宮外妊娠破裂などなどがありますので、これら全ての病気を頭に浮かべては除外してゆく、という作業を短時間のうちにしなければいけません。
はた目にはさらっとやっているように見えますが、そうした間にも「見落としたら訴えられるかも」「後ろに腕組みして立っているお父さんは怖そうだ」「若い女性だからなるべくCTの被曝は避けてあげたい」「子宮外妊娠かもしれないけれど、お母さんがいるから聞けないなあ、尿検査のついでに看護師さんにこっそり心当たりを聞いてもらおう」などなど、いろんなことに気持ちを巡らすのです。
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これで初診料2700円、保険がきいて自己負担810円、安くないですか??(笑)
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