70代の女性が外来にみえて開口一番「生まれつき脳のしわが少ない人もいるんですか??」とのご質問。なんのことかわからずしばし呆然としていると、他の医療機関で頭のMRIを撮り「しわが少ない(?)」と言われたそうです。おそらく脳の萎縮を遠回しに言ったのかもしれませんが、ご本人はきっとそれを認めたくないわけです。
とはいえ私も紹介状も写真もないので何ともお答えできず、「もう一度よくお聞きになったらいかがですか」と言うしかありませんでした。
よくよく聞くとこの方、この件で10件近くの医療機関を回り、「生まれつきですか?」と聞いている模様。やはり認知症など何らかの問題がベースにありそうで、ご本人だけへの対応では問題が解決しそうにありません。家族ぐるみでの「かかりつけ医」がきちんと機能していればこんなことはないだろうに・・・と残念に思いました。
かかりつけ医をハブ(中継点)あるいはアンカー(錨)とした医療体制の構築、絵を描くのは易しいですが、なかなか実現できないものです。
私の貴重な30分と、公費で賄われる初診料2730円、どちらもちょっともったいなかったな・・・と思う出来事でした。